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★★MV-22事故でニコルソン中将発言を捻じ曲げた報道への疑問

今回の不時着水(墜落ではないようです)よりもニコルソン中将の発言の一部をとりあげて反米感情を煽り立てるような動きがあるのは誠に残念です。自分の都合のよい形で発言内容を利用するのはいかがなものでしょうか。また日本国内に米軍が駐留していることにも疑問を煽り立てようとしている観がありますが、日米同盟の意義、機能について日常から説明を怠ってきた(あるいは理解しようとしない)ためかと思われます。残念ながら航空機含み事故は避けられないことであり、一般住民の生命を巻き込む自体を回避したパイロットの判断は本当に正しかったと思います。それを賞賛した中将の真意が伝わらないのは残念ですね。また機種名称はMV-22でありV22とかオスプレーとか正しくない表記が報道されていることにも疑問を感じます。 MV-22 Crash Off Okinawa Occurred During Nighttime Aerial Refueling; Halt In Operations Ordered By: Megan Eckstein December 14, 2016 11:09 AM https://news.usni.org/2016/12/14/v-22-crash-off-okinawa-occurred-during-nighttime-aerial-refueling-halt-in-operations-ordered#more-22870 MV-22オスプレイの沖縄沖合墜落は夜間空中給油の作業中に機体が損傷したため発生し、乗員が機体を民間人居住地区を避けて海上に着水させたことが現地海兵隊遠征部隊司令官の談話で判明した。 ローレンス・ニコルソン中将は報道記者会見で同機が海上で空中給油中にローターブレイドが給油管に接触し、機体が損傷したと述べた。「給油管を切り離した直後に機体が激しく振動した」 「パイロットは沖縄住民上空を通過飛行せずにキャンプ・シュワブへ帰還をめざしたが浅瀬に着水させ、乗員並びに沖縄住民に被害が発生しないようにした」 国防総省関係者はUSNI Newsに14日、着水地点は沖縄本島から5マイル地点で予防措置として着水したと述べた。 着水地点は岩場で機体はばらばらになった。AP通信配信の

ヘッドラインニュース12月15日(木)

12月15日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 イスラエル向けF-35初号機が到着 イスラエル仕様のF-35はi 型、愛称アディール(荒鷲)。12月12日、ネヴァティム空軍基地に二機が着陸した。式典にはネタニヤフ首相、リヴィリン大統領、リーバーマン国防相等の他、カーター国防長官、シャピロ米大使も参加。作戦可能となるのは2017年12月予定。 http://www.iaf.org.il/4451-48791-en/IAF.aspx 韓国空軍が新型巡航ミサイルを受領 ドイツ製タウルスミサイルは射程500キロ。40発が大邸基地に到着した。韓国空軍はF-15Kに搭載して運用する。さらに来年170発を導入し、韓国はスタンドオフで北朝鮮指導部を標的とした攻撃を構想している。 http://world.kbs.co.kr/english/news/news_Po_detail.htm?lang=e&id=Po&No=123876&current_page= F-35関連トランプ発言で航空宇宙産業が動揺 大きすぎてつぶせない、として予算超過性能不足、納期遅れなどものともしないF-35事業だがトランプ次期大統領が直接批判したことで業界に少なからず影響が生まれている。大部分はトランプといえども事業縮小,中止は不可能としているが、一部ですでに「考えられない」可能性を検討する動きも出ている。一つの主張は米空軍戦闘機を拡充すべきときにF-35導入を遅らせたり、中止するのは考えられないというもの。ここに来て各サイトで議論が盛り上がっている。 航空機搭載レーザーの実用化が加速か 米空軍はレーザー兵器運用は2023年に開始する計画で2021年に実証実験を行う。出力は今後100キロワット級に増え、照準、誘導方式でも相当の革新を見込む。有人機、無人機に搭載し、航空機、無人機、舟艇、地上部隊を攻撃対象とする構想だ。 http://www.scout.com/military/warrior/story/1666650-air-force-moves-closer-to-laser-armed-jets A4

速報 海兵隊MV-22が海上墜落したインシデント

こんなニュースが深夜に飛び込んできました。これでまた感情的なオスプレイ反対勢力が騒ぐでしょうね。事故調査で同機運航が安全になることを祈るばかりです。 Marine Osprey Crashes Off Coast of Japan Pentagon investigating cause BY: Morgan Chalfant December 13, 2016 5:31 pm http://freebeacon.com/national-security/pentagon-investigating-cause-marine-osprey-crash-off-coast-japan/ 米海兵隊所属MV-22オスプレイが日本で火曜日に海上墜落し、事故原因の本格調査が始まっている。 墜落地点は沖縄沖合6マイルで乗員5名のうち2名が負傷した。 米空軍第33救難飛行隊からHH-60Gペイブホーク救難ヘリコプターが海兵隊員を救難し、キャンプフォスター海軍病院へ収容した。 今回の海兵隊員は第36海兵航空群第一海兵航空隊の所属。 海兵隊機材のインシデントは一週間で二回目となった。これに先立ってF/A-18が岩国基地からおよそ120マイルの太平洋で墜落し、ジェイク・フレデリック大尉が死亡した。同機墜落の原因は現時点で不明。 今回の墜落で海兵隊機材のインシデントは今年8例目となった。2014年の3件、2015年の6件と回数が増えている。 今年1月にはオアフ島沖合でCH-53Eスーパースタリオン同士の空中衝突で12名が死亡している。原因はパイロットエラーと訓練不足と指摘された。■

ヘッドラインニュース 12月14日(水)

12月14日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 トランプのF-35発言でロッキード株価が急落 12月12日の取引開始前にロッキード・マーティン株価は一日で3%と大きな下げ幅を示した。トランプは前週のボーイング次期大統領専用機に続き、F-35事業への疑問を公言している。 (トランプ発言によるF-35事業への影響の分析は別途記事を参照してください。) http://aviationweek.com/blog/lockheed-stock-drops-sharply-after-trumps-f-35-tweet 上院が大統領選へのロシア関与を調査 ロシアがトランプ当選を狙い選挙を操作下との嫌疑で上院は超党派対応で調査を開始するが、トランプには共和党議員との初の対立になる可能性がある。これはその疑いを報告したCIAを受けての調査となる。トランプ側は強く反発しており、議会共和党議員と対立すれば閣僚人事承認にも影響が出る可能性が出てきた。 http://www.defenseone.com/politics/2016/12/senate-will-investigate-russian-interference-us-election/133817/?oref=d-river ノルウェーがP-8導入へ 5機調達 総額11.5億ドルでP-8Aを5機導入し、P-3Cの後継機とする。オライオンを運用中の国は17カ国あり、今後P-8への切り替えを米海軍、ロッキードは期待している。 http://www.dodbuzz.com/2016/11/28/norway-order-five-p-8-recon-planes/ インドネシアがSu-35導入を検討中 インドネシア空軍はF-5E後継機としてフランカーEを候補としている。ロシアとは価格面が交渉の難題になっているとの現地報道がある。インドネシアはロシア製機材運用の経験が豊か。完成機導入後に部員の現地生産も視野に入るだろう。 http://www.janes.com/article/66155/indonesia-reportedly-negotiating-pr

ヘッドラインニュース12月13日(火)

12月13日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 トランプの批判がF-35に トランプが今週はロッキードに焦点をあわせた発言をしている。F-35事業について巨額の予算が投じられているが制御不能だと批判。防衛産業向けに送るメッセージとして一機1億ドルのJSFは格好の目標だ。フォックスニューズに12月11日発言した。 http://aviationweek.com/blog/trump-slams-out-control-f-35 トランプへの中国のしっぺ返しは北朝鮮を暴れさせること トランプが台湾総統からの電話を受けて外交では前例では説明のできない事態が生まれた。米新政権が台湾で新しい動きに出たら、中国はどう対抗するか。①国連安保理で拒否権を使い、制裁措置の実施を不可能にする ②国連決議の無視 ③北朝鮮を核保有国として認め、朝鮮半島の非核化政策を放棄する 事が考えられる。 http://nationalinterest.org/blog/the-skeptics/how-china-could-strike-back-donald-trump-over-taiwan-unleash-18689 ロシアが公表した「新外交枠組み」で核兵器使用に微妙な言い回し 核兵器使用を「考えられない」から「起こりそうもない」に変更したことが第一の変更点だ。危機がエスカレーションする場合に効いてくる警告だろう。ロシアはクリントン当選を想定していたようでロシア人権問題等の内政干渉への対抗策の意味もあると思われる。クリミア半島併合以後、米を牽制しているプーチンの姿勢とも重なる。 http://www.scout.com/military/warrior/story/1736023-nuclear-war-not-unthinkable-for-russia 中国軍用機の台湾国内着陸を容認する台湾 馮世寬 台湾国防相は国会で人民解放軍の軍用機が非常事態に限り台湾本島への着陸を認めると発言している。 これは事故等への対応というよりも先週末に発生したバシー海峡通過飛行をした中国機への対応をした台湾が一歩進んで領空侵犯時に中国機を強制着陸

東地中海でロシア潜水艦を米・NATO海軍が追跡中

The U.S. Navy Is Trying to Track Down ‘Carrier-Killer’ Russian Nuclear Submarines in Mediterranean Dave Majumdar December 10, 2016 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/the-us-navy-trying-track-down-%E2%80%98carrier-killer%E2%80%99-russian-18704 米海軍はNATO部隊と一隻あるいは二隻の可能性もあるロシア原子力潜水艦を地中海で追尾中。少なくとも一隻は949A型アンティNATOコードネーム・オスカーII誘導ミサイル潜水艦と推定される。 ブログ The Aviationist によればボーイングP-8ポセイドン含む米海軍、NATO部隊の哨戒機が投入されている。「ロシア海軍潜水艦がオスカーII級の可能性があり『空母キラー』潜水艦として空母打撃群の攻撃を主任務とした艦だ。付近に展開中のNATO艦船にフランスのシャルル・ド・ゴール原子力空母がありUSSアイゼンハワーもさして遠くない海域にある。したがって冷戦時同様の隠れんぼが展開しているわけで双方とも多忙になっているはずだ」(The Aviationist) オスカーII級は19,400トンでP-700グラニート超音速超低空飛行対艦ミサイル24発を搭載し、米海軍空母群を攻撃する目的でソ連時代に建造されている。ロシア海軍原子力潜水艦の中では静粛性に優れており、ミサイル以外にも米海軍空母を攻撃する能力がある。「魚雷を竜骨の真下で爆発させれば空母も沈没します」と米海軍大佐(退役)ジェリー・ヘンドリックス(新アメリカ安全保障センター・国防戦略評価部長)は語った。ヘンドリックスは次期政権で海軍次官候補の声があがっている。 949A型は11隻が建造されているが、内一隻は乗員全員と共に喪失したクルスクで、現時点で作戦運用可能が何隻か不明だ。5隻程度だとの観測もある。だがロシアは残存オスカーII級を949AM型へ改装し巡航ミサイル72発を搭載しようとしている。その場合P-800オニックスとカリバー-NKを組み合わせ相当の長距離攻

12月12日(月)のヘッドラインニュース

12月12日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 [進展中のニュース]東地中海でNATOがロシア潜水艦を追跡中 米P-8A含む哨戒機まで動員した大掛かりな対潜作戦が行われており、オスカー級一隻の所在を突き止めようとしている。もう一隻いる可能性もある。該当海域には仏海軍空母シャルル・ド・ゴールがあり、アイゼンハワーも付近を航行中。オスカー級は長距離ミサイルで空母を狙うことを目的にロシアは8隻を稼働中と言われる。 https://theaviationist.com/2016/12/09/nato-hunting-at-least-one-russian-navy-oscar-ii-class-submarine-that-is-chasing-aircraft-carriers-in-the-mediterranean-sea/ 北朝鮮の核戦力はどこまで整備されているか 北朝鮮の核弾頭小型化技術は進展しており、ミサイル搭載が可能な段階に入っているが、大気圏再投入技術がまだ実用化されていないとの評価 http://www.reuters.com/article/us-usa-northkorea-nuclear-idUSKBN13X2BQ トランプの国防産業への考え方① トランプ次期大統領は国防総省で契約関係に従事した人物を国防産業が雇用することを禁じる構想を発表。 http://www.defensenews.com/articles/trump-proposes-lifetime-ban-on-defense-firms-hiring-dod-contracting-officials トランプの国防産業への考え方② 選挙運動中はレーガン時代を彷彿とさせる軍拡を主張していたトランプが40億ドルの次期エアフォースワン事業を批判したことに当のボーイングはじめ防衛産業が一様に驚いているが、トランプの狙いは防衛産業そのものにメスを入れることにあるようだ。 http://www.dodbuzz.com/2016/12/06/air-force-one-trump-defense-spending/ フラン

ヘッドラインニュース 12月11日(日)

12月11日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 KC-46Aの15機調達へ道開く 2017年度早期の国防支出内容を定めた法案で米空軍が求めてきたKC-46Aの量産機調達が可能となる。現行の支出権限は12月9日に期限切れとなるためのつなぎ措置で議会通過は確実と見られる。その他AH-64アパッチ、UH-60ブラックホークの調達継続も可能となる。 http://aviationweek.com/defense/spending-bill-2017-would-fund-purchase-15-kc-46as ウェルシュ前参謀総長がノースロップ・グラマン取締役へ 空軍参謀総長を務めたマーク・ウェルシュはテキサスA&M大で行政学部長だが、ノースロップは役員に任命すると8日発表した。同社にはマイヤース前統合参謀本部議長、ラフヘッド前海軍作戦部長が役員となっている。ボーイング、ロッキード両社にも同じ傾向がある。 http://aviationweek.com/blog/northrop-grumman-names-former-air-force-chief-welsh-board サウジ、UAEへ大型装備売却案件が実現へ 次期米議会が承認すればチヌークのサウジアラビア向け、UAEヘアパッチ、モロッコへTOWミサイルの売却が可能となる。総額79億ドル。その他すでにカタール、UAE向けの戦闘機売却が先に承認されており、国貿安全保障協力庁が所管する武器輸出は2016年に336億ドルに上る見込み。 http://www.defensenews.com/articles/uae-apaches-saudi-chinooks-top-79b-weapon-sales-notification-drop 中国の新型爆撃機H-20 馬空軍司令官は中国が新型長距離爆撃機H-20を開発中だと述べている。完成まで時間がかかるようだが、B-2に匹敵するステルス性能を目指しているという。現行のH-6は性能に厳戒があり、真の戦略爆撃機とは言えない。 http://english.chinamil.com.cn/view/2016-1

★機体喪失連続で露呈したロシア海軍の航空運用面の弱点

ロシア海軍のレベルが相当低いということですね。一隻しかない空母で象徴的な意味があるのですが、事故が立て続けに発生しロシアのプライドはガタガタですね。米海軍に張り合うのは無理ということですね。中国もこの事例を観察しているはず。沿海部限定で運用するのなら米国流の運用は必要ないのですが、遠洋航海させれば建造中の新型空母も同じ問題に直面するのではないでしょうか。 We go to war so you don’t have to The Russian carrier ‘Admiral Kuznetsov’ escorted by the British Type 45 destroyer HMS ‘Dragon’ in 2014. Royal Navy photo Two Big Reasons Why Russia’s Aircraft Carrier Is Having So Many Problems Inadequate training and poor procedures by DAVE MAJUMDAR https://warisboring.com/two-big-reasons-why-russias-aircraft-carrier-is-having-so-many-problems-e8db1dcdf9b9#.8qb3hz14z ロシア海軍はアドミラル・クズネツォフ艦上で艦載機二機を数週間のうちに連続喪失している。同艦はロシア唯一の空母だ。 両案件ともクズネツォフの機体回収拘束装置の不良が原因で、MiG-29KUBRフルクラムDとスホイSu-33フランカーDの喪失という高い代償になった。 確かに同艦の各種装置は旧式化しているがもっと大きな問題はロシア海軍の航空運用経験が浅く、洋上での航空機運用の技術が不十分なことだ。 先に発生したMiG-29KUBRの事故は11月14日のことで燃料切れで地中海に墜落した。同機は甲板要員が拘束ケーブルが切断したのを治そうとする間、上空で待機していた。 ケーブルは別のMiG-29KRが先に着艦した際に切れた。 二回目の事故は12月5日に発生し、今度はSu-33だったがやはりケーブル切断が原因だった。 An Su-33 on ‘Admir

12月10日のヘッドラインニュース

12月10日のヘッドライン 筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。 F/A-18ホーネットの事故喪失は6ヶ月で9機に 12月7日に高地県沖で消息を立ったホーネットは岩国基地所属の海兵隊F/A-18C/Dの可能性が高い。「レガシーホーネット」の事故はこの半年で9機目というのはいかにも高い。 https://theaviationist.com/2016/12/07/yet-another-u-s-fa-18-has-just-crashed-in-japan-its-the-9th-legacy-hornet-lost-in-6-months-and-the-crash-rate-is-alarming/ 次期エアフォースワン価格切り下げは可能 ボーイングはトランプの政権移行チームに政府による要求水準を下げれば機体価格も下げられると伝えてきた。トランプ次期大統領は空軍の事業費が高すぎると異議を唱えていた。空軍が想定する研究開発費用は32億ドルで二機の747-800改造型を2021年度までに調達するもの。総額はこれ以上に増大する見込みだが、747-800標準型単価は2.25億ドル。これに対し空中給油能力等、必要な装備性能が違うのだから単価が高くなるのはやむを得ないとの専門家指摘もある。 https://www.bloomberg.com/politics/articles/2016-12-07/boeing-said-to-offer-talks-on-air-force-one-after-trump-tweets-iwe6mz3j 英海軍最後のインビンシブル級空母が退役 HMSイラストリアス(22,000トン)がトルコに向けて出港し、スクラップ処分される。冷戦時に建造されたインビンシブル級はこれで全艦が消えた。これで英海軍の戦闘艦は26隻にまで減少する。2020年代には新型空母クイーンエリザベス、プリンス・オブ・ウェールズの二隻が加わる。 https://warisboring.com/britains-last-cold-war-carrier-sails-into-the-sunset-10843f5aa0c9#.lqfya24wv

歴史のIf ③ 真珠湾攻撃を実施しなかったら日本はどうなっていたか

米海軍大学校教授が真珠湾攻撃の背景、日本の対米戦に備えた戦略体制、そして今日の世界に通じる教訓をまとめていますのでお送りします。切羽詰まるととんでもない決断が出てくる日本人の心理は今でも同じでしょうか。戦争に勝つことはそもそも何の目的なのか、手段と目標、目的がうまく整理できないと単なる狂乱の世界になってしまいます。75年後の我々は果たして思考を確立しているでしょうか。 Why Japan Failed at Pearl Harbor Tokyo knew it was awakening a “sleeping giant.” So why did it attack? James Holmes December 6, 2016 http://nationalinterest.org/feature/why-japan-failed-pearl-harbor-18638 真珠湾で75年前に起こった史実からアジア太平洋の海軍国としてのアメリカの未来に何が言えるだろうか。敵国の視点で見てみよう。 なぜ日本は攻撃に踏み切ったのか。何もしない選択肢も効果を上げることがある。日本帝国が真珠湾攻撃を実施せず西太平洋だけに専念していたらより有利な状況になっていたはずだ。当時の日本政府が自制心を示していれば「寝た子を覚ます」と山本五十六が一番恐れていた事態を回避できたのではないか。またアメリカの眠りをさましてしまっても日本撃滅への「恐るべき決意」は回避できたのではないか。次の論点を見てみよう。 オアフ島を攻撃した日本は中国大陸で大規模地上戦を展開しながら太平洋で戦線を拡大してしまった。ハワイ攻撃の時点で日本は10年も戦争をしており、満州侵攻を1931年に、中国本土で1937年に戦火を拡大している。1945年の戦争集結時でも中国・満州・朝鮮に180万の日本軍が残っていた。地上戦の規模の大きさが判り、海上戦と比較できる。 日本は遥かに大きな経済力産業力を有する相手に戦いを挑んだのみでなく、敵国の戦意に火をつけ日本が相手にならない規模の軍事力が向けられた。1940年の米海軍建艦予算だけで日本海軍の10年分の建艦予算より大きい。そんな相手に日本は立ち向かった。 眠れる巨人が目を覚ますと日本指導層は戦略方針を見誤