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宇宙アセットをどう守るか 米宇宙軍団が新構想を発表

各種宇宙装備は軍事作戦に不可欠な存在ですが、中国の衛星攻撃実験で(発生したデブリはどうするのでしょうか)、衛星の脆弱性が急にクロースアップされているという理解で正しいでしょうか。システム冗長性にくわえて防御のための攻撃能力開発が新しい切り口ですが、宇宙非武装化の概念が揺らいでいくのでしょうか。 Space Command Readies For War With ‘Space Enterprise Vision’ By COLIN CLARK  on June 20, 2016 at 4:01 AM http://breakingdefense.com/2016/06/space-command-readies-for-war-with-space-enterprise-vision/feed/ WASHINGTON: 米空軍宇宙軍団は宇宙空間での勝利への道筋を「宇宙事業構想」Space Enterprise Vision、 SEV との無害な表題の構想で発表した。 構想の存在は機密事項ではないが、内容の多くは機密扱いとなっている。 宇宙軍団広報官ジョン・ドリアン大佐はSEVを「わが方宇宙装備の復元力を強化し、能力を向上し、脅威に対応する能力のため必要な対策全部を包括的に展望しています」という。 現行の武器システム各種に加え計画中の装備ならびに訓練や機構運営の変更点が内容に網羅されている。ドリアン大佐によればSEVは政府全体で進める宇宙ポートフォリオ検討SPRの直接の成果ではないというが、「関連はある」という。その大きな理由にSPRが扱う米スパイ衛星群は宇宙軍団の管轄外のためと記者は考える。 構想に宇宙問題専門家が好意的な見解を示している。「米政府がやっと国家安全保障問題として宇宙空間を真剣に見るようになったのはよいこと。長い間にわたり話題だけで行動はなかった」と語るのはテレサ・ヒッチンス(メリーランド大国際安全保障研究センター主任研究員)だ。 ただしこれまで見過ごされてきたわけではない。「宇宙装備ではこれまで『単一点故障』に近い水準しか許されてこなかったのです」とヒッチンスは述べ、一回の事故あるいは攻撃により中核機能が失われる事態を指している。「これではだめで、米国どころか世界の安全保障に有害です。なぜならそのために

★A400Mの対米輸出を狙うエアバス、だが技術問題解決の遅れ発生中

エアバスがA400Mの米空軍売り込みを図っている模様ですが、本当に採用される可能性があると考えているのでしょうか。事業が大赤字のため輸出に活路を見出そうというのですが、どこまで真剣なのでしょうか。 Airbus Looks To the US in Search of A400M Buyers Pierre Tran , Defense News 1:26 p.m. EDT June 23, 2016 http://www.defensenews.com/story/defense/2016/06/23/airbus-seeks-a400m-buyers/86290596/ MUNICH, Germany – エアバス・ディフェンスアンドスペース (エアバスDS)はA400Mアトラスの輸出先としてアメリカが有望と見ており、技術問題に直面しているが同機を西側最大の軍用機市場に売り込む。 「米国を狙いますがまだ実現していません」と同社の軍用機部門トップ、フェルナンド・アロンソが6月20日報道陣に語っている。同社はプロペラギアボックスtp一部機体の胴体中央部で見つかった亀裂問題で修理を急いでいる。 エアバスDSは今後30年で最低200機のA400M輸出を目指し、米国が最大の需要国とみなす。同社としては財務大損失を輸出で回避したいところだ。 空中給油機案件でボーイングに敗退した教訓から、A400Mでは米政界、軍部の上層部に働きかける。 そのためアトラスをワシントンまで飛ばし空軍に見せる予定で、米国の複雑な調達手続きを乗り切りたいとしている。 A400Mは米国製部品も採用しており、米国販売が成約すれば米国製部品比率も上げるとしている。未発表だが、同社がA320旅客機を生産するアラバマ州モビール工場で組み立てるのではないか。 米国のエアバス関係者は営業でデジタル装備と接続性を売り物にするという。だが技術問題解決の遅れが輸出の脚を引っ張っている。 「輸出販促活動の方が難しいですが、あえてこの話題を口にするのは問題の解決策に光が見えてきたからです」とアロンソも言う。「傑作機になると見ており、当社は自信を持っています」 問題とはエンジンにつけたプロペラギアボックスの改修とともに素材をアルミ合金から既存材料に戻し機体

★★海上自衛隊がAW101掃海ヘリを12機追加発注か

 Japan eyeing fresh order of AW101 helicopters 22 JUNE, 2016 BY: DOMINIC PERRY LONDON https://www.flightglobal.com/news/articles/japan-eyeing-fresh-order-of-aw101-helicopters-426597/ Leonardo Helicopters レオナルドヘリコプター(旧アグスタウェストランド)が海上自衛隊とアグスタウェストランドAW101の追加調達を交渉中だ。 日本は発注済み11機のうち7機をMCH-101の名称で掃海任務に投入している。また輸送型CH-101を三機発注し二機が稼働中だ。 重量15.6トンでターボメカRTM322エンジンを三基搭載する同機は日本では川崎重工業が現地生産している。 6月17日の報道発表でレオナルドの執行副社長で企業戦略、市場開拓、業務推進担当のジオヴァンニ・ソコダトは「成約一歩前まで」にきていると日本との商談について述べた。 またステファノ・ボルトリ営業販売担当副社長は「追加購入は十数機規模になる」と述べている。 日本向けとは別にAW101は英国ヨーヴィルでイタリアとノルウェー向けに組み立てられている。二国の受注残はそれぞれ8機と14機だ。 ボルトリによればその他国から受注に成功すれば生産継続につながる。 ヨーヴィルにはもう一つの軍用ヘリAW159もあり、営業活動が待ったなしになっている。 同機は英軍ではワイルドキャットと呼ばれ、陸軍航空隊と英海軍が発注した60機の納入が2016年中に終わると受注残はわずか6機になる。韓国海軍の4機とフィリピン向け2機だ。 ボルトリは受注と生産量の乖離は商談中の案件があるので警戒していないと一蹴。商談はアジアとヨーロッパにあるとし、ドイツがLunx 88の更新発注しそうだと指摘。■

海兵隊の老兵EA-6Bはイラク、シリアでISR任務にも投入されている

The U.S. Marines’ Jamming Jets Are Spying on Islamic State Old EA-6Bs get a new role by JOSEPH TREVITHICK https://warisboring.com/the-u-s-marines-jamming-jets-are-spying-on-islamic-state-5a5430de5b71#.3ovy1nrs4 イラク上空を飛ぶプラウラーにライトニングポッドがついている。 U.S. Air Force photos. EA-6Bブラウラー電子戦機が米海軍、海兵隊で供用開始したのは1971年で強力な搭載ジャマーを使った敵レーダーや通信の妨害が主任務だった。 海兵隊はじめ各軍で機材不足が深刻な中、わずかになってきたプラウラーも穴埋めで使われ、イラク上空でスパイ活動に投入されている。 2016年5月にISISに対抗するペンタゴンの特別部隊がFacebookに掲載した写真にこれまでと異なる機体各種が写っていた。その中に海兵隊第四戦術電子戦飛行隊所属のプラウラーがあり、通常のジャミング装備ではなく目標捕捉ポッドを搭載していた。 2015年1月時点で海兵隊はWar Is Boringにプラウラーがイスラム国戦を支援中と発言したが具体的には何も教えてくれなかった。各機は海兵隊が主に使用しているクウェートのアーメド・アル・ジャバー基地を本拠地にしている様子でトルコのインチリック空軍基地にもEA-6Bが増派されている。 「プラウラーは連合軍各機や地上部隊の防護の傘となりダーイシュの通信を妨害してくれる」と米空軍のオマー・ヴィラレアル少佐(空軍中東メディアオペレーション主任)がWar Is Boring にメールで語った。少佐はイスラム国の別称を使っている。 ありがたいことにイラク国内のテロリスト集団には長距離レーダー誘導による地対空ミサイルの装備はなくプラウラーは妨害を加える必要がない。だがイスラム国のプロパガンダは高度に組織化され技術も高く、通信ネットワーク、ラジオ放送他を沈黙させる機会は豊富にある。 イラク上空を飛ぶプラウラーにライトニングポッドがついている。 U.S. Air Force photos.

★中国は本当に大国なのか、五つの通説を切る

以下は主張が偏りがちなNational Interestの中でも極めてバランスの取れた観察だと思います。一読をお勧めします。   5 Common Myths about China's Power Beijing’s no supervillain. Bonnie S. Glaser   Matthew P. Funaiole June 16, 2016 http://nationalinterest.org/feature/5-common-myths-about-chinas-power-16623 世界から孤立した途上国から経済大国かつグローバルに活動する国に変身を遂げた中国は21世紀の国際政治でもっとも重要な変化といってよい。今や世界二位の経済規模になり、軍事予算は1989年の200億ドルから2015年の2,150億ドルへ大幅に増えた。これはロシア、ドイツ、英国の国防予算の合計よりも大きな金額だ。 中国の台頭を恐れるあまり事実に反する報道や誇張された話が広がっており、米国内での議論では「通説」となっており多くの中国のかかえる問題の姿が見えにくくなっている。その例に社会に深くしみ込んだ汚職問題、経済成長の鈍化、人口高齢化がある。 中国のイメージは危険な強奪者で米国に変わり世界支配を企む大国になっている。そこで中国の国力に関する通説を解明して中国台頭の理由を理解し、今後の国際社会での中国の役割を理解ことが米中関係の今後を占うために必要だ。 通説その1 中国はグローバル軍事超大国 目を見張る経済成長が二十年続き人民解放軍の近代化を多方面で進める余裕が生まれた。1995年から2015年の国防予算は平均して二ケタ成長を維持してきた。ストックホルム国際平和研究所の試算では中国の2015年国防予算は2,140億ドルで、米国に次ぐ世界第二位とする。中国の軍事支出だけでアジア太平洋地区の防衛総支出の48%に相当する。 支出増大により中国は軍事力を伸ばしたが、依然として中国軍事力の到達範囲は限定的だ。超大国の定義として軍事力を世界各地に投射する能力が必須だが、中国は東アジアまでにとどまっている。物議を醸す人工島建設さらに滑走路やレーダー施設の建設で南シナ海では中国軍事力を増幅する効果はあるが、それぞ

リムパック参加の中国艦隊が米海軍エスコートで真珠湾に移動中

なるほどPLAN部隊はハワイまでの移動に米海軍がエスコートすることになったのですね。今回も中国はこれとは別にスパイ船を派遣するのでしょうか。   Chinese, U.S. warships rendezvous in west Pacific Ocean for RIMPAC 2016 Source: China Military Online Editor: Zhang Tao 2016-06-20 16:41 0 http://english.chinamil.com.cn/news-channels/2016-06/20/content_7110178.htm 中国海軍誘導ミサイル駆逐艦西安の乗組員がボートで誘導ミサイル駆逐艦USSストックデール(DDG-106)での事前打ち合わせに向かう。RIMPAC2016に参加する中国艦は西太平洋で米海軍艦艇と現地時間6月18日正午に合流した。 WESTERN PACIFIC, June 20 (ChinaMil) –RIMPAC2016演習に参加する中国海軍部隊が大東諸島南方海域に到着し、米海軍のUSSストックデール(DDG-106)とローレンス(DDG-4)に6月18日合流した。 中国部隊の編制は誘導ミサイル駆逐艦西安Xi'an、誘導ミサイルフリゲート艦 衡水 Hengshui、補給艦 高邮 Gaoyouhu、病院船和平方舟Peace Ark、潜水艦救難艦長島Changdao、艦載ヘリコプター三機、特殊作戦チーム1、潜水チーム1で浙江省 舟山 市Zhoushanの軍港を6月15日に出発していた。 合流した中国艦隊の幹部は硬式膨張ボートで移動しUSSストックデールに乗艦し、調整会議に臨んだ。 会議後に二国の艦艇七隻は任務部隊の陣形を組み、USSストックデールが旗艦となりパールハーバーに現地時間6月29日に入港する。 中国海軍艦隊司令官Wang Sheqiangによれば二国間協議の結果、パールハーバー到着前に通信、戦術行動、煙幕行動、海上物資補給、緊急処分、主砲発射、航空撮影の演習を行う。■

イスラエル向けF-35A一号機がロールアウト

Lockheed Martin has officially unveiled Israel’s first F-35 Jun 22 2016 - By David Cenciotti https://theaviationist.com/2016/06/22/lockheed-martin-has-officially-unveiled-israels-first-f-35/feed/ イスラエルはF-35Aに「アディール」(強者)と呼称を与え、イスラエル空軍向けライトニングII一号機がロールアウトした。 ロッキード・マーティンは実況中継 https://youtu.be/AvYEHZa_z_U でイスラエル向けF-35初号機がロールアウトする模様をフォートワース工場(テキサス)から6月22日伝えた。初号機AS-1はイスラエル空軍(IAF)に今年後半に引き渡される。 イスラエル国防相アヴィグドール・リーベルマンは同機を「世界最高性能の機体でイスラエルに航空優勢をもたらす」と評し、イスラエルの抑止力を今後維持すると式典であいさつした。 イスラエルはF-35Aを33機を米政府の海外軍事装備有償援助制度で導入し、さらに17機のオプション枠がある。 機体にはイスラエル企業製の部品も採用されており、イスラエル航空宇宙工業は主翼外側、エルビットシステムズ・サイクロンは胴体中央部の複合材、エルビットシステムズはライトニングII全機向け第三世代ヘルメット内蔵ディスプレイシステムをそれぞれ製造している。 ただしイスラエルが「国内対応」改修をどこまで行うか不明で、EW電子戦ポッド、兵装類、C4システム他が機体に独自に搭載されるはずだ。このため機体はF-35I(イスラエルのI)と呼ばれる。■