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中国の新型戦闘機開発の行方


中国が第五世代機を本当に開発しているのか、それよりも第四世代機の多数配備の方が脅威だというのが以下の記事の趣旨です。それにしてもF-22の少数配備で今後20年間は一機一機をアップグレードして使っていく米空軍に雲霞のような中国機と対峙していけば結果は明らかですね。結論はF-22の生産再開、性能向上だと思うのですが。(写真は中国のJ-11)



China Promises New, Advanced Fighter

aviationweek.com Nov 24, 2009


1. 中国には第五世代戦闘機生産の資源も技術も確保されていると米空軍および情報機関関係者は見ているが、中国航空宇宙産業には西側最新鋭機と同等の性能を実現する中核的技術が不足しているのも事実。
2.ただ中国の技術陣がシステム工学、集積の能力を入手しており、高性能機を大規模に生産し、配備することが可能なのかは不明。
3.人民解放軍空軍(Plaaf)が新型機体は米海軍情報部が1997年にJ-XXの名称を与えており、さらにステルス性を追求した設計になっている可能性がある。双発でデルタカナードをもつ機体の概念設計が存在することがすでに知られている。
4.今後10年間に中国がF-22クラスの機体を前線配備する可能性は低いが、新型機の開発は進んでおり、初飛行の期日は近づいていると、中国の航空宇宙工業関係者ならびに米国情報機関筋は見ている。
5.その見方をする米国情報関係者は長年にわたる中国空軍力のアナリストであり、中国による高度技術の利用方法を次のように要約している。「合法的あるいは非合法すれすれ、あるいはスパイ行為による技術獲得のいずれかで中国はわがほうのステルス機の構造および素材についてほとんどのデータを入手していると見て間違いがない。また公開特許制度からも恩恵を受けている。またわがほうの制度を利用して軍事、警察、公共、民間商用データからも幅広く情報を収集している。」
6.もはや最新鋭とはいえないF-22やB-2の設計も別の要因だ。中国側の研究員にはこれまで20年間の時間が与えられており、各機の技術的特長を追求することができた。
7.「米国、日本、ロシア、ヨーロッパ各国から中国は必要なデータを集める手段を確立しています。生産工程の技術的リードと集積度ではまだ当方が勝っていますが、一方でISO 9000/9001/9002 他の標準化により技術文書が以前よりも容易に入手腕切るようになってきているのも事実です」(前述米情報機関関係者)
8.中国のJ-10攻撃戦闘機はF-16と類似性能があり、中国製設計としてはこれまでのところ最高の例と考えられている。第一線配備は2006年に開始されており、その他の中国軍用機は民間機の複合材機体の生産技術をボーイング向け旅客機生産に従事したことから応用している。
9.J-10の原型はイスラエル製ラビ戦闘機から多くを得ており、この点でイスラエルが中国にとって重要な技術提供国であることを示している。また、ロシアからも支援を受けている。
10.ロシアのSu-27フランカーをもとにJ-11Bを開発しており、エイビオニクス、火器管制、エンジンは自国製に換装している。そのJ-11Bの発展型がJ-XXにつながる。
11.J-11BはPL-12中距離アクティブレーダー誘導ミサイルを搭載する。同機の開発は中国の国産誘導兵器技術の基礎が拡充していることを意味する。
12.「目下のところ中国の軍拡競争相手はインドで、中国がリードしています」(前述米情報機関関係者)
13.この二国間競争で米国に直接の影響はないが、少なくともペンタゴンの計画立案者に中国が大規模な軍事力整備を加速している一方、米国は限定戦争あるいは対ゲリラ戦型の紛争に対応した技術開発と予算支出が中心になっていることを自覚させている。
14.「私見ですが、わがほうは何十億ドルも無駄に支出して、低速低高度飛行のMC-12(偵察機)、MQ-1/9(無人機)。C-27J(軽輸送機)を整備しています。また世界最高クラスには達しない、最大公約数的なF-35JSFを導入しようとしています。」(米情報機関関係者)
15.F-22に詳しい戦闘経験豊かなパイロットによると海外国による最先端戦闘機が大量に生産されると米国ステルス機部隊にとって重大な脅威となるという。
16.「相手方の機体が第四世代機としてもF-22が187機しかないので、最終的にはわがほうのステルス機部隊が先に消耗してしまいます。中国機は各8基のミサイルしか搭載しませんが、F-35と同数の戦闘機を配備すればいいのであって、ラプターと同じ性能は必要ではないのです」(航空宇宙産業関係者)
17.中国にとってF-35と同等の性能を持つ戦闘機を今後10年間で開発するのは決して不可能な課題ではない。「莫大な資源を投入すれば可能です。ただし、今のところ中国の機体はロシアやイスラエル技術の延長線上のものばかりで純国産設計が出現していません。まだレーダー開発技術能力や複数の技術の統合経験は不足しています。これが課題でしょう」(米空軍高官)
18.「画期的な技術の改良は可能としても、大きな目標水準そのものを変更するのは運用上はたいした利点にはなりません」(上記米空軍高官) ステルス性能ではF-22が全方位で-40 dBsm、F-35で-30dBsmの要求性能であった。J-10が中国のステルス技術の飛躍台になる可能性はまずない。
19.「J-10を基本としていると中国の設計は困難になるでしょう。レーダー断面積を大幅に削減するには機体表面の塗装コーティングだけでは不十分です。J-10には空力学的特徴もありますが、ステルス性の獲得にはマイナスになります。中国も設計変更や塗装コーティング剤の変更で実現を図るでしょうが、運用上の利点が生まれるのかは疑問です。
20.「複合材の利用技術で向上を図るでしょうし、ステルス性を実現するコーティング材料はすでに広く知られており、利用も可能です。機体設計がいっそう洗練されて登場したときがひとつの転換点となるでしょうね。」(米空軍高官)

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