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グローバルホーク4機を調達する韓国の戦略的目標は?


South Korean Global Hawks Set For 2017-19 Delivery

By Bradley Perrett perrett@aviationweek.com
Source: AWIN First

aviationweek.com November 04, 2013

韓国はノースロップ・グラマンRQ-4ブロック30仕様のグローバルホーク無人偵察機計4機を2017年から2019年にかけて受領することとなり、北朝鮮のミサイルを発射前に探知するセンサー装備の中心とする。
  1. 米政府による契約交付は2014年になりそうで、それに先立ち米韓政府間の合意が年末に成立すると、ノースロップ・グラマン幹部が説明。ただし韓国国防省は政府間契約を来年第一四半期に成立させたがっており、機材は米海外軍事販売制度で引き渡す。
  2. 韓国の支払い総額想定は9,000億ウォン(850百万ドル)で、国防省は2017年の採用を期待する。ノースロップ・グラマンは2019年に引渡し完了としている。
  3. 同機には画像処理装置は装備されるが、信号情報収集装備はつかない。機内に搭載スペースがあるが、米政府が供給を認めないと装備は支給されない。現状での韓国のグローバルホークは米空軍が運用中の画像処理専用ブロック30機体と同程度となる。
  4. 同機取得は韓国の2005年以来の希望だが、米国に正式要請したのは2009年のこと。同機は韓国の滞空無人機構想 Hovering Unmanned Aerial Vehicle (HUAV) の想定性能を実現するもので、これとは別に韓国は中高度飛行無人機 Miniature Unmanned Aerial Vehicle (MUAV)  構想を開発中だ。導入に障害となるのはミサイル技術管理制度 Missile Technology Control Regimeで長距離ミサイルとともに無人機の普及を防いできた同制度だが、米政府はグローバルホークに同制度を適用しないと決めた。
  5. 韓国は同機の離着陸を実施する地上ステーション整備も進める。韓国空軍はRC-800 電子情報収集機(ホーカー800ビジネスジェットの改装)を運用しているのがソウル南方の城南基地 Seongnam だが、北朝鮮からわずか55Kmの地点でS-200地対空ミサイルの射程範囲に収まっている。
  6. グローバルホークの空中待機地点は北朝鮮近くとしても韓国空軍基地から1,000Km以内とする必要がある。すると4機は、それぞれ航続距離が18,000Km 以上あり、36時間の滞空が可能なので連続哨戒飛行の必要はなくなり、一機は整備を受けて残りの3機があれば任務を実施できる。反対に4機発注する根拠は同機の耐用年数を意識したものだろう。グローバルホークの機体構造は4万時間の耐久設計なので、4機あれば理論上は常時1機が空中にあるとして供用期間は18年となる。
  7. 同機の合成開口レーダーは韓国領土内の山岳部で発生する靄を考慮すると有効な装備となる。韓国政府による Kill Chain 政策は北朝鮮によるミサイル発射準備の探知をした場合迅速にミサイルが発射されれる前に破壊することが主眼。韓国から先制攻撃を行うとの明白な発言はないが、韓国大統領パククネ Park Geun-hye の最近の発言には核兵器の使用は無意味と北朝鮮に理解させようという意向が見える。
  8. ただし韓国に高性能情報集衛星やレーダー搭載機材がなければ北朝鮮の地上活動の監視能力はひどく限定的になってしまう。同国は米国の情報活動に依存中だが、グローバルホークの導入でこれが大きく変わることになる。ノースロップ・グラマンは同機は韓国が独自に運用する機材と表現する。
  9. ノースロップグラマンにとって今回の韓国向け技術業務は旧式地上設備の更新ぐらいに限定されそうだ。契約により韓国メーカーがワイヤーハーネスや機械部品を韓国用機材のみならずグローバルホーク全機向けに製作することになる。韓国政府としては産業強化のため国内メーカーを指名したいところだが、ノースロップ・グラマンは価格品質両面で要求水準に合うか確かめたいとしている。
  10. 韓国にとってはノースロップ・グラマンからの技術移転のほうが意味がある。運用訓練、シミュレーション用モデル作成技術に加え無人機の耐空性証明の知見が手に入るからだ。これにより同国が進めるプロペラ推進式のMUAVや将来型の高高度飛行用機材の開発が進む。同国の国産開発機の情報は少ないが、開発が難航していることは明らかだ。MUAVはジェット推進式に換装すればグローバルホークの実用運用高度60,000 ft. (18,200 メートル).に近い高度での運用も視野に入る。■

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