高高度情報収集UAV運用で米海軍、空軍が共同運用に動く


Navy, USAF Coordinate High-Altitude UAV Work

aviatonweek.com Jul 15, 2010    
米空軍-海軍が覚書を交換し、高高度偵察無人航 空機(UAV) の開発で協調することにしたが細部では問題が残っている。
  1. 6月12日に取り交わされたこの覚書では空軍の グローバルホーク、海軍の広域洋上監視(Broad Area Maritime Surveillance (BAMS))双方の運用上、予算上の効率性を求めるのを目的としている。両プログラムともに開発段階にあるが、グローバルホークが先行している。
  2. 運用基地を共有し、メンテナンス、指揮命令系 統、訓練、ロジスティクス、データ活用でも共用するすることで効率化向上の余地が大きいと空軍情報収集・監視・偵察(ISR)担当のデプチュラ中将は考え る。
  3. 例えば両機をイタリアのシゴネラ海軍航空基地に配備すればヨーロッパに加え中東地区も情報収集の対象に加えられる。同様にグアム配 備が想定されており、現実に空軍がグローバルホーク運用の準備をしているところだ。
  4. グローバルホーク初期型各機およびグローバル ホーク洋上運用実証機はアルダフラ基地(アラブ首長国連邦)で運用中。海軍用の機体はアラビア洋上での情報収集に従事しており、一年間の現地運用が決まっ たところだ。ホルムズ海峡上空の監視活動ならびにイランを出入する艦船の把握に同機は重要な手段となっているというのが専門家筋の見方だ。空軍所属の各機 体はアフガニスタン、イラク及びアフリカ上空で各地の司令官の求めに応じ情報を収集している。
  5. これとは別にパイロットとメンテナンスの訓練が 両軍を対象にカリフォルニア州ビール空軍基地に準備されつつある。ただし、海軍の運用管制官向けに360度をカバーする多機能アクティブセン サー(Multifunction Active Sensor ,MFAS)の訓練場所は未定。空軍のセンサー類では電子光学、赤外線、レーダー、通信傍受装置の種類が海軍と異なっている。
  6. 今回の協定はペンタゴン内部で一層の共同事業を 行う一歩になる。これまで各軍は独自に計画づくりを伝統的にしてきたが、それは共同で同時に開発する試みが特に武装関連で失敗してきたためだ。海軍は共用 空対地スタンドオフミサイルの取得に熱意をすでに失っているし、空軍は共用スタンドオフ兵装の開発から一歩退いている。共用打撃戦闘機では三軍が協力して いるが、実態は各軍用の仕様にして満足度を稼いでいるに過ぎない。
  7. ペンタゴン高官は空軍と陸軍にそれぞれが運用中 のジェネラルアトミックス製のプレデターの構成を共用化するよう求めているが、空軍はプレデター取得を完了してより強力なリーパーの取得を進めることにし たため、両軍の共用化協議は不可能になってしまった。
  8. 今回のUAV協定でも早くも疑問が出ている。協 定では地上施設の共同運行を模索することになっているが、空軍はグローバルホーク合計77機の導入にあわせて地上施設を取得中であるのに対し、海軍は空軍 施設の取得は考えていない。現在取得中の地上施設仕様を一度白紙に戻し、新しい施設の導入となるかは未定だ。デプチュラ中将も新施設仕様は2016年以降 に利用可能となると発言している。
  9. 同じく道筋が見えていないのはどの程度まで両軍 が合同飛行隊の構想を実現するかであり、例としては海軍のパイロットが空軍のグローバルホークを陸上上空飛行の運用をすることだ。現状では空軍のミッショ ンはすべてビール基地のコンピュータを通じて空軍のパイロットが運用している。実際の運用は遠隔地になるので、飛行制御は中央に統合することが可能だ。第 9偵察飛行隊はグローバルホークの他にU-2も運用しているが、ビールからの運行管制に統合すれば予算の節約につながると長年主張している。
  1. デプチュラ中将はそれは意見具申に過ぎないとし ているものの、いまだこの構想は成文化されていないし、実現のめどもたっていない。
  2. 両軍はシナジー効果研究会を立ち上げて詳細内容 を詰めようとしている。だが実現には深刻な問題がつきまとう。特に「共用運行を目指す目的で現在存在する計画の要求内容を変更することはしない。むしろ、 実施が可能な分野での共用をめざす」とする協定そのものの内容がある。
  3. 両軍ともこれまで共同開発、運用で効率性の向上 が実現できると言ってきた。今回の協定は数ヶ月に及ぶ調整の結果だと軍高官は説明する。今回の公表のタイミングはゲイツ国防長官が一層多くの共用活動によ り効率化を求める動きと同時並行となっているが、意図的ではないと関係者は説明している。■

コメント 総論賛成でも各論で未調整のような内 容ですが、実際に共用運用をするのは現場レベルでは大変なのでしょうね。UAVのオペレーターをパイロットと呼称しているのは実に興味深いことです。情報 収集はこれからもっと大きな意義を持ってきますので、ぜひ効率の向上をお願いしたいところです。日本もグローバルホークが必要ではないでしょうか。

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