気になるF-22関連の動きと2010年度国防予算(上院)

Senate panel seeks end to F-22 export ban

ロイター9月10日配信


上院委員会が9月10日、輸出型F-22の開発を空軍に求めた。同機に関心を示す国は日本、イスラエル、オーストラリアの各国だが、海外向け販売は1998年法案で禁止となっている。上院歳出委員会で上程の法案が通過すると、国防総省が極秘情報・高度技術ならびに米軍の戦闘能力水準を秘匿したままF-22改造型の開発を進める道が開ける。


同法案に添付の報告書では「本委員会は空軍に対し研究開発試験評価費として歳出済みの予算を利用してこの努力を開始することを求めるもの」としている。これに対し、ロッキード・マーティンも空軍はいずれもコメントを出していない。輸出型の開発が可能となると米国内の雇用が確保され、米国にも必要であれば高額な生産再開コストを支払わずに追加購入が可能となる。

米空軍の見積もりでは日本向けラプターの開発費用総額は23億ドル。日本が希望するのは2飛行隊合計40機の購入。北朝鮮との緊張から現実味を帯びた要望といえる。同法案は質疑応答なく15分間で賛成30反対ゼロで可決された。

【2010年度国防予算法案】 さらに、委員会ではオバマ大統領の国防計画見直しを支持して6,363億ドルとする2010年度国防予算(10月1日より)を可決。このまま次年度予算が本会議を通過すると戦闘捜索救難ヘリコプター、大統領専用ヘリコプターならびにミサイル防衛のうち運動エネルギー迎撃機構想が中止となる。総額のうち1282億ドルが「海外緊急作戦」用で、主にイラクとアフガニスタンの戦闘を想定したもの。

F-22に関しては総生産187機を上限で生産停止するが、冷戦期の空軍計画では750機の調達を見込んでいた。ゲイツ国防長官は4月にF-22生産終了の案を発表しており、各軍はイラク・アフガニスタン型の戦闘に備えた準備にいっそう向かうべきという。

【F-35代替エンジン】  議論の的のF-35共用打撃戦闘機用の第二番目のエンジン予算は盛り込まれず。オバマ政権はこの代替エンジンを予算の無駄とし、ホワイトハウスからは盛り込んだ場合は拒否権を行使させる罠と見られていた。下院では5.6億ドルで開発が承認済みである。メーカーのGEとロールスロイスは上下両院協議で同エンジン開発の承認が下りることを楽観視している。一方、上院歳出委員会委員長兼国防省委員会委員長のダニエル・イノウエ議員は報道陣に対し第二エンジンの行方はわからないと語っている。

上院の決議はライバルのユナイテッドテクノロジーズ傘下のプラットアンドホイットニーにF-35純正エンジンメーカーとして推定1000億ドルの商談の独占を一歩近づける。F-35には三つの基本形があり、とりあえず11カ国で導入されるためエンジンおよび今後の部品販売の規模が大きいものであることが問題だ。

【C-17では大統領意向に背く】 一方、上院委員会はオバマ政権とボーイングC-17を巡り反対の意思を表示した。25億ドルの追加予算で生産ラインを維持し、2010年度内に10機の追加購入をする。政府は追加購入なくC-17を終了させる意向。下院は6.74億ドルでC-17を3機追加購入する案を通過ずみ。

【今後の上程日程】 上院本会議での国防予算法案投票の後、上下両院の代表が会合し、各通過法案を調整した後、ホワイトハウスへ送る。両院協議は今月末の予定。

コメント

yutakarlson さんの投稿…
■F35のエンジンが損傷 日本の次期戦闘機候補-安全保障のビジョンがなければ「死の商人」と同じ?
http://yutakarlson.blogspot.com/2009/09/blog-post_14.html
こんにちは。アメリカで試験中のF35のエンジンが損傷したそうですが、戦闘機は高い買い物ですから、一つ懸念材料が増えたというところです。それにしても、F22も、F35も非常に高いと思います。しかも、日本が購入するとアメリカ国内の倍になるそうです。特にF22は、高価で、JAXAの全資産を売り払っても、18機しか購入できません。しかも、F22、35ともにかなり日本の技術が使われています。こんなことなら、自主開発した方が、余程コストパフォーマンスの高い優秀なものができるのではないかと思います。しかし、自主開発しようにも、国の安全保障のビジョンが定まっていなければ、決めようがないどころか、単なる「死の商人」になってしまいかねません。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。

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