新型グリペンのセンサー装備はステルス機にも有効な高性能


Gripen Sensors Claim Counter-Stealth Performance

By Bill Sweetman
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com March 17, 2014
Credit: Saab

サーブJAS 39E用に新開発のセンサー装備はレーダー断面積(RCS)が低い目標の捕捉が可能であり、パイロットに新しい次元の状況認識を与えると、高性能センサーのメーカー、Selex-ESは説明している。

  1. JAS 39E はSelex-ES製センサーを三基搭載する。レイヴン Raven ES-05アクティブ電子スキャンアレイレーダー(AESA)は同社のエディンバラ事業所が開発したもので生産型AESAとしてはじめて回転機構にとりつけたことで機首から ±100度の視野を実現した。スカイワード Skyward-G 赤外線捜索追跡infrared search and track (IRST) システムはユーロファイターのIRSTとSelex製の陸上および船舶用IRSTの経験を取り入れたもの。同戦闘機には新型敵味方識別(IFF)システムに選択式の電子アンテナアレイ三基をとりつけてレーダーの有効範囲と視野角に対応している。
  2. 三系統のセンサーは自動的にパイロットに機体周囲の空間で何が起きているかを知らせるとともに、JASの新型電子戦システムとも統合している。さらにセンサーのデータはデータリンクでグリペン編隊で共有される。
  3. IRSTにより低RCS機体を相当の距離から探知でき、視界外の目標にミサイル発射を可能とする。目標と周囲のごくわずかな温度差を探知し、赤外線吸収塗料は通常塗装よりも摩擦を起こしやすく、動力学的な発熱を起こすのでIRSTはこれを見逃さない。スカイワードGは超音速飛行中の目標だけでなく300から400ノットで飛行中の目標なら機体表面の摩擦熱やエンジン排気で探知可能だ。
  4. IRSTでは長波の焦点面アレイセンサーを使い三面の視野を確保する。長距離捜索ホードでは赤外線望遠鏡の機能があり、高速スキャンミラーと「ステップスキャン」を捜索対象に使う。また単一目標追跡モードがあり、広角モードでは暗視画像をヘッドアップディスプレーに表示できる。IRSTはパッシブシステムなのでもともと距離データはないが、「力学的測距」 “kinetic ranging”と呼ぶ飛行方向を変更で目標への方位角も変化することで距離が把握できる。またIRSTを2機が同時に使い三角測量で目標を補足できる。
  5. IRSTのハードウェア構成は光学部分、探知部分と処理プロセッサーであるが、最大の改良はアルゴリズムを実地使用結果から進歩させたことで、赤外線の特徴を詳細に見分けることができるようになっている。
  6. IRSTによりレーダーは目標の正確な方位角と高度を把握できるので、目標探知追跡の可能性が低RCS機に対しても高くなる。AESAにより事実上瞬間的に±70度以内でビームを操作したスキャンが可能だが,グリペン2機のレーダーとTAU-Linkでそれぞれの目標を広角で表示する実証が予定されている。
  7. 新型IFF装置はレーダーの有効視野全体をカバーしつつ、レーダーとは別に作動する。この方法が選択されたのは友軍や民間機の情報を最大限に取得しつつ、IRSTとレーダーに敵性の高い航空機に専念させることにある。

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