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開発中止になったLEMVが民間ハイブリッド飛行船として復活する見込み


U.K.'s Hybrid Air Vehicles Begins Re-assembling Large Airship

By Graham Warwick graham.warwick@aviationweek.com
Source: AWIN First
aviationweek.com February 28, 2014
Credit: U.S. Army

英国のHybrid Air Vehicles Ltd. (HAV) 社が米陸軍から取得した大型飛行船の再組み立てをしている。この飛行船はノースロップ・グラマンが音頭を取り開発した長時間飛行多用途情報収集機(LEMV)のこと。
  1. HAV(本社カーディントン)は全長302フィートのHAV304ハイブリッド飛行船(2012年にニュージャージー州レイクハーストで一回飛行したのみ)を同社が企画するエアランダー50 Airlander 50 商用大型飛行船の試作実証用に使う予定だ。英国内での初飛行は今年末の予定。.
  2. 同船の1.34百万フィート容積の機体に空気を入れ、1月末現在でカーディントンの同社飛行船格納庫内に係留中だった。HAVは数千点の部品を検査中だ。
  3. HAVはもともとノースロップ・グラマン向けに機体とシステム類を設計製造しており、LEMVとして完成した唯一の機体を$301,000で購入した。これはスクラップ価格であると同社は説明。
  4. 同社は追加株式発行で17百万ドルを確保し、再組み立てを完了させ英国内の初飛行を実現しようとする。
  5. HAVは英国のタイプB認可でHAV304 (エアランダー10に改名)を試験機として展示飛行させようとしている。カナダと米国へも2015年中ごろに飛行させ遠隔地への重量貨物輸送能力を示すつもり。世界ツアーは2016年のリオデジャネイロで終わるが、ブラジルの有力なスポンサーが同年の夏のオリンピックで同機を販売宣伝用に使う案を練っている。その他に同機の飛行距離を生かした学術プロジェクトや極地飛行の企画がある。
  6. もともと無人監視機材との想定のHAV304試作機は長時間飛行性能に加え重量物運搬能力をアピールしたい、と同社は考える。5トン貨物の輸送が同機で可能なら、もっと大型の次期モデルなら50トンは可能で、カナダ北部の寒冷地なら60トン70トンも可能だ、とする。
  7. デモ飛行の結果でHAVはHAV304の類似モデルあるいはエアランダー50を一気に開発すべきかを決定するのだという。エアランダー50の仕様は全長390フィート、容積3.64百万立法フィートの機体で巡航速度105kt.航続距離2,000 nmで最大4日間の飛行をパイロット2名がペイロード最高132,000 lb. (60トン)で行う。
  8. 開発総予算は4百万ポンドだが、このうち2.5百万ドルの助成金を英国政府の技術戦略委員会から交付されている。
  9. 試作機は12,000 lb. ほど重量超過したが、設計から建造までをわずか開発期間が18か月だったの理由とし、二号機では同じ問題は繰り返さないとしている。
  10. HAVが想定しているのは貨物輸送以外に監視偵察用に英国家警察と打ち合わせている。
  11. LEMVでは517百万ドルで3機の無人長時間滞空マルチセンサー監視偵察飛行船としてアフガニスタンに投入する想定だった。2013年に建造・飛行実施が遅れた同機に米陸軍は予算投入順位を下げた。
  12. 同機にはノースロップが作成したミッション装備が搭載されていないが、米国の輸出規制ではそれでも軍事装備品と区分される。ただ同社は判定により民間機と再区分されることを期待している。■

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