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米空軍が構想する新型再利用打ち上げ機

U.S.A.F Plans Reusable Booster Demonstrators
aviationweek.com Apr 10, 2010

  1. 米空軍は再利用可能ブースターシステム Reusable Booster System (RBS)の技術熟成を目的に実証機複数の製作を計画中。RBSは これまでの発達型使い捨て打ち上げ機 Evolved Expendable Launch Vehicle (EELV)ファミリーを代替して2025 年以降に実用化の予定。
  2. 実証機の一号はRBS パスファインダー Pathfinderの名称で空軍研究所(AFRL)が 2013年に打ち上げ予定で一段目ブースターを打ち上げ地点の滑走路に着陸させる技術の評価を行う。
  3. RBSは一段目を再利用可能と し、それ以外の上位構造は使い捨てだが新設計となる。詳細計画は空軍宇宙軍団に来月に提出される。
  4. 計画ではRBSを二種類想定。 中規模重量物の打ち上げ用の一段目再利用可能打ち上げ機と再利用ブースターを二段もつ打ち上げ機で重量物運搬ならびに将来の発展を想定する。RBSの投入 は2025年とし、EELVの退役は2030年までに完了する。
  5. RBSの実用化で打ち上げ費用は年間8回打ち上げで50%削減が可能と 期待される。ブースターのエンジンは10回連続使用可能だ。エンジンは交換して機体構造は100回のフライトに耐えられる。
  6. 打ち上げ基地への帰還用にはロケットバック技術がもっとも有望と判明しており、無動力の滑空帰還ならびにタービン動力によるジェットバック方法が研究されているが、 ロケットバック(マッハ5ないし7)は滑空帰還(マッハ3.5)より高速で上部構造を小型化する必要がある。
  7. ただしロケットバック運用 には迎え角と横滑りの微妙な組み合わせが必要となり、風洞実験では空力特性の再現が不可能と判明したため実証機を製作することになった。
  8. パ スファインダーは実機の縮小版として全長15フィートで、気象観測ロケットあるいは航空機から打ち上げられる。試験飛行は三回で各回違うロケットバック方 法が試される。実証試験には各1.5百万ドル上限の予算で三チームまでが参加し、最終的に優秀なチームがパスファインダー製作契約として28.5百万ドル を交付される。
  9. 一方、それより大きい(50から50フィート)のRBX実証機が実用上の再利用ブースターに近い形で2016年ないし17 年に登場し、技術力を6段階に引き上げることをめざす。この結果でRBS調達計画の開始を決定する参るストーンBの判断が下る。
  10. バス ファインダーもRBXも 既存ロケットエンジンを使用するが、並行して炭化水素ブースト計画 Hydrocarbon Boost で液体酸素・ケロシンエンジンを開発しRBSの 運用動力として実用可能かを検証する。空軍はNASAと大型の炭化水素エンジンを共同開発する協議を開始している。■
●これは大いに期待できる技術ですね。今後の動向には注意したいと思います。

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