イスラエル空軍 KC-707空中給油機を増強する理由



Israel Bolsters KC-707 Refueling Fleet
aviationweek.com Jan 14, 2010

  1. イスラエル空軍はイランとの戦闘行為の可能性が高まる中、KC-707給油機部隊に8号機を追加し、仮にイラン核施設を攻撃する事になった場合の攻撃能力を引き上げた。
  2. イスラエル航空宇宙工業(IAI)が23百万ドルでボーイング707改装契約を2008年に受注したのは同国の長距離攻撃能力増強を目指す戦略的な決定だった。
  3. 「我が空軍のミッションは長距離化が進み燃料がもっと必要です」とイスラエル空軍第120「国際」飛行隊司令アミール中佐(イスラエルでは保安上の理由から本人の姓は公表しない)が本誌に語った。具体的な攻撃想定の論評を避けながら、同中佐は「これで命令が下り次第短時間でいかなる遠隔地でもすべての任務が実施できるようになりました」と加えた。
  4. イスラエル空軍はイラン核施設攻撃を想定し、準備している。そのため空軍は空中給油訓練を常時行っているのだ。
  5. イスラエルは長距離攻撃能力を備えるF-15I、F-16Iを導入しており、F-15飛行隊のふたつが地上攻撃ミッションを実行可能。アミール中佐は「空中給油でどの航空機にもより多くの弾薬を運ぶことができます」とする。
  6. イラン核施設は広く分散した上で地下深くに設置されている。イスラエルはイラクのオシラク原子炉をF-16の8機編隊に各2基の爆弾を装 備してこれを破壊した実績がある。イラン攻撃ではバンカーバスターが必要でありより多くの機体を投入することになる。イランまでの距離を勘案するとミッ ション時間も大幅に伸びる。このため途中で空中給油が必要だ。
  7. 2008年6月にイスラエルは地中海上空で大規模演習を実施し、イラン攻撃のリハーサルと見られていた。その際にKC-707がF-15・F-16部隊に空中給油している。
  8. 予算制約によりイスラエルはボーイング707を使用しているが、一番新しい機体でも36年、古い機体では飛行年数50年が経過している。「現有機体を少なくともあと10年は使う必要があります」とアミール中佐は話す。
  9. そこで2004年に飛行寿命延長を開始し、IAIが主契約社となり、アナログ計器を換装し新型通信機器を取り付けている。さらにイスラエル製の給油ブームは米空軍KC-135のブームに換装された。
  10. その作業を完了した一号機は2009年11月にイスラエル空軍に引渡されたが、新装備の作動不良に遭遇したことで計画が遅れた。同機はネバティム空軍基地で試験中で空軍内で不良を解決しようとしている。
  11. イスラエル空軍が空中給油の運用を開始したのは比較的遅く、KC-707の2機でF-15の8機編隊がパレスチナ解放戦線の司令部があったチュニスを2000キロメートルかけて空爆した1985年のことであった。以来、イスラエル空軍ではKC-707を安全空域以外に敵空域内でも運用する作戦構想である。ただし、KC-707に防御装置が装備されているのかは明らかでない。
  12. イスラエルのKC-707には独自装備として当初客室だった区画に30千ポンドの追加燃料タンクが取り付けられている。内部タンクの 160千ポンドも合わせると合計190千ポンドを給油できる。また、給油機仕様から人員輸送仕様に短時間に変更できるのも特徴。その他給油ブームは3D画 面を見ながら操作できる。
  13. アミール中佐は航空作戦の詳細を語らなかったが、司令室に大量のシャンパンがあったのは同隊の任務成功の回数が相当な規模であることを物語っていた。






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