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A400M引渡しへ向けて自信深めるエアバス

Airbus Confident Of A400M Delivery Schedule aviationweek.com July 19, 2012 エアバス・ミリタリー A400Mの飛行テストは依然として進行中だが、同社は2013年中に4機を引渡できると自信を持っている。 まず3機がフランスと1機がトルコに納入されるという。2014年には10機になり、英国、ドイツ向け機体が引き渡される、というのが同社の計画だ。 A400Mの民間型式証明取得に向けて1,150回3,500時間のフライトが7月初旬までに実施されている。初飛行は2009年12月。型式証明は今年末に取得できる見込みだという。 同機は空中給油テストを実施していない。燃料ポッドを主翼下に装着し、空中給油機に転用する事が可能。 マレーシア空軍は4機を発注しており、このポッドにより同機をヘリコプターや戦闘機に空中給油機能を持たせることを期待している。 同様に未実施な機能に貨物・兵員の空中投下、過酷天候下での運用テストがあるという。また自衛手段としてチャフ、フレアのテストもこれからだ。

台湾空軍のF-16改修作業をロッキードが実施

Lockheed, Taiwan Sign for $3.7B in F-16 Upgrades aviationweek.com July 13, 2012 台湾の国営航空宇宙企業と ロッキード・マーティン は台湾空軍が運用中のF-16A/B型合計145機の性能向上改修契約の覚書を締結したと7月12日に発表した。 本日その事実の裏付けが関係筋から取れて、米国政府と台湾が総額37億ドルの性能改修業務で合意できたことがわかった。 ロッキード側からも確認が取れており、台湾の国営 航空宇宙産業開発公司 Aerospace Industrial Development Corp.とファーンボロ航空ショー会場で覚書がサインされたとのこと。 覚書によるとAIDCはロッキード・マーティンと共同で台湾空軍の老朽化進むF-16A/Bフリートの性能向上を図る。 同覚書はタイミングとして台湾と米国がF-145A/B計145機の改修を総額53億ドルで行う内容で最終案がまとまる寸前で出てきた。 さらに多額の防衛装備取引の合意形成が今後州週間以内にまとまる公算だと消息筋が解説する。 オバマ政権は台湾向けF-16改修案を昨年9月に承認し、中国を慌てさせた。だが、政府間の防衛装備取引の内容詳細はまだまとまっていない。 オバマ政権関係者によると改修作業で後期モデルのF-16C/D型と同様の性能が実現するという。台湾はかねてから後期モデルの導入を防衛のため必要と求めてきた。 .これに対し中国は米国による台湾向け防衛装備売却に反対の姿勢で、その根拠は中国による台湾統合の動きに逆行するからだという。中国はかねてから台湾を支配下に置くためには軍事力の行使もいとわないと公言している。 米議会で台湾を心情的に支援する勢力からはF-16新造機66機を今回の回収に加えて台湾に販売スべしと政府に圧力がかかっている。■                  

UAVの世界普及は時間の問題

No Longer Just a U.S. Toy, UAVs Go Global aviationweek.com July 12, 2012 戦闘の様相に革命をもたらしたUAVが米国で共用されて15年、しかし多数国がUAVの生産、運用を開始しており、グローバルな存在になってきた。 今のところUAVを本格的に運用しているのは米国初めとする少数の同盟国に限られる。米国製UAVの購入を認められたのは英国、イタリア、トルコだけでその他国の購入要請は不承認となっている。 ただ急速に変化しつつある。米企業ジェネラルアトミックスGeneral Atomicsは非武装型プレデターの海外販を今年中に成約する見込みで、ラテンアメリカ、中東を有望市場と見る。 同社の国際戦略営業開発責任者クリストファー・エイムズChristopher Ames(退役米海軍少将)は「各国からの引き合いは活発」とファーンボロ航空ショーで語った。 ショーでは同社製品の実際の運用シーンをイラク、アフガニスタン事例、インド洋上での海賊追跡事例で示し、エイムズは運用実績を誇る。 乗員生命というリスクを減らす他、燃料経費や人件費を大幅に減らすのがUAVの利点と強調している。「同盟側の運用事例で運用効果を目の当たりにしています。現場での実感は営業文句よりも上を行っています。」 ジェ ネラルアトミックス(本社サンディエゴ)はドローン技術開発でパイオニアで、最初にバルカン半島で1990年台に運用している。イスラエルは無人機を重視 しており、模型飛行機愛好会から専門技術者を採用してきた。それを見て米空軍初めとする各国の空軍も最初は懐疑的だったものだ。 だが9.11(2001年)以後の戦闘状況がこれを変えた。イラク、アフガニスタン、パキスタン、イエメン、ソマリア他で米軍はUAVの投入を増やし、多様な機種を運用。中には地上兵員が運用する超小型機種もあれば24時間滞空できるものもある。 オバマ政権下でアルカイダ要員の殺害に好んで利用される機会が増えており、長距離スパイ活動にも投入されている。 アフガニスタン国内の戦闘状況が下火になることで米国の無人機利用頻度が減ると見られるが、世界規模では逆に増えるというのが業界の見方だ。 これまでのところ米国政府はUAVの海外販売に相当の影響力を行使している。例えば

【特報】レーザー光線で無人機に動力供給、48時間連続飛行

Lockheed Boosts Small UAVs With Laser Power Beaming aviationweek.com July 11, 2012 ロッキード・マーティンがレーザー光線による動力供給により無人機を48時間連続飛行させた。同社はこの技術でUAVで特別な地位を確立するだろう。 実験は風洞内で同社のストーカーUAVとレーザーモティーヴLaserMotiveの動力ビーム供給技術を組み合わせて実施した。 ストーカーは電池動力で2時間の飛行が可能。ロッキードは2011年に同機を改造し、プロパン燃料電池とリチウム・ポリマー電池を搭載し8時間の飛行に成功している。 今回の室内動力送信飛行テストを48時間で終了したのは、「当初の目標時間を超えたため」と同社は説明。次の目標は屋外における実証だ。 ロッキードはこれとは別に空軍研究所の小型無人再生可能エネルギー利用長時間航空機(Surge-V)プログラムにも参画しており、代替動力の利用を研究中。 ストーカーは手動で発進する20ポンドのUAVでペイロードは4ポンド、高度25,000フィートまで上昇し、全天候で最高4時間まで飛行できる。これに比べこれまでの電池動力機は1.5時間が上限だった。 同社のねらいは小型UAVで一目置かれる存在となることで、このほかにもデザートホークIII、小型のナイトホークを生産中だが、ストーカーおよびSurve-Vにより販路を拡大したいと考える。 ロッキードは超小型エイビオニクスメーカーのプロセラステクノロジーズProcerus Technologiesを1月に買収しており、同社のオートパイロット機能を小型UAVに搭載しようとしている。■

軍用輸送機の市場は新型機、既存機で混戦模様

Incumbents, Newcomers Battle For Airlifter Orders aviationweek.com July 09, 2012 今 後二年間のうちに軍用貨物機の市場で大きな変化が生まれそうだ。新型機と既存機種が競い合うことになる。新規参入の中心がエアバスミリタリーA400Mと エンブラエルKC-390の二機種で、米国製機材が中心だった輸送機市場に参入しようとする。反対の局に位置するのが米国製各機で、ボーイングは後数機の C-17受注で生産ライン維持を図る。またロッキード・マーティンはC-130Jの販売拡大をねらうが、同時にパレット式の改修も進行中だ。 エ アバスミリタリーは今年の商機に期待する。昨年度の販売不振をうけて同社は年末までに30機ほどの制約をねらう。そのうち20機以上はすでに予約済みだ。 エアバスミリタリーの貨物機市場予測は小型、中型機だけで今後30年間で1,250機規模とする。その中で同社はC295を108機、CN235を275 機販売している。 アレーニア・アエマッキAlenia Aermacchiも今年の販売に期待する。オーストラリア向けC-27を10機受注したことで同機の生産は2015年まで維持できる。さらに受注を伸ばし2018年までの生産ライン稼動をめざす。 C-27受注総数は89機で49機が引渡し済みだ。オーストラリア受注は5億ドル相当でC-27がC295を打ち破り採用されている。 輸送機市場のハイエンドでは新規受注は動きが鈍い。それでもエアバスミリタリーはA400Mの輸出に本腰を入れ始めた。同社は同機開発がこれまで不安定だったため手が回らなかったが、フランス空軍向け一号機の納入をいよいよ年末に予定し、販路拡大に乗り出す。 エンブラエルはKC-390の海外販売を来年に強化するが、同機の初飛行は2014年の予定だ。同社は競合他機種のない国向けに2025年までに700機の需要があると見込む。 米 空軍のC-17は発注済224機のうち216機が納入済みで、ボーイングは年産15機の現在の生産数を10機にしつつ、価格上昇を回避する方法を実行中 だ。同機のロングビーチ工場(カリフォーニア州)の生産ラインを維持すべく、ボーイングは活発に海外販売活動を展開している。オーストラリア向けには5機 が納入済みで、

MQ-4C BAMSは海上監視偵察行動の様相を大きく変える

U.S. Navy Starts Run-Up To First MQ-4C Flight By Guy Norris aviationweek.com July 02, 2012 米海軍はMQ-4Cトライトン(グローバルホーク派生型)の運用により海上パトロールの定義をまったく新しいものに変えようとしている。 しかしながら、トライトンのロールアウト6月14日のわずか3日前に海上運航用のグローバルホーク実証機が原因不明の理由で墜落している中、今回の導入は通常の運用コンセプトの切り替えよりハードルは高いといえよう。 海 軍はMQ-4Cのお披露目をノースロップ・グラマンのパームデール工場(カリフォーニア州)で開催するに当たり上記実証機(広域海洋監視ブロック10実証 機(BAMS-D))の喪失が影を落とさないよう配慮していた。関係者によると事故機は米空軍向けRQ-4を改造した5機のうちの一機で、MQ-4Cとは 大幅に異なる機種だという。 実 証機が墜落したのはメリーランド州ドチェスター郡ブラッドワース島の無人地帯で、運用基地のパタクセントリバー海軍航空基地から東22マイル地点だった。 事故原因はまだ調査中だが、「数週間かけても突き止めますが、UAVの利点のひとつは機体の状況・状態のデータがすべて回収されていることです」とビル・ シャノン海軍少将(無人機・無人攻撃機開発責任者)は語る。 シャノン少将によると事故発生は離陸10分後で機体は高度5万フィートの運航領域に向けてらせん状に上昇をしている状況だった。事故地点の画像を見ると事故機は比較的平坦な地形に墜落しており、ゆっくりと螺旋状に降下していたことが読み取れる。 事故原因調査には過去のグローバルホークの機体喪失事例の原因を参照している。機体の受信機に誤った信号を送った、ハードウェア取り付けがまちがっていた、燃料ノズルの弁の欠陥といろいろだ。 そ の一方でMQ-4Cの初飛行の準備が進行中で、2012年内の実施をめざすとノースロップ・グラマンは明かす。ただし、同機の飛行テスト完了と初期作戦能 力獲得が2015年までに完了することは困難と見られる。「兵力を太平洋重視で再編成する今こそこの機体の能力が求められたときはありません。」(マー ク・ファーガソン海軍大将、海軍作戦副部長) UASを戦力増強の手段としてとらえて、フ

F-35 オランダが導入を諦める可能性

Dutch Plans To Buy F-35 Fighter Jets In Doubt aviationweek.com July 05, 2012 F-35をめぐりオランダの政局が揺れている。国家支出削減の折、同機開発費用の膨張に対応する余裕がない、というのが議会多数派の主張だ。 連立与党のうち、労働党は次回国会選挙の9月12日までに議会提案を提出し、同機の国際共同体性からオランダの脱退を求める構えだ。 オランダは正式に2機を発注済だが、開発プロジェクトから脱退するかどうかはどう選挙の行方しだいであり、選挙後の新政府が決定する。 オランダの旧政権は予算支出削減の不評から4月に総辞職していたが、EU基準に合致するためには同国は数十億ユーロの予算削減が必要であるのが現状だ。F-35向けには45億ユーロほどがすでに確保されている。 国会内では同機開発費用の上昇に歯止めがかからないことが批判の対象であり、国内雇用への寄与度が見えないことと将来の費用についても保証がないことが議論の中心だ。 「確実に毎年コストが上昇しているがほかはすべて不確実であり、内閣には本計画からの脱退を求めたい」と労働党議員Angelien Eijsink と発言。 同機に大しては日本および米空軍からもこれ以上のコスト上昇となれば発注数を減らすとの警告が出ているところだ。. 労働党、社会党、自由党、グリーン左派、動物愛護党がオランダ下院(定足数150)で過半数(78)を占めており、おしなべてF-35開発からの脱退を求めている。オランダはF-16後継機としてF-35を想定している。 仮にオランダがF-35導入を続けるとしても、当初想定した85機より少ない機数の購入となる可能性がある。 コメント   ロッ キード・マーティンも私企業であり、コストをコントロールできなくなり、逆に受注数が減ればますます単価が高くなり、利益を上げられなくなるのであれば一 方的にF-35を全部自らキャンセルする可能性がないでしょうか。そうなれば喜ぶのはどの国か、もうお分かりですね。