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米空軍参謀総長「NGADは "未決定 "だが、"困難な"選択が迫っている」と思わせぶりな発言。NGADの開発方針が大きく変わると示唆しているのか。

趣旨がよくわからない Breaking Defense 記事の内容ですが、要はドローンはじめ技術要素の進化が加速していく中で、超大型プロジェクトを立ち上げて長期間供用していくのでは時代遅れの装備に大金を投じるむだになるということでしょうか。「センチュリーシリーズ」に言及がありますが、陳腐化を前提に各種機材を揃えていく発想なのですが、実現するには新規参入企業が増えないと実現しないのではないでしょうか。 Air Force Chief of Staff Gen. David W. Allvin makes remarks in a Feb. 7, 2024 file photo. (U.S. Air Force/Eric Dietrich) デビッド・オールヴィン大将は「決定は下されておらず、検討すべき困難な選択肢が多数ある」と第6世代戦闘機について述べた 空軍の制服組トップによれば、資金調達の制約と新しいドローン技術の急速な発展が、空軍が計画中の第6世代ステルス戦闘機の運命に疑問をなげかけている。  「審議はまだ進行中であり、決定はしていない。検討しなければならない非常に難しい選択肢が多数眼の前にある」と、空軍参謀総長のデビッド・オールヴィン大将は本日の国防総省での記者団との懇談会で、次世代航空優勢(NGAD)戦闘機計画について質問され、答えた。  フランク・ケンドール長官含む高官は以前、NGADについて空軍がライバル視する中国に勝利するため追求している「システム・ファミリー」の「重要要素」と呼んでいた。F-22後継機として計画されているNGADプラットフォームは、F-35の数倍という非常に高価な機体になると予想されている。ロッキード・マーチンとボーイングがその製造を競っていると見られている。  今週まで、NGADはプログラムとしてほぼ順調に進んでいるように見え、空軍は今年中に契約を結ぶ「つもり」だと発表していた。しかしここ24時間で、空軍のトップ2人が、第6世代有人戦闘機が危機に瀕している可能性を示唆した。  オールヴィン大将は木曜日、空軍が計画通りに有人戦闘機を開発できるかどうかという質問に対し、空軍が再考している可能性を初めて明らかにした。同大将はこのプログラムについて確約せず、代わりに2026年度予算要求のため空軍当局が示す「選択」のひとつだと示唆した。  そ

新エアファースワンとなるVC-25Bの完成はさらに遅れる見込み---初飛行は2026年にずれ込むと空軍が発表

VC-25Bはトランプ政権末期に契約が交付され、一時はトランプの好みの塗装案となっていたものをバイデンが現行機に近いものに変更させていましたが、肝心の機体改修が進まず、このままだと次の大統領の在任中にかろうじて稼働開始となりそうです。バイデンが落選し、トランプが当選すれば再び塗装は変更されるのでしょうか。注目です。Breaking Defenseが伝えています。 A VC-25A Air Force One aircraft sits on a ramp at Offutt Air Force Base, Nebraska during a brief stop Jan. 22. The aircraft is one of two modified Boeing 747 Airliners that serve as a transport aircraft for the President of the United States. (U.S. Air Force Photo by Josh Plueger/Released) ボーイングは大統領専用機の工程表を再び修正中で、作業はさらにずれこむ ボ ーイングが延期を繰り返している次期大統領専用機VC-25Bは、初飛行が2026年3月とさらに16カ月延期され、逆風に直面している、と米空軍の広報官がBreaking Defenseに語った。 工程表は2022年に見直されたが、さらなる遅れているようだ。ブルームバーグの以前のレポートによると、プログラムは重要な目的2つで、遅れていた。ひとつは初号機の「パワーオン」で、これは地上でのサブシステムのテストで、先月に予定されていた。もうひとつは、今年11月に予定されていた初飛行である。 しかし、現在の空軍はパワーオン・ステップを2025年7月以降、初飛行は2026年3月より先と予想している。空軍関係者は、2026年9月に初号機を納入する予定だったが、スケジュールに1年の余裕を持たせていた2022年の修正後工程表では、約2~3年遅れると予想し、2機目は2027年2月に引き渡される予定だったが、丸1年の余裕がもたせてあった。 空軍の広報官は、ボーイングは再び工程表を「更新中である」と述べ、「その結果、提示済み日付が変更される可能性が出てきた」と述べた。次回の工程表更新は今年

日本をとりまく海上安全保障ニュース:ロシア情報収集艦の動き、ヴァリアントシールド演習、米東部で米仏共同演習、紅海での動き

  今回は日本周辺以外のニュースもありますが、やはりUSNI Newsは着実に海上安全保障関連の話題を伝えてくれますので助かりますね。 Path of a Russian surveillance ship on June 13, 2024. US Navy Photo ロシアの偵察船が北日本沖で活動 統 合幕僚監部(JSO)の発表によると、ロシア海軍の情報収集艦が6月14日金曜日に日本の海峡を通過した。一方日本は、4月に訓練中に衝突した海上自衛隊のSH-60Kヘリコプター2機の残骸捜索を7月に開始する。  その他の動きとして、米軍はパートナー国の大型艦と演習多数を行なっている。  金曜日の報道発表によると、木曜日午後7時、ロシアの情報船プリバルティカ(80)が、北海道本島の北西端から31マイル離れた礼文島の西31マイル海域を北東に航行しているのを目撃したとある。JSOは、木曜日から金曜日にかけて、プリバルティカは宗谷海峡峡を東に航行したと述べた。海上自衛隊の高速攻撃艇JS「わかたか」(PG-825)と、海上自衛隊八戸基地を拠点とする第2航空団の海上哨戒機(MPA)P-3Cオライオンがロシア艦を追尾した。  宗谷海峡は、ロシアのサハリン島と北海道を隔てて、西の日本海と東のオホーツク海を結ぶ。ロシア海軍艦船は日常的にこの海峡を通過して活動しているが、海上自衛隊は通過を日常的に監視しており、艦船と航空機でロシア艦船を監視しているほか、日本付近を航行する人民解放軍海軍の艦船も監視している。  金曜日の定例記者会見で、木原稔防衛大臣は、4月に衝突した海上自衛隊のSH-60Kヘリコプター2機の残骸の捜索を、海洋研究開発機構(JAMSTEC)所有の曳航式深海探査システム「ディープトウ」を使い7月に開始すると発表した。木原大臣は、4月27日以来、海上自衛隊の海洋調査船JSしょうなん(AGS-5106)が機体の捜索を行ってきたが、18,045フィートの深海にあるヘリコプターを発見できなかったと述べた。  事故後、フライト・レコーダーとヘリコプターの部品は回収されたが、機体は回収されなかった。この事故で海上自衛隊員8人が死亡したが、回収されたのは乗組員1人のみで、海上自衛隊は火曜日、行方不明の7人を死亡と正式に発表した。  その他の動きとしては、米軍はパートナー国の大型艦と演習多数を

A-10のアベンジャーGAU-8/A 30mm砲に匹敵する装備は未だ存在しない

A-10の存在意義として搭載する強力な30mmガトリング砲があり、もともとロシア戦車を葬ることが想定されていました。Warrior Mavenがあらためて同砲に焦点をあててまとめてくれましたのでご紹介しましょう。 30mm油圧駆動7連ガトリング式自動大砲GAU-8/Aの起源は、1971年に開始されたアメリカ空軍のA-Xプログラムにあった A-10サンダーボルトII、通称ウォートホグは、その恐ろしいGAU-8/Aアベンジャー機関砲という致命的なコンセプトを中心としたエンジニアリングの証である。その伝説的な火力により、この砲は現代の航空戦における航空機の役割を定義し、ウォートホグを空対地支配の象徴とした。 30mm油圧駆動式7連ガトリング式自動機関砲GAU-8/Aの起源は、1971年に開始されたアメリカ空軍のA-Xプログラムにある。このプログラムは、近接航空支援専用の航空機の開発をめざした。 ジェネラル・エレクトリック 社と フィルコ・フォード 社は、プロトタイプ・キャノンの製作を任され、最終的にGAU-8が採用された。この砲の航空機への統合は非常に深いものがあり、A-10はしばしばユーモラスに「火砲を中心に作られた」と呼ばれる。 Wikipedia アベンジャー・キャノンは軍事工学の驚異であり、毎分最大3,900発の発射速度が可能である。標準弾は、劣化ウラン徹甲弾と高火薬焼夷弾で、重さはそれぞれ約1ポンド、大きさはビール瓶とほぼ同じである。この巨大な火力には、同様に重大な課題が伴う。大砲の反動と爆風効果を管理することであり、航空機の操作とパイロットの安全に影響を与えるほど強力なものである。 1974年の試験飛行では、大砲のマズルフラッシュがパイロットの目をくらませ、反動で煤煙の雲が発生し、それがフロントガラスや機体を覆って視界が悪くなり、低空での射撃を複雑なものにした。さらに、繰り返し発射することでの激しい振動と熱は、機体の早期摩耗と構造的ストレスを引き起こした。 開発チームは、これらの問題を軽減するため革新的な解決策を実施した。そのひとつが、砲身を延長して機体の近くで爆風を抑えるというもの。さらに、弾薬も改良され、金属リンク式からリンクレスのプラスチックケース式に移行することで、給弾の信頼性が向上し、武器にかかる熱的・機械的負担が軽減された。 エンジニアたちは、ガス

ウクライナでF-16がなにができるのか現実的な分析をしてみた

  ウクライナがずっと求めてきたF-16がヨーロッパからの供与と云う形でついに戦力として加わることになります。ただし、パイロット養成が限られていることにウクライナは不満のようです。同機が戦場に加わると何が変わるのか、変わらないのかSandboxx Newsが分析していますのでご紹介しましょう。それにしてもバイデン政権の優柔不断さに巻き込まれたウクライナが不憫でなりません。     ベ ルギーは、現在進行中のロシア侵攻に対するウクライナを支援するため、 ジェネラル・ダイナミクス F-16ファイティング・ファルコン30機をウクライナに供与することを約束した。昨年、オランダは、ウクライナ軍パイロットがF-16の操縦訓練を受け次第、ウクライナに42機のF-16を供与する計画を発表した。これでウクライナが受け取るF-16の総数は80機以上になる。 これがウクライナにとって勝利であることは確かだが、高性能ジェット機で何ができるかだけでなく、何ができないかも理解することが重要だ。最終的に、F-16はウクライナ軍に空対空能力と空対地能力の大幅な向上をもたらすだろうが、機体は50年前のものだ。さらに、単一のプラットフォームやシステムでウクライナ戦争に勝てるわけではない。そして、最終的に最も重要になのは、より広範な包括的戦闘戦略の中で、この機体をどうに活用するかである。 新しい戦闘機には新しい戦術 ソ連時代のMiG-29とSu-27で構成されるウクライナの戦闘機隊は、ロシアの機体と見た目は似ているが、エイビオニクスは旧式で、性能に制限を加えている。 ウクライナ空軍司令部のユリイ・インハット報道官はウォール・ストリート・ジャーナルに、「ロシア機はレーダーで我々の戦闘機より2-3倍遠くを見ることができる」と語った。 その結果、ウクライナが受け取るF-16は、大部分が1990年代のシステムを搭載しているとはいえ、同国の戦闘機能力を大幅に向上させることになる。しかし、技術は戦闘パズルの1ピースに過ぎず、これらのプラットフォームが戦闘でどのように活用されるかが、その価値を大きく左右することも忘れてはならない。 「エイビオニクス、ウェポンシステム、兵器の統合は、今(ウクライナが)飛ばしているものより何十年も進んでいる」と、元F-16パイロットでNATO連合軍最高司令官フィリップ・M・ブリードラブ退

SM-6を搭載したF/A-18が目撃された----長距離スタンドオフ空対空戦への準備か

  SM-6は紅海で初めて実戦使用されましたが、艦艇とは別に航空機からの運用も想定されているようです。米海軍の飛行試験部門が同ミサイルをスーパーホーネットに搭載して試験飛行している様子が判明しました。目指しているのはスタンドオフでの対空攻撃なのでしょうか。Naval News記事からのご紹介です。 A VX-9 'Vampires' F/A-18 Super Hornet carrying an inert RIM-174 Standard Missile 6 (SM-6) (via @StinkJet on X) Another angle of the VX-9 Super Hornet seen with the captive RIM-174 ERAM. (via @StinkJet on X) F/A-18スーパーホーネットが空中発射用SM-6を搭載する姿が再度目撃される 米海軍の航空試験評価飛行隊が、F/A-18スーパーホーネットに搭載されたRIM-174 ERAM(SM-6)をテストする姿が再び目撃された。 米海軍のVX-9「バンパイア」試験評価飛行隊が、スーパーホーネットにRIM-176 ERAMを搭載した姿が再び目撃された。海軍航空兵器基地(NAWS)チャイナレイクを拠点とするVX-9は、F/A-18E/Fスーパーホーネット、EA-18Gグラウラー、F-35CライトニングIIの12機で構成されている。 2021年、VX-31 F/A-18Fが21インチMK72初段ブースターを外した不活性SM-6を搭載しているのが目撃され、このミサイルが超長距離交戦用の新たな大型空対空兵器になりうるという議論が起こった。その後レイセオンが米空軍と米海軍のために、超長距離空対空ミサイルの開発に着手した機密の長距離交戦兵器(LREW)プログラムに関与していることが判明し議論がさらに進んだ。 LREWのコンセプトは、既存のミサイルシステムで実績のあるコンポーネントと新しい革新的な技術を組み合わせることで、全体性能を飛躍的に向上させるものだ。取り組みには、システム設計の検証、風洞試験、工学評価、キルチェーン調査などの分析が含まれ、海軍と空軍の将来の潜在的プログラムに情報を提供した。 LREWの取り組みは2019年に米空軍に完全移行し、2022年にレイセオンが

日本の海上安全保障ニュース:米海軍のMQ-4Cトライトンが沖縄で2機体制に、中国軍艦の動き、PLANがオランダ海軍に抗議

  日本を取り巻く海上安全保障の最新状況を定期的に伝えてくれるUSNI Newsが以下まとめてくれました。日本にもこのような軍事関連のニュースを一貫して伝えてくれるメディアが必要ですね。 アンダーセン空軍基地に着陸後、タキシングする無人哨戒飛行隊19(VUP-19)所属のMQ-4Cトライトン無人航空機システム(UAS)。無人哨戒飛行隊19(VUP-19)は最初のトライトン無人航空機システム飛行隊で、2023年8月4日にMQ-4Cの一部としてグアムで航空機を運用・整備する。米海軍写真 沖 縄に一時配備されている米海軍MQ-4Cトライトン無人航空機の2機目が日曜日に到着したと、沖縄タイムスが報じた。一方、人民解放軍海軍(PLAN)の艦船は日曜日に日本の南西諸島の海域を通過した。 中国国防省は火曜日、金曜日に中国軍機とヘリコプターが東シナ海でオランダ海軍フリゲート艦に接近したとのオランダの主張に反発している。  防衛省の報道資料によれば、2機のトライトン無人偵察機は5月20日に到着し、10月まで嘉手納基地で運用されるという。同文書は、日本周辺の厳しい安全保障環境に鑑み、日米同盟のISR能力を強化することが重要であると述べている。今回の配備により、日本の南西部を含むISRが必要とされる地域へのアクセスが向上し、同地域とその周辺でのISR活動の実施時間が増加する。  同文書にはまた、トライトンが日本に配備されるのは今回が3度目で、1度目は2021年の5月から10月まで三沢基地に、2度目は2022年の7月から10月まで岩国海兵隊航空基地に配備されたと記されている。嘉手納には2機のトライトンだけでなく、米空軍のMQ-9リーパー8機が昨年10月から駐留している。「嘉手納の戦略的な位置は、ISR作戦を展開する上で非常に貴重な場所であり、インド太平洋地域全体の多くの潜在的な紛争地点へのアクセスを可能にする」と、リーパーが嘉手納に到着した際の米空軍のリリースは述べている。  日本は自国の島々、特に南西地域の島々の安全保障についてますます懸念を深めている。日本の島々の大部分は、12海里の領海限界の外にあるかなりの距離の水域と空域によって隔てられている。ロシアも中国も、日本の近くや南西地域周辺で海軍の共同訓練や爆撃機の飛行をしばしば行っている。一方、PLANは東シナ海からフィリピン海、日本の