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USSジェラルド・R・フォード就任式にて、改めて言葉の力に感じるところあり

日本人のスピーチはどうしてつまらないのでしょうか。答えは簡単で波風を立てず建前を重視した表現に振り回されたままで中身は二の次になっているからです。筆者も部下の作ったスピーチ案は全部却下して作り直していましたが、次回も同じように退屈な原稿を渡され閉口しておりました。今回はトランプ大統領よりリチャードソン作戦部長の方がスピーチとして一枚上を行っているのがわかりますね。これからゆっくり戦力化に向けて整備し、2020年すぎると艦隊に加わるとのことでその日が楽しみですね。 Trump: Carrier USS Gerald R. Ford ‘100,000-ton Message to the World’ トランプ「空母USSジェラルド・R・フォードは世界に向けたアメリカの10万トンのメッセージだ」 By: Sam LaGrone July 22, 2017 2:03 PM • Updated: July 22, 2017 9:11 PM https://news.usni.org/2017/07/22/trump-carrier-uss-gerald-r-ford-100000-ton-message-world 写真:米大統領専用ヘリコプター飛行隊所属のMV-22 オスプレイがUSSジェラルド・R・フォード(CVN-78)の飛行甲板に着艦した。ヴァージニア州ノーフォーク海軍基地での同艦の就役式典。July 22, 2017. US Navy Photo ドナルド・トランプ大統領が世界最大の海軍艦船の就任式で米軍事優位性の維持を宣言し国防予算案への議会支持を求めた。 次世代空母USSジェラルド・R・フォード(CVN-78)の就役式典でトランプ大統領は同艦は戦力と抑止力の象徴と述べ、乗組員と建造所のニューポートニューズ造船を称える演説をフォードの格納庫内で行った。 「米国製の鋼鉄と技術で10万トンの世界向けメッセージが完成した。アメリカの力に並ぶものなく、さらに増強拡大を当政権は毎日続けていくとお伝えしておきます」 トランプ大統領は艦名の由来となったジェラルド・R・フォード大統領の軍事即応体制に関する発言中の第二次大戦前の米軍準備態勢が不足していたため当時の敵勢力が好戦的になったとのくだりを引用した。 「フォード

★米海軍構想の次世代戦闘航空機はこうなる

戦闘機の正当な進化を海軍は目指しているようです。ただし無人機が基本となるのは空軍より発想が柔軟なようですね。無人機といことは高G制約もなくなるのでしょうが、自律運用が前提で2030年代の世界では実用化されているとみているのでしょう。 Speed and range could be key for Navy's next fighter jet  スピードと航続距離が米海軍が目指す次世代戦闘機の中核性能だ   B y: Valerie Insinna, July 21, 2017 (Photo Credit: Boeing) http://www.defensenews.com/articles/speed-and-range-could-be-key-for-navys-next-fighter-jet WASHINGTON — 米海軍はスーパーホーネット・グラウラー両機の後継機に向けた分析に没頭中といったところだ。作業から生まれる機体は現行機と相当異なる外観になり、海軍の優先順位は航続距離と速度になるのは間違いない。 海軍が「次世代航空優勢機」(NGAD)で代替策検討(AoA)を開始したのは2016年2月でF/A-18E/FスーパーホーネットおよびE/A-18Gグラウラーの後継機の検討だった。(空軍もNGAD名称をF-22後継機に使うが、両軍の作業は別個に進み、統一機材にする予定もない) 一年半が経過したわけだが海軍チームは将来の空母打撃群で必要な性能内容と同時に大事なことは将来の脅威内容を詳しく理解出来たようだ。AoAを担当したリチャード・ブロフィ―大佐が海軍研究本部(ONR)主催の科学技術エキスポで語っている。 「後継機は広い範囲で検討している」とし、「システムファミリー」でスーパーホーネット、グラウラー両機の後継機となるのは戦闘機のみならず、派生型も多数生まれると見ていると述べた。 検討作業は少なくとも来年4月までかかるとブロフィ―大佐は述べ、NGADで想定する中心性能の詳細を説明してくれた。 まず機体は無人が基本で場合により有人操縦となると前海軍長官レイ・メイバスと同じ発言をした。 NGADで実現したいのが長距離飛行性能でブロフィ―大佐は現行の空母航空隊の航続距離が大きく

テキストロンのスコーピオンは米空軍OA-X選考に残れるのか

以前から気になっているスコーピオンですが、いよいよ運命の別れ目になりそうです。今夏の米空軍実証では同機の性能が嫌でも目に付くはずですが(同機は唯一のジェット機)、予断を許しません。一方、同機に関心を示す海外国がサウジアラビアとはじめて明らかになりましたね 。   Could Textron's Scorpion Light Attack Jet Take Over the OA-X Competition?  テキストロンのスコーピオン軽ジェット攻撃機はOA-X選考に残れるか Dave Majumdar July 20, 2017 http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/could-textrons-scorpion-light-attack-jet-take-over-the-oa-x-21610 テキストロン は同社が自主開発したスコーピオン軽攻撃ジェット機を米空軍が今夏主催するOA-X実証に出場する準備を進めている。 同社からはビーチクラフトAT-6ターボプロップ軽攻撃機も加わり、OA-X実証が正式な調達事業になり、300機程度の採用を2022年めどでテキストロンとしては期待したいところだ。 OA-X実証の結果でスコーピオン採用となればテキストロンにも意味が出てくるし、海外でも採用国が出てくるかもしれない。反対の場合、スコーピオンはお払い箱行きになりそうだ。 同機の生産型仕様を見たいとする向きも海外にあるが、OA-X結果を待つ向きもある。 「空軍の実証結果を待とうとする動きもあり、他方で当社と詳細を協議中の向きもあり実際の運用想定と予算検討をしている向きもあります」とテキストロンCEOスコット・ドネリーが投資家向け業績報告会で7月19日に述べている。 「今回の実証に本腰を入れているのは米空軍の評価のみならず海外顧客数か国も結果を注視していると思います」 OA-X実証は8月の予定でスコーピオン量産仕様機が投入される。空軍からは評価は厳格に行う旨の連絡があったという。 「空軍の実証では各機に各種のミッションシナリオで性能、実用性を試し、8月から始め9月かまでかかるかもしれない」とドネリーは見る。 「単純な合否の判定はなく、ど

2016年の北朝鮮経済動向が明らかになったが、国連制裁効果は僅少

去年までは中国の後ろ盾があり制裁効果がなかったことがわかります。今年の影響がどう出るかは来年の今ごろにはわかるでしょう。(それまで同国が存続していればですが) 稼働開始したリューギョン・キムチ工場を視察する金正恩。Korean Central News Agency / Reuters North Korea 2016 Economic Growth at 17-Year High Despite Sanctions 北経済制裁の中、朝鮮の2016年は17年間で最大の経済成長を達成していた     BY: Reuters July 21, 2017 2:13 pm By Christine Kim and Jane Chung http://freebeacon.com/national-security/north-korea-2016-economic-growth-17-year-high-despite-sanctions/ SEOUL (Reuters) — 2016年の北朝鮮経済は17年間で最大の成長を実現したと韓国銀行(韓国の中央銀行)が7月21日発表した。核兵器開発を続ける同国は国際制裁を受けている。 国内総生産GDPは3.9パーセント増で干ばつと産品価格低迷に苦しんだ前年から大きく成長した。けん引役は鉱業とエネルギー部門で6.1パーセント増記録(1991年)を更新した。 輸出は4.6パーセント増で北朝鮮の最大貿易相手国は中国だ。 ただし一人当たり国内総所得は150万ウォン(1,342米ドル)と韓国の5パーセント未満にすぎない。 北朝鮮は経済統計を公表していない。韓国銀行は統一院や国家情報院はじめ政府機関統計をもとに北朝鮮GDPデータの公表を1991年に開始している。同行の推計は国際機関や研究者が利用している。 北朝鮮はミサイル、核開発のため2006年から国連制裁の対象で、安全保障理事会は核実験5回、長距離ミサイル発射二回を見て制裁内容を強化してきた。 核・ミサイル開発事業が順調な経済成長の一因と韓国銀行は見る。ミサイル部品製造がGDP統計の一部だ。2016年の発電量も増えたがミサイル製造と関連は不明だ。 2月に中国が北朝鮮産石炭の輸入を停止し、北朝鮮向け石油輸出

★米海軍が進める電磁レイルガン(EMRG)開発の現況

着々と研究は進んでいるようです。砲身の耐久性と電力確保が現状の課題ということですか。ミサイル迎撃を期待するとなるともう一段以上の技術開発が必要ですね。 The Navy’s Railgun Will Get Faster, More Powerful This Summer 米海軍のレイルガンが今年の夏に高速かつ出力増を実現する   POSTED BY: HOPE HODGE SECK JULY 21, 2017 https://www.defensetech.org/2017/07/21/navys-railgun-will-get-faster-powerful-summer/ 写真 海軍研究所(ONR)による電磁レイルガン(EMRG)、海軍水上戦センターのダールグレン研究施設(NSWCDD)にて。(U.S. Navy/John F. Williams) 米海軍の進める電磁レイルガンが大きな開発段階を今夏迎えている。毎分当たり発射回数を増やし、出力を大幅増にする。 レイルガンは海軍が10年以上大切にしてきたプロジェクトで試作型の艦載運用は2006年にはじまっている。レイルガンは電磁反発力で発射体を高速発射し、火薬の化学反応に依存しない。 理論上はレイルガンは安全かつ安価な運用で従来の火砲より優れる。DDG-1000ズムワルト級駆逐艦三隻に搭載するとしていたが、実施するのか不明だ。 現在は海軍研究部門ONRが照準通りの命中精度を目指して作業中だ。 今夏から来年にかけての作業の中心は出力増により32メガジュールで発射し毎分10発の発射を実現することとトム・ビュートナー博士ONR海軍航空戦兵装開発部長が説明。 32メガジュール出力だと射程は110カイリに及ぶとビュートナーはワシントンDCで開かれたONR主催の科学技術エキスポで講演した。 この出力増と発射回数増に耐える設計の複合材製発射装置はヴァージニア州ダールグレン試射場に設置される。同地では試作型の発射実証を行なっている。 「目標はともに来年にかけて実現できるのではないか」とビュートナーは発射回数、出力の増加について述べている。 装置にはまだ解決が必要な課題がある。発射による摩耗損傷に装置が耐えなければならない。砲が短時間で壊れる危

F-35A:依然不明なパイロット酸素供給トラブルの原因、ルークAFB

要は根本原因がわからないということですか。深刻ですね。しかしルーク基地以外のF-35では報告がないというのも変です。航空自衛隊向けの機材もルークにあるので日本としても看過できない問題です。機内に搭載されている部品の品質管理が問題なのでしょうね。まさかC国製は使われていないでしょうね Fix Elusive As Another F-35 Pilot Reports Trouble Breathing Jul 19, 2017  Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/fix-elusive-another-f-35-pilot-reports-trouble-breathing (写真)ルーク空軍基地第六十一戦闘飛行隊のパイロットがケンタッキー州空軍基地のあるルイスビルに自機を駐機した。April 20, 2017.  USAF ルークAFB(アリゾナ)のF-35パイロットでまたもや低酸素症に似た症状が発生し、政府・民間合同専門家が困惑している。 第56戦闘機隊の教官パイロットが7月10日の訓練飛行中にめまいと息切れを覚えたと広報官ベッキー・ヘイス少佐が発表。パイロットは予備酸素に切り替え無事帰還したという。 これ以前に5件の飛行生理事案がルークで発生したが、当初は最新事案は別の種類と見られていた。F-35運用は一時停止していたが、6月21日に条件付きで再開されている。原因究明は終わっていない。現在は飛行上限は25千フィートに制限されている。 7月10日事案の飛行後解析からパイロットマスクの弁が不良だと判明したとヘイス少佐は述べている。弁を交換したところパイロットは支障なく飛行できた。 「マスク上の弁の不良が原因と分かりましたが、先行5事例の原因は未解明のままです」(ヘイス少佐) F-35共同開発室(JPO)が5月26日に編成したアクションチームはいまだに根本原因をさぐれていない。ただしJPOは「各事例の特徴を把握すべく標準に従った体系的な作業」をしており、「可能性のある範囲をつきとめられそう」とJPO広報官ブランディ・シフが語っている。 JPOが目を付けているのは ハ

A-10後継機開発の行方は不明、混迷する米空軍の装備開発方針

A-10: USAF 米空軍が何を目指しているのかわかりにくくなっていますが、 敵対勢力は意外に伝統的な戦法をとり、旧式機でも数にものを言わすのであれば、高性能を持った機材でも数で劣勢ならかなわないのでは。しかも頼みの綱の技術優位も揺らいできており、明らかに思考が行き詰まってきているのではないでしょうか。 Air Force Weighs Scrapping A-10 Replacement A-10後継機検討はこれ以上進める意向のない米空軍 Jul 17, 2017 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/air-force-weighs-scrapping-10-replacement 米空軍は近接航空支援の将来像を検討中だが上層部によればA-10ウォートホグの直系の後継機は生まれない可能性がある。 空軍はここ数年ずっと近接航空支援(CAS)の次期専用機材を検討していたが、現時点で作業は止まっている。専用機材としての「A-X」開発に向けた措置を取っているのか問われた空軍参謀総長デイヴィッド・ゴールドファイン大将は「まだない」と答えている。 すると専用機材としてのCAS機は作らないのか。「多分ね」とゴールドフェイン大将は言う。 「単一任務機実現への障害が空軍内で高いとは思わない」と参謀総長は7月16日のAviaion Week取材で述べている。「しかし前線指揮官に多様な戦闘状況があり当方はそれを支援する立場で、ハイエンド、ローエンド、その中間と多様な中で空軍にとって最善の結果を予算以内で生む運用が求められているのだ」 取材は英ロイヤルインタナショナルエアタトゥー訪問から帰国する参謀総長に空軍C-40機内で行われた。 本人はアフガニスタンの航空部隊指揮官としてCASミッションでA-10だけでなく各種機材にいかに依存しているか直接目にしてきた。地上部隊防護でウォートホグが必ずしもいつも第一の選択にならず、東部山岳地帯ではMQ-9リーパーが山谷を縫って迅速に移動できる点で一番優れた機材だった。不安定な西部では状態が悪化すれば多用途F-15Eが効果を最大限に発揮し、北部な