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F-35開発・導入で圧力をかけるイタリア

Italy, Netherlands See JSF Plans In Flux
aviationweek.com Apr 16, 2010
  1. イ タリアがF-35統合打撃戦闘機(JSF)開発で以前より高い共同作業分担率を要求してきたことで、ペンタゴンの頭痛の種が増えた格好だ。
  2. イ タリア政府はF-35関連業務作業分量を増やせと要求しており、北部カメリ空軍基地近郊のJSF最終組立工場建設を一時差し止めとしており、同国の負担 分に対して見返りが少ないことを理由としている。あわせて技術移転協定にも不満を持っており、その改訂を期待している。
  3. JSF 開発に対するイタリアの感情は複雑だ。電子装備メーカーは特に不満が高いが、機体構造メーカーは相応の作業量を確保している。アレニア・エアロノーティク スは主翼等の生産に加え、初期生産分の組立も担当する。エンジンメーカーのアヴィオも同社の作業量には 概ね満足しており、ブラットアンドホイットニーF135とGE/ロールスロイスF136の双方に参画している。
  4. 最終組立工場の建設差し 止めはアメリカとの交渉力強化が目的だが、2014年の稼働開始という当初の予定の実現が危ぶまれる。同工場ではオランダ向けF-35の組み立ても予定されて いる。
  5. 同機の最新単価の正確な金額は公表されていないが、2010年価格で93百万ドルから112百万ドルと4月1日付のペ ンタゴン報告書が提示している。これ以前は59百万ドルだった。ただし、見積価格は再度検証中でこれ以上に上昇する可能性がある。
  6. JSF 導入を希望する各国にとっては価格上昇は不安感を高める可能性があるが、今のところ、同機導入を断念する国はまだない。それでも 動揺は広がっている。ノルウェーは導入方針に変更ないとしているが、生産が安定し、コストが低下した際に導入すると明記している。同国の当初の 導入案は2014年開始としていた。オランダも同機導入の見通しがはっきりするには6月まで待つ必要ありと判断している。同月にペンタゴンで作業が完了す るとともにオランダ総選挙で新政権が誕生する見込み。
  7. JSFの飛行テストそのものは勢いがついてきた。ロッキード・マーティンは実戦用 のアクティブ電子スキャンレーダー(AESA)・電子戦装備・通信/航法/敵味方識別装置を搭載した機体の飛行テストを開始した。同機の運用するソフトウェアは ブロック0.5である。
  8. イタリアに話を戻すと、コスト問題は、今後各国が生産型の購入契約締結に臨む際に大き な関心となると見ている。ただしイタリア空軍はすでに影響を受けている。F-35開発の動向を見ながら既存機種の退役予定を先送りしている。
  9. イ タリアがアメリカとの議題にしているのが、欧州各国のJSF用に同国内工場を利用することをアメリカに認めさせることだ。今のところアメリカはこの提案に 乗り気ではないが、認められなければ全体の計画の見直しもありとしている。
  10. イタリアの既支出額は初期段階で10百万ドル、さらにシステ ム開発と実証期間中で10億ドルの支出を公約している。さらに900百万ドルを量産・供用期間中の支援費用として拠出する用意があるとしている。それ以外 に173億ドルを合計130機のF-35調達・兵站費用に計上している。
  11. ただしイタリア の財政難で国防支出にも制約が出ている。現在の案ではF-35の導入数は131機で、このうち22機は短距離離陸・垂直着陸のB型が22機が海軍向けで 109機が通常型のA型で空軍用だ。イタリア国防省にとってF-35導入は最優先事項であることに変更はない。■

● コメント 131機の導入で総額270億ドルですか。一機2億ドル相当ですが、この根拠は以前の機体単価のはずなので、実際はこの二倍近くになる可能性が あるわけです。これだけの財政規模となるとおいそれと支払いが出来る国はなくなりますので、事実上F-35国際開発・調達が不可能となるのではないでしょ うか。それだけに日本がこの段階で手をあげることが期待されるのでしょうが、この機体には食指を動かさない方が賢明ではないでしょうか。では、F-4の後 継機種、さらにF-15の次期機種をどうするのだ、と真剣に考えなければなりませんね。その際は拡大する近隣諸国の防衛装備、日本自身の財政能力も勘案し ながら、情報を収集・分析してしっかりした戦略を立てるのでしょう。関係各位の努力もさることながら、納税者たる国民も真剣に考えるべき問題ではないで しょうか。

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