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南シナ海中国基地は米軍攻撃の前に生き残れない

北朝鮮問題に目を奪われている間に中国の南シナ海「不法占拠」は既成事実化しています。軍事的には攻撃を受ければひとたまりもない平たい島の上の施設で、米軍は簡単に排除できると笑っているかもしれませんが、わざわざ脆弱な基地を作った中国に別の狙いがあるのではないでしょうか。敵にわざと攻撃させて無実無罪を主張するとか。軍事化はしないと習近平は言っていましたが国際的に信用を落としてしまいましたね。National Interestの記事からです。 Are China's South China Sea Bases Pointless? 中国の南シナ海基地は意味がない存在なのか Robert Farley February 18, 2018 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/are-chinas-south-china-sea-bases-pointless-24546?page=show 中 国が南シナ海に島数か所を構築したが、中国は各島を防御できるのだろうか。  第二次大戦中の日本は島しょ支配で戦略的な優位性が生まれると考えていたが、米国の勢力を各島に分散させられず、逆に島が戦略的な負債になった。日本は各島への補給活動に追われた。南シナ海(SCS)の島各地は中国が整備したが、果たして中国軍事力にとって意味があるのだろうか。確かに意味はあるのだが、実際の武力衝突でその価値は急速に減るだろう。 構築した陣地施設は?  中国はSCSに軍事拠点多数を構築しており、スプラトリー、パラセルの両諸島に集中している。スプラトリーにはスビ、ミスチーフ、フィアリーに航空基地を完成させ、ミサイル装備、レーダー、ヘリコプターを配備している。パラセル諸島ではウッディ島に大規模な基地を作った。ここでもレーダー基地、ヘリコプター運用施設がある。中国はさらに建設工事を続けており、将来の軍事プレゼンス拡大を狙うのだろう。大型基地のスビ、ミスチーフ、フィアリークロス、ウッディ島には軍用機運用用のインフラが整備されており、戦闘機、大型哨戒機の運用が可能だ。ミサイル、レーダー、航空機の配備で中国は南シナ海を軍事活動範囲に入れたと言えよう。  このうち数か所にSAM陣地が稼働する。HQ-9は射程125マイル

米韓軍事演習は五輪終了後に予定通り実施、韓国に米攻撃型無人機も展開

The US will reportedly deploy attack drones to South Korea after the Olympic Games オリンピック終了後に攻撃無人機の韓国国内配備を米国が実施との報道 Tara Francis Chan http://www.businessinsider.com/us-will-send-attack-drones-to-south-korea-2018-2 http://www.businessinsider.com/us-will-send-attack-drones-to-south-korea-2018-2   http://www.businessinsider.com/us-will-send-attack-drones-to-south-korea-2018-2 Ethan Miller/Getty Images 米国は北朝鮮首脳部を直接攻撃可能な無人機部隊を韓国に数か月内に配備すると伝えられる 無人機受け入れ態勢は完成している 今週初めに米軍は韓国との合同軍事訓練はオリンピック終了後に再開すると確認。無人機部隊到着とほぼ同時に演習日程の発表がある見込み。 冬 季五輪終了後に米韓両国は軍事演習を再開し米国は攻撃型無人機を朝鮮半島に展開する。  三月ないし四月に攻撃型無人機12機が配備されると朝鮮日報が今週報道しており、群山Kunsan航空基地にMQ-1Cグレイイーグルが配備される。  グレイイーグルは各種ミッションに投入可能で、攻撃、偵察、監視、侵入のほか画像情報を地上に中継できる。行動半径が248マイルあり、北朝鮮はほぼ全土を対象にできる。が、北朝鮮はその後11回にわたりミサイル発射を行っている。  韓国への攻撃無人機配備は以前にもあり、2017年3月に北朝鮮の「挑発行為」を阻止すべく派遣されたことがある。  米軍側は米韓軍事演習は「予定通り」韓国でパラリンピック大会が閉幕する3月以降に行うと確認している。実施日程の変更は3月ないし4月に発表される見込みだ。■

航空自衛隊向けF-35A20機程度追加調達へ

また日本のF-35で動きが出てきました。まず、F-35AですがF-15一部の代替としても期待され、F-35Bは別枠検討のようです。F-35B導入では海上自衛隊が運用するのかも検討課題でしょう。「海軍航空隊」を復活させるのか,ということで、もともと航空自衛隊の出自を考えると旧海軍の流れがJASDFに入っているので所属は航空自衛隊で海上自衛隊艦船で運用するのが筋ではないでしょうか。ロイター記事をーBusiness Insiderが紹介しています。 Japan is reportedly looking to buy an additional 20 F-35s, and possibly F-35s for its aircraft carriers 日本がF-35を20機追加調達し、さらに空母用F-35導入の可能性も   Tim Kelly and Nobuhiro Kubo, Reuters http://www.businessinsider.com/japan-is-reportedly-looking-to-buy-an-additional-20-f-35s-2018-2 日本で完成したF-35一号機の初飛行状況TAugust 24, 2016. Flickr/Lockheed Martin 日本がF-35Aステルス戦闘機の追加調達を今後6年間で最低でも20機検討中と判明した。. 日本は一機当たり約1億ドルで合計60機以上導入したいとする。 これとは別にF-35Bの調達も検討し、ヘリコプター空母からの運用を実施したい考え。 TOKYO (Reuters) - 日本が今後6年間少なくとも20機のF-35A追加購入を検討し、機体は全機あるいは一部を ロッキード・マーティン からの直接購入とし、国内生産にこだわらないと内部消息筋三か所が認めた。  「予算状況と生産日程から約25機導入が妥当」と詳しい筋が語っており、米国から完成機体を購入すれば一機約1億ドルで国内生産より30百万ドル節約できるという。  日本は42機を発注済みで大部分を 三菱重工業 が運用する「最終組立て点検」工場で生産する。この工場は米国外では二か所しかないうちの一つで、もう一か所イタリアでは レオナルド が運用してい

AH-64Dを防空任務に投入するシンガポール

先日の不幸な事故で陸自のアパッチロングボウはただでさえ少ないのにさらに減ってしまいましたが(10機→9機!)、イスラエルが無人機をアパッチで撃破したのに続き、シンガポールもすでにその用途でアパッチを投入していることを認めました。国の規模が日本とは違いすぎるとはいえ、局地防衛でアパッチも十分防空任務に投入できるのですね。日本も検討しているのでしょうか。西のイスラエル、東のシンガポールですね。大いに参考になる思考方法です。 Singapore confirms it’s using Apache helicopters in air defense role  シンガポールが防空任務にアパッチを投入していることを認める By: Mike Yeo   https://www.defensenews.com/digital-show-dailies/singapore-airshow/2018/02/13/singapore-confirms-its-using-apache-helicopters-in-air-defense-role/ シンガポール空軍はAH-64D20機を運用する。うち8機はアリゾナ州シルヴァービル陸軍ヘリポートに配備している。(Singapore's Ministry of Defence) シ ンガポールがボーイングAH-64Dアパッチ攻撃ヘリコプターを防空任務に投入している。 Defense Newsの照会に対しシンガポール国防省はAH-64Dは同国が多様な脅威に対応するべく投入している機材の一つと回答。 Defense Newsはシンガポール共和国空軍のアパッチの搭乗員とシンガポール航空ショーで話す機会を得た。 アパッチを防空任務に使うのは低速飛行特性を生かして「低空低速」で侵入する軽航空機あるいはUAVに対応させるためで、高速ジェット機では迎撃が苦手な相手を想定する。 有事にはアパッチ搭載の オービタルATK 製M230チェインガンで対応する。アパッチ搭乗員は飛行中標的の捕捉能力があるかについて確認してくれなかったが、 ロッキード・マーティン - ノースロップ・グラマン によるAN/APG-78ロングボー火器管制レーダーは「陸上、空中、水上の複数の移動目標製紙目標を全天候また戦闘状

レイルガンより先に超高速砲弾が既存砲で利用可能になりそう

レイルガンが技術的に難航する間にレイルガンで使うはずだった新型砲弾が先に実用化されそうです。既存の砲で超高速射撃を実現する技術はよくわからないのですがこれが採用されれば瓢箪から駒みたいな話になりますね。レイルガンの大電力が不要でこれなら既存の艦船でも敷居が低いですね。ペンタゴンが技術の実用化を目的にこれまでと違うアプローチをとっていることがわかります。 Navy Revamps Destroyer 5-inch Guns - Pursues Hypervelocity Projectile  米海軍駆逐艦主砲を超高速砲弾で戦力アップ by Kris Osborn https://www.themaven.net/warriormaven/sea/navy-revamps-destroyer-5-inch-guns-pursues-hypervelocity-projectil-qiDjo4ZEAEG1shcgaJBROQ 米 海軍は艦載5インチ砲Mk 45の戦闘威力を向上すべく長距離射程超高速砲弾の導入を進める。 海軍研究局は次世代海軍戦力開発事業で超高速射出砲弾(HVP)技術の成熟化を急いでおり、5インチ砲の射程を延長するのが狙いと海軍海上システムズ本部のコリーン・オルークが説明してくれた。 アップグレードしたMk 45砲は海上目標以外に陸上も攻撃可能で今後の技術進展で無人機、ヘリコプターやミサイルを撃破できるようになる。 ただし現行の5インチ砲では最大射程は13から15マイル程度で無誘導砲弾に精度がないため標的撃破に連続発射する必要がある。 Mod 4へアップグレードで砲座強化とともに高性能電子機能が加わる。作業はBAEシステムズが受注した。 「砲座が強化され50%強いエネルギーに耐えられ砲弾の射出速度を早くでき射程も伸びます。完全デジタル制御でタッチスクリーン操作になります」とBAEシステムは説明している。​ 海軍によれば民生電子産業の小型化技術とコンピュータ制御で共通誘導砲弾を現行5インチ砲や将来登場する高速度射出砲で同時に使えるようになるという。 もともと電磁レイルガン用の砲弾として想定されたHVP超高速発射弾に別の用途が可能。HVPの速度はレイルガンから毎秒2千メートルと通常火砲の三倍になる。 毎分1

戦闘機らしい戦闘機はF-22が最後になるのか。米空軍が根本から次世代戦闘航空機を構想中

なかなか米空軍次世代機の姿が見えてきませんが、相当画期的な機体内容を選びそうです。単座で暴れまわる戦闘機の姿は想定していないのかもしれません。そうなるとシンクタンクが提唱した大型機Battleplaneが生まれるのかもしれません。ではB-21ファミリーを流用できるのでは。米海軍は空母運用が基本なので引き続き小型機で運動性を重視した機体をF/A-XXで想定しているのでしょう。 The Air Force Is Asking a Big Question: How to Replace the F-22 and F-15 空軍の大課題はF-22、F-15の更新機材をどうするかだ   Dave Majumdar February 13, 2018 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/the-air-force-asking-big-question-how-replace-the-f-22-f-15-24494 米 空軍は侵攻型制空機(PCA)事業でロッキードF-22ラプターおよびボーイングF-15Cイーグル後継機を検討する予算として5億ドルを計上した。 この構想は米国の航空優勢を2035年以降も確保するのが目的だ。ただし代替策検討(AOA)が終わらないとPCAの姿は見えてこない。 この予算でAOAを完成させるのが目的と空軍次官補代理キャロリン・M・グリーソン Carolyn M. Gleason, Deputy for Budget, Office of the Assistant Secretary of the Air Force for Financial Management and Comptroller が報道陣に2月12日語った。「PCAでは最終決定はまだ下りていない」 AOAの目的は要求性能を完全把握することにある。「分析結果を見て決定する」とグリーソンは述べた。「特定の機体を想定しているわけではなくAOA結果をもとに先に進める」 ジョン・M・プレッチャー少将 Maj. Gen. John M. Pletcher (空軍次官補代理)によれば空軍は将来の脅威環境分析どころか各種の問題解決方法の詳細分析作業を開始していない。将来の脅威対象への対処方法で最良の選択肢

難航するA400Mで発注国の一部要求を切り捨てに。しかし問題は残り前途は多難。

ヨーロッパ各国が自国の利益を振りかざし、次々と細かい注文を付けながら、米国製より優秀な機体になると就役前から自慢していた事業がこのテイタラクです。エアバスの業績の足を引っ張る事業になっています。このままではまずいとやっと妥協に動いてきたようですが、A400Mの前途は明るいとは言えないようです。ロイターが特ダネとして伝えています 。 Exclusive: Europe's A400M army plane may see some features axed 独占記事 - A400M輸送機で一部性能を切り捨てに Tim Hepher , Andrea Shalal https://www.reuters.com/article/us-airbus-a400m-exclusive/exclusive-europes-a400m-army-plane-may-see-some-features-axed-idUSKBN1FW1TR An aerial view of an Airbus A400M aircraft during the 52nd Paris Air Show at Le Bourget Airport near Paris, France, June 21, 2017. REUTERS/Pascal Rossignol ヨ ーロッパが目指す新型軍用輸送機は当初想定の性能を実現できないことになった。A400M導入各国はエアバスとの交渉で実現が難しい一部性能は盛り込まないことを容認したためだ。 先週エアバスとNATO7か国間で合意に至った文書をロイターは見ることに成功し、それによると同社は購入国と個別交渉で付加的機能一部を省略できるとある。 米国製機材へ優位性を実現するはずだった機能の一部が実現できないことを購入国側が初めて認めたことをこの「合意確認書」は意味する。 合意では納期の新規交渉も意味する。 その反面、エアバスは「A400M事業で必要な支援、資源すべて」を投入すると誓うが、ヨーロッパ最大の防衛装備事業は慢性的に遅延し当初予算から200億ユーロ(245億ドル)超過している。 当事国のベルギー、英国、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペイン、トルコにコメントを求めたがいずれも回答

米海軍レイルガン開発断念との話は真実ではない:FY19予算書に見る開発の現況

中国が試作品レイルガンを艦上搭載していることで米側に危機感が生まれているようです。技術競争となれば米国も黙っていられません。War Zoneからご紹介します。これだけの小規模の開発費用で実現するなら安いものなのですが。 Despite What You've Heard, The Navy Isn't Ditching Its Railgun And Budget Docs Prove It 米海軍がレイルガン開発を放棄するとの話があるが予算を見れば真実でないとわかる The service is still moving ahead with the electromagnetic weapon, which takes on new significance given recent Chinese developments.  海軍は中国の技術進展も横目に電磁技術兵器の推進を進める。 BY JOSEPH TREVITHICK FEBRUARY 14, 2018 http://www.thedrive.com/the-war-zone/18489/despite-what-youve-heard-the-navy-isnt-ditching-its-railgun-and-budget-docs-prove-it 米 海軍が開発を断念するとの報道があるが、最新予算書を見るとレイルガンに数百万ドルが計上されているとわかる。予算額は毎年変動しているが、中国が試作型兵器を艦艇に搭載したと判明し電磁レイルガン開発が加速化しそうだ。 2018年2月12日、海軍は2019年度予算要求を発表し、45.8百万ドルが電磁レイルガンと指向性エネルギー兵器の開発に計上され、開発の最新状況を反映している。予算勘定では共通項目でレイルガンが使える予算となるが、半導体レーザー技術も成熟化を進める必要があり、高出力無線周波数兵器の米空軍との共同研究で航空機搭載の高出力共用電磁非運動性攻撃手段 High-power Joint Electromagnetic Non-Kinetic Strike (HIJENKS) と呼んでいる。 新年度予算要求では昨年度より10百万ドル少ないが、海軍が電磁兵器を断念していないことがわか