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最新型F-15QAから見える米空軍向けF-15EXの性能水準と期待

F -15イーグルの最新型が初飛行に成功した。 2020年4月14日、F-15QA初号機がセントルイスのランバート国際空港を離陸した。F-15QAはF-15Eが原型。豊かな産油国カタールは2017年にF-15QA計36機を60億ドルで発注した。▶これまでカタール空軍は1990年代製のミラージュ2000を12機運用していたが、今回のF-15QAの36機以外にダッソー・ラファール36機とユーロファイター・タイフーン24機も発注している。▶つまり、同国は西側主要メーカー各社の新型機を調達し、機材数の拡充とともに各種性能を手に入れようとしている。反面、各機材の維持管理が高額につく。 基本形のF-15は50年前の設計だが、QA型は初期のF-15Aと比較すれば相当の進歩を遂げている。QAはフライ・バイ・ワイヤの飛行制御、 AN/APG-82(V)1高性能電子スキャンアレイレーダー、パイロット、後席の兵装システム士官向けに共用型ヘルメット搭載照準システムを提供し、エンジンは最新の ジェネラル・エレクトリック F110-GE-129となっている。▶また兵装ハードポイントが追加され、空対空ミサイル最大16本を搭載できるが、航続距離と最大速力を犠牲にする。▶「高性能版F-15QAは戦闘の様相を一変させる性能とともに高度製造技術の応用で生産効率を高めている。飛行時間あたり経費は同クラスの他機の半分程度でありながらペイロード、航続距離ともに増えている」とボーイングは声明文を発表している。 米空軍はF-15QAとほぼ同等の新規製造F-15EX144機を調達し、240機あるF-15C型D型を更新する。▶米議会はF-15EXの8機を10億ドルで調達する2020年度予算を承認している。価格は予備部品を含む。▶米空軍はF-15EXを平時の国内防空に投入し、ステルス性の欠如が大きな欠点にならないとする。▶有事にはF-15EXは長距離極超音速ミサイルを発射しつつ、戦闘用無人機編隊の統制機ともなるはずだ。■ この記事は以下を再構成したものです 。 Check Out This Powerful New F-15 (Not Flying for America) Could this be a preview of what the F-15EX cou

注目の戦闘機選定を国別に見る

Fighter Competitionsto Watch 注目の戦闘機選定を国別に見る https://aviationweek.com/fighter-competitions-watch-0 今 後10年間で世界各地で新造戦闘航空機合計3、164機が納入となるとAviation WeekのFleet Date Servicesがまとめている。内訳ではロッキード・マーティンF-35が1,771機と群を抜く。同機は2020年の147機納入が2021年には178機に増える。一方で少なくとも386機の機材選定が未決定だ。それでは現在進んでいる戦闘機選定の大型案件を国別に見ていこう。 インド海軍 インド海軍は国産空母二号艦で57機の新型機材を導入したいとする。競合にはF/A-18E/F、ラファール、Saab JAS 39M シーグリペンが候補。 . インド空軍 総選挙でナレンドラ・モディ政権の続投が決まりインド空軍も新機材を求めてきそうだ。 . 空軍ではさらに多くの機材が取り沙汰されており、ボーイングF/A-18高性能版スーパーホネット、ダッソー・ラファール、ユーロファイター・タイフーン、ロッキード・マーティンF-21、ミコヤンMiG-35、スホイSu-35がある。2015年にラファール36機調達が決まったものの契約が不調となった。競合他社はインド現地生産も提示して受注を取り付けたいとする。 王立カナダ空軍 カナダは老朽化してきたF/A-18ホーネットの後継に88機調達をねらい、ロッキード・マーティンF-35、F/A-18E/Fスーパーホーネット、タイフーン、Saab JAS39Eグリペンが候補となっている。カナダはF-35の国際パートナー国でもあり、F-35調達に傾いていた。だがジャスティン・トルドー首相は同機に厳しい評価で政府はつなぎとしてF/A-18スーパーホーネット調達を検討していた。そこにボーイングとボンバルディアの間に民間機開発への政府支援策をめぐり貿易論争が勃発し、今度はカナダ政府が米政府の圧力で選定条件を変更に至り、F-35に勝ち目がでてきた。 フィンランド ロシアの隣国であるフィンランドもF-35、F/A-18、Saab JAS 39E、ラファール、タイフーンの各機種を比較

台湾が求める戦闘機増強にどう対応すべきか。トランプ政権はF-16販売を許可するのか

コメントは下にあります) Trump Admin Will Reportedly Approve Sale Of New F-16s To Taiwan And China Will Absolutely Freak トランプ政権が新規生産F-16の台湾向け販売認可に向かうとの報道あり、中国の発狂は必至 China has said sales of new F-16s to Taiwan is a "red line" issue for them and supposedly the Trump Administration is about to cross that line. 中国はF-16売却は「レッドライン」とするがトランプ政権はあえて踏み出す模様 BY TYLER ROGOWAY MARCH 22, 2019 THE WAR ZONE https://www.thedrive.com/the-war-zone/27106/trump-admin-will-reportedly-approve-sale-of-new-f-16s-to-taiwan-and-china-will-absolutely-freak TAIWAN GOVERNMENT ブ ルームバーグによればかねてから台湾が要請していた高性能型F-16ブロック70の60機販売をトランプ政権が承認する。売却が成立すれば台湾で現有のブロック20仕様のF-16A/Bの145機がF-16V仕様にアップグレードされる中で追加機材になる。中国はかねてから米国が新規製造の高性能F-16を台湾に売却すれば『レッドライン』を超えると警告してきた。案件が承認されれば、中国が怒リまくるのは必至だし、北朝鮮の核兵器放棄がゆきづまり、南シナ海で人工島運営の中、米中関係がさらに緊張しそうだ。 台湾の旧式F-16の性能改修はオバマ政権が台湾の新造F-16を購入希望を却下したための対策だ。改修で各機材は新造F-16とほぼ同様になり、AN/APG-83 SABRアクティブ電子スキャンアレイレーダー、コックピットディスプレイ更新、ミッションコンピュータ、共用ヘルメット搭載標的システム (JHMCS)、高性能防御装置、データリンク等々を導入する 。

2019年の展望 その1 米空軍の課題

4 big questions for the US Air Force in 2019 2019年の展望・米空軍の4つの課題 Valerie Insinna, Defense News 4m https://www.businessinsider.com/4-big-questions-for-the-us-air-force-in-2019-2018-12#will-there-be-some-restructuring-of-air-force-headquarters-at-the-pentagon-4 フロリダ州エグリン空軍基地のフライトラインに向かう米空軍パイロット。 September 26, 2014. US Air Force photo 2 019年の米空軍で組織、機材の大きな変化が訪れそうだ。 その答えは2月に公表予定の2020年度予算案に見られるはずだ。 次の予算は当初予定の7330億ドルから上方修正され7500億ドルになるといわれるが、今年の予算が増えるかで変わる 。 F-15X F-15CイーグルがKC-135Rストラトタンカーからの空中給油に入る。ノルウェーへの移動途中。September 12, 2013. US Air Force Photo ここ一年ほど噂にのぼっているのがF-15追加調達の話題だが、いよいよ空軍はボーイングからの調達に向かいそうだ。12月21日にブルームバーグがF-15X計12機を12億ドルで導入する要望を20年度予算案に計上すると報じた。 F-15Xは電子戦装備、レーダー、コックピットを更新しミサイル搭載量を増やした新型だ。ブルームバーグ記事では導入はペンタゴン上層部の決定とあり、州軍航空隊で運用中の旧型F-15の更新用とある。この表現に注意が必要で、空軍は第4世代機の導入に抵抗を示しているのだ。 9月時点でF-15X導入の検討を聞かれた空軍長官ヘザー・ウィルソンはF-35含む第5世代機の追加調達こそ必要と答えていた。 「現在は8割が第4世代機、2割が第5世代機の構成だ。想定する航空戦では第5世代機を増やして効果を上げたい。第4世代機導入は止めて5割5割にしたい。つまり第5世代機導入を増やす」 そのウィルソン長官と空軍参謀総長デイヴ・ゴールドフェイン大将がF-1

F-35追加調達で日本の空軍力はどうなるのか

Japan Is Going All In on the F-35  日本がF-35増備を決定 And it has to do with China. 狙いは中国だ by David Axe Follow @daxe on TwitterL December 7, 2018   Topic: Security   Region: Asia   Blog Brand: The Buzz   Tags: China Japan Military Technology World F-35 https://nationalinterest.org/blog/buzz/japan-going-all-f-35-38107 日 本がF-35ステルス戦闘機の追加調達を決定した。 与党自民党と連立政権に加わる公明党が2018年12月5日にロッキード・マーティンF-35の99機調達で合意し、1980年代導入の ボーイング F-15の同数の機材と交代させる。 日本は先にF-35を42機を総額70億ドルで発注しており、通常離着陸型のF-35Aで73機残るF-4Eと交代させる。 三菱重工業 がF-35をライセンス生産している。同社はF-4、F-15も同様に生産しF-16から発展したF-2も82機生産した。 追加調達99機は現有で今後の大型改修に耐えられない一番古いF-15Jの201機と置き換える。残る102機のF-15Jは多段階性能向上(MSIP)仕様の機材で米空軍の後期型F-15Cとほぼ同じ機材だ。 日本はMSIP対応のF-15Jのうち88機で改修を終えておりLink16データリンクを搭載した。2018年末に防衛省は5億ドルを確保しMSIP対象機材全機に新型レーダー他性能改修を実施する。 F-15Jは7飛行隊で第一線防空任務に投入されている。ここにF-35が99機導入されると3ないし4飛行隊の編成が可能となり、残りをMSIP仕様のF-15Jが担当することになる。 ただし99機には垂直着陸型F-35Bが含まれると関係者は述べる。日本政府はいずも級ヘリコプター空母の改装でF-35B運用可能な小型空母の実現を狙っている。 F-35追加調達で日本の空軍力整備の方向がわかる。中国やロシアが引き続き戦力を整備する中で