VXX Becomes One-Horse Race
By Anthony Osborne tony.osborne@aviationweek.com
Source: AWIN First
aviationweek.com July 29, 2013
Credit: Sikorsky
米海軍による「マリーンワン」大統領専用ヘリコプターの次期機種選定がアグスタウェストランド・ノースロップグラマン組の辞退で単独入札になりそうだ。
- 両社は共同でAW101をVXX候補として提示し、現行のシコルスキーVH-60ホワイトホーク・VH-3シーキングの後継機として売り込む予定だった。しかし、仕様書内容から入札を見送ることとした。
- アグスタウェストランドから書面でAviation Weekに届けられた声明では「総合的に仕様書最終版を検討しましたが、当社はその内容では当社が有効に競争力を発揮できないと判断に至りました。提案評価では根本的な問題があり当社の提案を妨げる要素がある一方、想定される競合他社には有利な条件になると見ています。辞退の結論は困難なものでしたが、当社は現在も大統領輸送用の機体として最適かつ最高の製品を有していると信じています」
- 一方、ボーイングもV-22オスプレイまたはCH-47による入札を断念している。同社スポークスマンは「ボーイングカンパニーは米海軍の求めるVXX大統領専用ヘリコプター計画に提案書を出さないこととしました。H-47チヌークおよびベル・ボーイングV-22はとも人員輸送に使用中ですが、両機種ともに現状の条件では競合機種に対して競争力を発揮できないと考えた次第です」 ただし同スポークスマンはV-22オスプレイを海兵隊ヘリコプター第一飛行隊(HMX-1)に「大統領飛行隊用支援機」として納入することは断念していない。
- そこで各社が辞退したことでシコルスキーおよびシステム統合事業者としてのロッキード・マーティンの共同提案が唯一の入札になり、シコルスキーH-92が同社の民生用S-92を原形に提示されることになった。また同じ両社が米空軍の戦闘救難ヘリコプター(CRH)計画にも入札し、112機68.5億ドルの契約獲得を目指す。HH-60GペイブホークCSAR部隊の後継機種選定では他にもアグスタウェストランドとノースロップグラマン共同事業体、ボーイング、EADSノースアメリカがあったが全社が2012年12月に入札参加を断念している。その理由として各社が選定基準の不備を訴え、「要求性能を超える内容があっても加算がないかわずかしかない」ことをあげていた。
- シコルスキーのスポークスマンは「当方は公平かつ各社による競争を予期して準備を進めてきました。当方としては理想的なチームとして最善の機体を予定通り、予算内で納入できると堅く信じるものです」
- AW101は2005年の前回VXXで選定されたものの、計画そのものが取り消しとなった経緯がある。その際は費用が大幅に上昇したためだった。その結果、VH-71と一旦呼称された機体のすべて9機がカナダに搬送され、同国の運用するCH-149コモラント捜索救難ヘリの予備部品供給用に使われた。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。