US Downs Test Missile With New Interceptor
By Jim Wolf/Reuters
aviationweek.com May 10 , 2012
.米海軍の弾道弾迎撃ミサイルのSM-3最新型が迎撃実験に成功し、北朝鮮やイランの脅威から同盟国の防衛がより有効になる。
- 目標弾道ミサイルはハワイ付近で5月9日に捕捉破壊された。迎撃したのはレイセオン製のスタンダードミサイル-3で「設計通りの効果を確認した」とミサイル防衛庁(MDA)が発表。
- 今回テストされたのはSM-3ブロック1Bで、昨年9月の初試験で目標迎撃に失敗したためレイセオンでは生産開始が遅れたままになっている。
- ヨーロッパを包むミサイル防衛の盾は地上配備、艦船配備のハードウェアと宇宙配備のセンサー類で構成する。
- SM-3ブロック1Bはまずルーマニアに2015年に配備され、オバマ大統領が提唱する段階的適合的アプローチの一部としてミサイル防衛英の任務にあたる。同ミサイルは米海軍のイージス対ミサイル防衛艦艇にも搭載される。
- 弾道ミサイル防衛にあたるイージス艦は合計27隻で、このうち米海軍が23隻、日本の海上自衛隊が4隻を運用。イージスシステムはロッキード・マーティン製。
- 5月9日の演習では目標となる短距離弾道弾が太平洋ミサイル試射場(ハワイ州カウアイ島)より発射された。迎撃ミサイルはUSSレイクエリーより発射され、同艦が目標を追跡し、飛行経路情報をSM-3ミサイルに送信した。
- SM-3から放出した弾頭が目標に衝突し、これを破壊した、とMDAが発表。ただ今回の演習で実戦で想定される囮目標への対応が想定されていたかについてはMDAは言及を避けた。
- こ れに対し国防管理協会Arms Control Associationの主任研究員トム・コリーナTom Collinaは敵の対抗手段の想定をしない迎撃実験では実戦での有効性は確認できないと指摘している。一方、ミサイル防衛を強く提唱するリキ・エリソン Riki Ellisonは軍と関係が強く、水曜日のテストは北朝鮮から発射されたミサイルから韓国を防衛するシナリオだったと語る。米海軍の第7艦隊所属イージス 艦が日本海から韓国軍、米軍地上部隊を防衛する設定だという。
- 現行SM-3との比較では新型は目標シーカーの性能が向上しており、コース調整の精度が改善されている。
- さらにあと2回のテストが今年中に予定され、その結果から生産開始の決断が下される。
- 今 回成功したことでイージスシステムは通算27回の発射で22回の迎撃成功となった。その他地上発射中間軌道防衛Ground-based Midcourse Defense、高度戦域防衛最終飛行段階防衛Terminal High Altitude Area Defense、ペイトリオットのPAC-3PATRIOT Advanced Capability-3 の各種迎撃手段のテストも合計すると67回のテストで53回の迎撃成功になるとMDAは明らかにしている。
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