エンブラエルの新型輸送機KC-390続報

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Embraer Sees World Market for New KC-390 Tanker/Transport

Aviationweek.com 4月19日 

この不況下でエンブラエルにとって13億ドルの受注で軍用輸送機開発に着手できるのはこの上ない好機だ。同社は空中給油・輸送機をブラジル空軍向けに開発を開始することで防衛関連売り上げを伸ばし、民間機の好不況サイクルを緩和することも出来る。契約期間は7年でターボファン動力のKC-390を開発する。同機の開発で戦術輸送機の機種構造が変わり、ロッキード・マーティンC-130Jに真っ向から競争する機体が出現することになる。

【挑戦か】 逆にロッキード・マーティンは戦術輸送の想定される任務すべてを実行可能な機体を開発するのは生半可ではないと見ているが。KC-390はエンブラエルが手がける最大規模の機体となり、同社のみならず競合他社からも挑戦だと見られている。特に、エアバスA400M軍用輸送機の開発の遅延とロッキード・マーティンがC-130Jの実用化に相当の時間を必要としたことが念頭にある。ブラジル空軍が開発費用を負担するとはいえ、開発が遅れるとエンブラエルの防衛部門の業務拡大に影を落とすだろう。競合他社からは13億ドルで完全に新設計の軍用輸送機を作れるのだろうかという疑問もある。エアバスはA400M関連で50億ドルを受領していながら、同機はまだ初飛行に至っていない。ロッキード・マーティンはC-130改良型に12億ドルを投入している。

【ブラジルの狙い】 KC-390プロジェクトはブラジル政府の戦略で国防力とともに産業基盤を強化するもの。その他としてF-X2(新型戦闘機)を120機、ユーロコプターEC725輸送ヘリの現地生産、フランスの援助で原子力潜水艦建造、フランス宇宙開発期間CNESの支援で衛星打ち上げ能力獲得が含まれる。

【開発経緯】エンブラエルがC-390として軍用輸送機のコンセプトを発表したのは2007年のラテンアメリカ航空技術展示会においてであったが、設計は相当変化している。当時はエンブラエル190リージョナルジェットを「迅速かつ簡素に」6億ドルの費用(うち空軍が4億ドル負担予定だった)で改装する構想であった。C-390コンセプトに対する潜在顧客の反応が設計図を大幅に変えた。もはや190の派生型ではなく、開発費用も全額ブラジル空軍負担となった。

【慎重な開発プロセス】リスク低減策として4段階に分けて開発が行われる。第一段階(12ヶ月)は研究活動であり、最終設計は第二段階まで凍結となる。その段階で部品供給業者、生産分担業者全部を決定し、第三段階にはいる。最終段階では詳細設計、機体組み立て、飛行テストを試作機合計2機で行い、型式証明を合衆国FAR25輸送機分類で取得するとともに本格生産の準備に入る。初飛行の予定は2013年で就航は2015年、ブラジル空軍は合計22機を取得する。

【機体・性能】 ブラジル空軍の要求内容はC-130を代替するものだが,機体だけを見るとC-130がKC-390よりも大きい。KC-390の離陸重量はグロスで72トン、うち燃料は主翼内に22トンでペイロードが19トン。これはC-130Jに匹敵するもので、A400Mの半分だが、両機ともターボプロップ動力機だ。KC-390には空中燃料給油口と給油能力が両方あり、空中給油任務では9.5トンの追加燃料を輸送庫内に格納できる。動力は27,000ポンドのターボファン二基で、離陸滑走路長は1,100メートル、巡航高度は36,000フィートで最高速度はマッハ0.8、飛行距離は完全搭載で1,500海里、フェリーで3,000海里の飛行が可能。貨物スペースの床が完全に平坦で高さの制限がないことから従来型の輸送物より20%から25%大きくても輸送可能だ。

【競合】 海外市場ではKC-390はC-130Jと真っ向からの競争となる。ロッキード・マーティンはすでに来年には24機増産の計画に入っている。エンブラエルは今後15年間で合計700機の需要があるものと見ている。これに対し、ロッキード・マーティンは10年間で200機程度と見ており、エンブラエルの市場規模予測は過大と見るが、市場としては魅力があることについては認めている。その裏には軍事輸送に加えて人道援助ミッションの増加がある。まだ決定に至っていないのはエンブラエルがKC-390のエイビオニクスを自社で取りまとめるかどうかである。これまでは同社は外注としていた。これもリスク低減の一環として見られている。A400Mの遅延が3年で、不満を感じる各国がC-130J発注に向かっている中、エンブラエルは軍用輸送機市場に参入することになる。

【生産体制】 同社はKC-390契約受注と時を同じくして4,200名の一時解雇をしたが、技術陣の削減はしていない。今後は雇用が徐々に増え、総数2,000名程度になると見られる。KC-390開発で同社が他の民間用大型航空機の開発が出来なくなる影響はないと見ている。同社は別途今後18から24ヶ月で150席程度の新型機設計を完成する予定。KC-390は同社のガビアオ・ペイホトGaviao Peixoto工場で生産の予定で、大型機体製作の貴重な経験が社内に蓄積されると期待している。

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