ガザの一番の問題はパレスチナ住民をハマスが盾に使っていることで、移動勧告があったにもかかわらず同地を離れられなかった一般住民がイスラエルの攻撃による犠牲になっているのはやむを得ないとも言えます。とはいえ、人道上の理由で補給物資の搬入が続いており、一部で略奪も発生しているとのことですが、パレスチナ人の統治能力固めされていると言えましょう。米海軍がノルマンディ上陸作戦から続く技術の蓄積で構築した人工埠頭が暴風で機能できなくなっていましたが、この度復旧に成功したというThe War Zone記事からのご紹介で、現地でのイスラエル軍工兵隊の支援を米軍も評価しています。のぞむらくは海上からの物資搬入が拡大することですね。
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米政府関係者は、今後数日以内に援助物資50万ポンドの輸送を開始し、
その後さらに増える予想
米中央軍の副司令官が金曜日に発表したところによると、ガザのトライデント人道支援桟橋は再構築され、今後数日間で物資が到着し始める。桟橋は、設置から2週間も経たない5月28日、悪天候で壊れてしまった。
ブラッド・クーパー副司令官Vice Adm. Brad Cooper は、「今朝早くガザで、米軍が仮設桟橋をガザ海岸に取り付けるのに成功したことを発表でき、とても嬉しく思う」と、本誌含む記者団に語った。「イスラエル国防軍の工兵部隊が桟橋を安全に設置するため必要なあらゆる支援を提供してくれた」。
5月29日、荒波の被害を受けたトライデント桟橋。衛星画像 ©2024 Maxar Technologies
今週初め、米国防総省は桟橋と修理費用の合計が2億3000万ドルになると発表していた。
「米軍の地上戦は行わないという方針は有効です」とクーパーは付け加えた。「今後数日のうちに、現地での人道支援物資輸送を再開する予定だ。海上からガザ住民に援助を届けるこの方法は、効果が証明ずみだ。臨時桟橋は、前回の1週間の運用期間中も1,000トン(200万ポンド以上)の援助をガザに届けた」。
この援助は、「期間中、ガザに入った援助量としても2番目に多く、p同じ週にガザに届けられた全援助物資の約30%を占めた」。
桟橋を確実に保持するため、どのような対策が取られたのか尋ねられたクーパーは、天候が主な問題だと繰り返した。
「明らかに、今回の問題は想定外の天候に起因しています。その点では、これまでと同様、天候を見続けることになる」。
「ミッションが始まる前に、線形パターンを非常に包括的に分析し、今後も天候条件を注意深く観察していく。5日間の作戦では、輸送船団管理委員会を通じ、支援物資が海岸からガザに確実に届けられた。そのプロセスは、これからも続いていく」。
第7輸送旅団(遠征)所属の米陸軍兵士、第1水陸両用建設大隊所属の米海軍水兵、イスラエル国防軍は2024年5月16日、ガザ海岸でトライデント桟橋を設置した。写真:U.S. Central Command via Getty Images
クーパー中将は、将来の天候問題に対応するための「不測の事態対応計画」があると付け加えたが、保安上の懸念から詳しい説明は避けた。
イスラエル国防軍の工兵部隊は、「今朝、浜辺に桟橋を再設置を可能にしてくれた」とクーパーは説明した。「この部隊は、数カ月前にこの作戦の実施方法を訓練した部隊だ。そして今朝、彼らは完璧に遂行してくれた。彼らの支援にとても感謝している」。
米軍は5月16日に浮き桟橋の建設を終えたが、仮設桟橋の基本工事はその2週間近く前に完了していた。しかし、悪天候のため最終的な位置に設置するのが遅れた。JLOTS(Joint Logistics Over-The-Shore)の建設は3月に発注された。
第7輸送旅団(遠征)所属の米陸軍兵士とMVロイ・P・ベナビデス所属の水兵が、2024年4月26日、ガザ沖でRRDF(Roll-On, Roll-Off Distribution Facility)を組み立てた。アメリカ陸軍
修理された2つの桟橋は、ガザに流入する援助の第3の入口となる、とクーパーは言う。
「私たちはこの機会を捉え、できるだけ早く援助を人々に届けたいのです。「当初は50万ポンド(約8,000キロ)以上をビーチに運び、その後すぐに増額する予定だ」。
クーパーは、援助が入る時期は明言しなかった。
「我々は間違いなく危機感を持って対処しており、可能な限り迅速に行動するためにすべてのパートナーと調整している。「この件に関しては、まだ続報がある」。
数千トンの援助物資を積んだ船がまもなくキプロスから到着する予定だとクーパーは語った。
イスラエル軍はガザを攻撃し続けており、10月7日のハマスの侵攻後、数千人が死亡し、食料と医薬品が広範囲にわたって不足している。
「重要なことは、我々は兵力保護を最優先事項としていることだ。「米軍とイスラエル国防軍は、国民の安全を確保するため、極めて緊密な連携を続けている。繰り返すが、これは100%人道的任務です。桟橋で働く要員への攻撃は、ガザ住民が切実に求めている援助への攻撃です」。
対ロケット砲・大砲・迫撃砲(C-RAM)システムが桟橋に再設置されたかどうか、本誌に尋ねられたクーパーは、詳しい説明を避けた。 C-RAMシステムの映像は、他のシステムとともに、ソーシャルメディア上で広く拡散された。
「どのような防御措置が実施されているのか、その具体的な内容には明らかに立ち入るつもりはありません。ただ、イスラエル国防軍とともに、我が方の軍人を優先的に保護するため、非常に包括的な統合戦力保護計画を策定しています」と、クーパーは報道陣に語った。
本誌は、米海軍のホバークラフト、ランディング・クラフト・エア・クッション(LCAC)が、援助物資を届ける有効な手段として検討されたのかについても尋ねた。
「援助物資を届ける最善の方法について、選択肢を検討した。「繰り返しになるが、今あるモデルは非常に成功し、インパクトも大きかった。今、私たちは、その実証済みのモデルを、少しエネルギーを加え、少し量を増やし、前進させようとしている」。
米国はイスラエルに対し、設置済み陸路2つ以外にもガザへの陸路を開くよう圧力をかけ続けているが、ネタニヤフ政権は今のところ拒否している。海上ルートは設置されて間もない間は成功を収めていたが、天候は今後も影響し続けるだろうし、海岸で援助を届けるには、9月の本格的悪天候が始まるまでわずかな時間しかない。■
Gaza Pier Repaired, Aid To Flow Soon | The War Zone
BYHOWARD ALTMAN|PUBLISHED JUN 7, 2024 12:21 PM EDT
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