
More JSF Test Planes, Software Work Needed
aviationweek.com Nov 24, 2009
1. ペンタゴンは総額3,000億ドルのF-35共用打撃戦闘機(JSF)開発で飛行試験用機材とソフトウェア技術者の増加を検討中。同機の実戦配備の遅れを回避する手段としている。
2. 合同評価チームによりF-35開発では少なくとも160億ドルのコスト超過が発生しており、想定していた飛行試験の日程は実現不可能とも判明した。
3. ペンタゴン調達部門のトップ、アシュトン・カーター(次官補)は記者団に対し11月23日、テスト機数を増やすことで「時間を圧縮して」テストを実施できると語った。別の可能性はソフトウェア技術者陣を増やすことで、交代制をとることで同機の運用、ミッションの実施に必要となる多数のコードで発生する問題を「事前回避し、解決する」ことだ。
4. これを実施するとコストはさらに上昇するが、カーターの言い分ではこれは「投資」であり、長期的には開発計画が安定化すると見ている。日程計画を実現することが各国の開発パートナーに同機の購入意欲を持続させることになる。
5. カーターはさらに各種の問題を「今後数週間で」分類し、2011年度予算で追加支出を求めるのだという。
6. 過去にペンタゴンは飛行試験中のF-35を2機テストから外し、ロッキード・マーティンのモデル検討とシミュレーション技術により設計の確認が可能と言う理由であった。今回テスト機材を増やすことがモデルおよびシミュレーションだけで懸案となっている問題の解決には不十分と判断されているのかは明らかではない。
7. カーターもプラットアンドホイットニー製F135エンジンのコスト上昇が大きな課題だと認めている。
8. 独立製造工程検討チームがカーターの下に編成されており、ロッキード社のF-35組立てライン(テキサス州フォートワース)で作業効率が向上し、製造単価の引き下げが今後可能なのかを検証する予定。
9. しかし、政府およびロッキード社ですでに上昇してしまったコストの負担が必要であるとカーターは見る。最終的な開発費用の全貌はまだ見えてこないが、カーターのチームでオプションを検討している。ロッキードCEOのボブ・スティーブンスと同社のJSF開発部門トップはカーターと会見し、11月22 日に問題点を検討した。「政府だけで日程の遅れのコストを全部負担するのは困る。開発に伴うリスクは相互負担すべきだ」(カーター)
10. カーターはペンタゴンの意見に固執し、GE/ロールスロイス製F136エンジンを代替選択肢とするとF-35開発にはマイナス効果しかないと主張。エンジンが二種類になることで競合効果を示す費用モデルはまだないとし、新たなエンジン開発、製造コストの追加分を上回る節減効果はないと見る。さらに、代替エンジン開発費用をJSF開発費用から支出したことで同機開発の進展を「阻害してきた」とも発言した。
コメント: F-35開発も相当の混乱が生じているようです。近年の新型機開発がことごとくつまずいているのはなぜでしょうか。プロジェクト管理手法とその実施に相当の進展が必要なのでは。それはともかく、同機開発には導入を想定して費用負担までしている各国の利害もからみ、開発の遅れは大きな影響を防衛政策に及ぼすでしょう。そこに40機程度とはいえ、後発で日本が導入に手を上げれば、ここぞとばかりに日本への追加負担を求めてくることは必至です。それよりも同機の性能が本当に保証されているのかが問題ですね。私見ですが、F-35は日本にとっては必要のない機体と思いますがいかがでしょう。
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