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イスラム国が独自SAMシステムを開発中か

イスラム国を単なる狂信的な集団と思うとまちがいです。技術専門家も中におり、これまでは道端に即席爆弾を置き、輸送部隊を脅かしてきたのが空に拡大されかねません。今のところはまだ実用にならないようですが、看過できない状態だといってよいでしょう。 The Islamic State's improvised SAM         Neil Gibson, London and Jeremy Binnie, London - IHS Jane's Defence Weekly                 10 January 2016             http://www.janes.com/article/57074/the-islamic-state-s-improvised-sam                                                                 イスラム国は米国製シャパラル対空ミサイル車両(サイドワインダーミサイルを搭載)に相当する装備を自主開発しようとしている。                                                                                         イスラム国はR-13空対空ミサイルを地対空ミサイルとして搭載しようとしている。 この過激集団が技術上の課題を克服してもそのままでは同装備は有志連合軍の航空機や民間航空機への脅威にはならないだろう Sky Newsが1月5日にイスラム国が空対空ミサイルを地対空ミサイルに転用しようとしていると報じた。 同報道ではシリア反乱分子から入手したという映像を紹介。イスラム国専門家がシリア国内のアルラッカの「聖戦大学」で「西側で老朽化した多数のミサイルを再利用するため」の作業としてバッテリーを入れ替えている様子を伝えている。 映像ではミサイルの全体像は写っていないが、誘導制御部分はAIM-9サイドワインダーのもののようだ。ただしミサイルの飛行制御部分はR-13(AA-2「アトール」)(ソ連製サイドワインダーのコピー)のようだ。可能性が高

機密漏洩を防ぐには秘匿扱いの拡大しかないのか

要は中国のハッキングへ効果的な対策がないということでしょう。もともとインターネットは情報の共有を目指しているので、確かに専門家の指摘どおり逆行する効果になるのかもしれませんが、当局としては打てる手がないのでしょうね。 Fearful of Hacks, Pentagon Considers More Classified Programs By Aaron Mehta 3:04 p.m. EST January 9, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/policy-budget/industry/2016/01/09/fearful-hacks-pentagon-considers-more-classified-programs/78443830/ (Photo: JIM WATSON/AFP/Getty Images) WASHINGTON —.ペンタゴンは昨年10月27日に長距離打撃爆撃機LRS-B事業の契約を交付しているが、機体の詳細性能はおろか主契約企業ノースロップ・グラマンの下請け企業名も非公開だ。空軍調達部門の責任者アーノルド・バンチ中将は詳細を秘匿するのは「情報管理であり保安対策のため」とその時点で発言していた。 今度は国防総省の調達部門トップ・フランク・ケンドール副長官が今後は秘匿扱いが当たり前になると指摘している。. ケンドールは「国防総省は関連情報の保護確立を強化する方向に向かう」と発言し、情報公開を制限し、極秘扱いとなる事業が増えるとの見込みを示した。その背景には米国の情報が盗まれると、米国自体がその結果として脅威を受ける恐れがある。 「敵に多くの情報が流れれば、それだけ攻撃の効果が増強されるのでこちら側の情報はいっそう保護が必要であるだけでなく、わが国が競争に負けないよう対策をすべてとる必要がある」とケンドールは発言している。 外国による米産業へのハッキング、それによる技術のs盗み取りは例に枚挙なく、なかでも最悪なのが2011年に ロッキード・マーティン のデータが盗まれた事件で、中国はF-35のコピーそのもののJF-31を発表している。またく同社の米空軍向け三次元現地展開型長距離レーダー (3DELRR) のコピーも中国から登場

★米空軍>WC-135で北朝鮮核爆発の正体を突き止める

U.S. WC-135 aircraft will sniff for radiation near North Korea to determine what today’s explosion was Jan 07 2016 - By David Cenciotti http://theaviationist.com/2016/01/07/wc-135-in-action-near-nk-after-nuke-test/ Image credit: U.S. Air Force 米空軍所属WC-135はまもなく朝鮮半島付近で活動を開始し、北朝鮮が実施したと主張する核実験の放射性物質を検知する。 ワシントン・ポスト紙は米国防関係者がWC-135コンスタント・フェニックス大気収集機を投入し今回の核爆発が本当に北朝鮮の言うとおり水爆なのか検証すると確認した。 WC-135はボーイングC-135輸送支援機の派生型で、稼働可能な同型機は2機あり、第45偵察飛行隊(オファット空軍基地)が運用し、機内には空軍技術応用センターの第一分遣隊が搭乗する。 WC-135は「探知犬」あるいは「お天気鳥」の名称がついており、最大33名が搭乗できる。ただし放射線被曝の危険を考慮して実際の飛行クルーは最低限にするのが普通だ。 大気は機体左右の取り入れ口で採取し、放射性降下物を閉じ込める。ミッションクルーは採取物をその場で分析でき、弾頭の特徴を把握することが可能だろう。このため同機の投入は爆発の正確な分類上極めて重要だ。 ダリン・R・ファフはWC-135の乗員を務めた経験があり、同機について「機内には大型補助木炭フィルターがふたつあり、室内にはHEPA/ULPAフィルターもあり加圧状態をたもし、搭乗員は全員マスクから100%純粋酸素を吸う。この純粋酸素供給は計測器が安全水準に戻るまで維持する。また全員が線量計を身につけ危険な被爆を避ける」と述べている。 核実験監視とは別にWC-135はチェルノブイリと福島での核事故後の放射能レベルの計測にも投入されている。 北朝鮮がロケットを発射するとの予測から北朝鮮付近に配備されてきたWC-135が2013年8月には英国で目撃され憶測を呼んだが、シリア国内での化学物質飛散状況の監視

米海軍>新CNOの戦略方針案は戦闘能力重視を前面に掲げる

中国やロシアが好き放題に振る舞いつつあるのは米国の力を低評価しているためであり、もはや甘受できる段階ではないと米国防関係者が舵の方向を切り替え始めています。とくにオバマ政権が残り一年を切り、指導力がどうしても低下するこの時期だけに今回の新CNOは頼もしい発言をしています。問題はこのビジョンをどう実施に移していくかでしょうね。日本も当然無関心ではいられないでしょう。 CNO: Warfighting Trumps Presence; ORP, EW Win; LCS Likely Loser By SYDNEY J. FREEDBERG JR. on January 05, 2016 at 1:27 PM http://breakingdefense.com/2016/01/cno-warfighting-trumps-presence-orp-ew-win/ ジョン・リチャードソン大将 WASHINGTON: プレセンスという用語はこれまでたびたび海軍力や海軍艦艇整備の文脈で使われてきたが、新任の海軍作戦部長(CNO)による新しい戦略展望では一回も使われていない。かわりにジョン・リチャードソン大将の8ページにのぼる「海洋優位性確保の設計構想」“Design for Maintaining Maritime Superiority” では「戦争」「戦役」「戦闘」の語句が8回も現れている。 要は戦闘行為及び抑止力は平時のプレゼンスに勝り、性能が能力をしのぎ、質が数より優先するということだ。これは単なる用語の変更ではない。目指すべき方向の変更であり、戦略方針や予算状況の先が見えない中での変更だ。 ジョナサン・グリナート大将 確かにリチャードソンの前任ジョナサン・グリナート大将も「戦闘が第一」と戦略方針の最上位に掲げていた。だがグリナートは同時に海軍の平時プレゼンスを日常的に世界各地に展開することにも同じ比重を於いていたのであり、国力の誇示、海賊対策、友好国との演習を通じてこれを実現しようとした。またブリーフィングではまずスライドでその時点で艦艇何隻が世界のどこに展開中かを示すのが常であった。グリナートには艦艇隻数がすべてであり、小型かつ低価格艦として沿海戦闘艦を高く評価していた。だが単価5億万ドルのLCSより20億ドルの駆逐艦

中国がスプラトリー諸島で離着陸テストを再度実施(1月6日)

スプラトリー諸島の新設航空施設に民間機が初着陸したとの報道はすでにご存知と思いますが、ではどんな民間機だったのかちっともその後のフォローアップがなく不満に思っていました。今回人民解放軍の広報ブログChina Military Onlineで記事が見つかりましたので、ご紹介します。中国発の記事はこれが初めてですかね。1月2日にやはり民間機で着陸に成功したと報道があったので今回はそのフォローアップなのでしょうかね。それにしても中国も英語で各国向けにちゃんとしたメッセージを送っています。 China conducts successful test flights at newly-built airfield in South China Sea Source: Xinhua  Editor: Dong Zhaohui 2016-01-07 00:22 0 http://english.chinamil.com.cn/news-channels/2016-01/07/content_6846772.htm 1月6日、永暑礁飛行場を離陸する民間機。同日に民間機2機を使っての運用テストが新設の飛行場施設で行われ成功裏に終わった。永暑礁は南シナ海南沙諸島にある。 (Xinhua/Jin Liwang) HAIKOU, Jan. 6 (Xinhua) -- 中国は南シナ海で新設の空港施設においてテスト飛行に1月6日に成功した。 民間機2機は海南省省都の海口Haikou,の美蘭空港 Meilan Airport を離陸し、南沙諸島の永暑礁 Yongshu Jiao に10:21 a.m. 10:46 a.m. それぞれ着陸した。2機は同日午后に海口に戻った。 永暑礁飛行場に着陸する民間機。1月6日。 (Xinhua/Cha Chunming) 永暑礁に新設した飛行施設に無事着陸したあと記念写真を取る関係者。1月6日撮影。テストには民間機が2機投入された。 (Xinhua/Xing Guangli) フライトテストに使用したのは海南航空と中国南方航空の機体ですね。今のところは民間機ですがいつ軍用機が離着陸を開始するかが関心の的ですね。さすがに島とは呼べず原文でもYongshu Jiao 常暑環礁 と呼んでいますね。

フリゲート艦改造巡視船、房総沖に情報収集艦、人工島滑走路にテスト飛行...懸念広がる中国の海洋活動

Chinese operations prompt protests from Japan and Vietnam Andrew Tate, London - IHS Jane's Defence Weekly 05 January 2016    http://www.janes.com/article/57013/chinese-operations-prompt-protests-from-japan-and-vietnam 12月末に尖閣諸島に接近した中国沿岸警備隊所属の巡視船は元PLAN所属タイプ053H2G江滬1級フリゲートを改装したもの。海上保安庁撮影 昨年12月末、中国沿岸警備隊所属の艦船3隻をめぐり日本が懸念する事態が発生した。3隻は尖閣諸島の12カイリ以内海域に侵入した うち1隻は改造したタイプ053HG江滬1型フリゲート艦で人民解放軍海軍(PLAN)が譲渡したものだった。中国沿岸警備隊で初の武装艦が問題地帯で航行したと日本では報道された。実際は一時間ほど該当海域を航行していた。沿岸警備隊所属となり31239の艦番号をつけた同艦は2015年7月に改装工事を終え、ミサイルと100mm砲塔は除去したが37mm機関砲二門を四カ所に残したままだ。 インターネットの PLA Daily サイトは日本側の懸念を一蹴し逆に日本の海上保安庁艦艇はすべて武装しており、中国が同様の装備を有することに何ら問題はないとする。 また12月末にはPLANのタイプ815東調級情報収集艦(艦番号851)が房総半島沖を航行しているのが発見された。国際海域であるが、日本の海岸線からは比較的近い地点で数回折り返し航行し、三日間に渡り同じ海域にとどまっている。 一方、南シナ海の領有問題を巡り、ベトナム政府は1月2日に中国がスプラトリー諸島(中国名永暑)で埋め立てた人工島上の滑走路に民間機が初めて着陸したことに抗議した。■ 確かに海上保安庁の各艦船は軽微な武装をしていますが、フリゲート艦を改造して巡視船だと主張するのはいかにも中国流ですし、首都圏に近い海域で情報収集活動を展開していることも気になりますね。 sin

北朝鮮の水爆実験は本当なのか。それより中国の対応が注目だ。さらに核抑止力整備に弾みがつきそう

韓国には北朝鮮を軍事脅威と見ない向きが多いと聞きますが、あらためて今回の事件できびしい情勢への認識が高まったのではないでしょうか。また中国とのからみでTHAADの持ち込みを拒否してきたソウルがこれからどう対応していくのかも注目されます。前回の実験でも規模があまりにも小さいためいろいろ言われてきましたが、北朝鮮のねらいはブラフだけでなくEPM攻撃も視野に入れているかもしれず引き続き警戒が必要なのは言うまでもありません。   North Korean H-Bomb? Unlikely. What Will China Do? By COLIN CLARK  on January 06, 2016 at 5:54 PM http://breakingdefense.com/2016/01/north-korean-h-bomb-unlikely-what-will-china-do/ WASHINGTON:---北朝鮮国営メデイアが水爆実験成功を金切り声で伝えたが実験は成功したとはいえない。 ホワイトハウス報道官ジョシュ・アーネストは「初期分析結果は北朝鮮発表と一致しない」と述べ、北朝鮮の最重要国たる中国が決断を迫られるだろう。国連安全保障理事会に本件が提示されるとどうなるか。習近平は金正恩に何を伝えるのか。 「中国外務省は今回の実験は事前に通知を受けていないと声明で発表した。中国が実験に対応し経済制裁を実施すれば望ましい展開になる。また一時的に北朝鮮空路を閉鎖するのも効果的だ」と北朝鮮に詳しいヴィクター・チャ(戦略国際問題研究所)が述べている。 ペンタゴンの声明文は予想通りで今回の核実験を「受け入れがたく無責任な挑発行為であり、国際法をあからさまに無視し、朝鮮半島のみならずアジア太平洋地区の安全安定への脅威」としている。 この声明文で最も興味をそそられる点はアシュ・カーター国防長官が韓国国防相との電話会談の前に在韓米軍司令官カーティス・スカパロッティ大将から「状況最新報告」を受け取っていたとする部分で、長官が北朝鮮部隊の南進はないと事前に把握していたことを意味し、おそらくU-2が収集したデータから放射線、同位元素の内容を知っていたことだ。U-2が実験直後に上空を飛行したのはほぼ確実だ。 ただし心配なのは北朝鮮が巨額の予算を