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米陸軍航空兵力の将来像



U.S. Army Aviation Plots Its Future
aviationweek.com Oct 12, 2009

米陸軍航空部隊のトップはコマンチに計上した146億ドルを再配分し、各種装備の近代化に支出している。コマンチヘリの開発は2004年に中止。ただ、この資金はまもなく枯渇する見込みで陸軍は財源の確保の戦略を練っている。

「陸軍航空隊の業績は好調」とウィリアム・クロスビー准将(航空部門計画責任者)は評価する。運用稼働率が高いまま維持されていることで「予算は順調についてきましたが、予算規模そのものが縮小傾向で、自己評価も謙虚にならなければなりません」

陸軍航空部隊の将来像を現実的に理解する作業は完了している。陸軍参謀副総長J.D.サーマン中将主宰の航空部隊研究報告IIは参謀総長の承認を得て 12番目の戦闘航空旅団の創設を内容に含み、装備の再編成を今後12から18ヶ月かけて実施する。また、無人航空機の利用方法を今後も模索する。

さらに4億ドルで訓練体系を改善してフォート・ラッカー(アラバマ州)でのヘリコプターパイロット養成を現状の1,200名から1,400名に増強する。一時は高等訓練機への移行に800名の訓練生が順番待ちになっていたこともあり、今回の予算措置でこれを緩和できる。アパッチ、ブラックホークの新型機導入で2012年までに解消の見込み。

コマンチの開発中止以降に陸軍航空部隊が予算不足に直面する事態は発生していない。逆に航空関連予算は40%増加している(会計検査院(GAO))。ただ陸軍もこのまま推移するとは見ていない。

GAOはまさしくその方向で、陸軍に対し2010年度陸軍航空近代化計画に予算の不確実性を取り込むべきと提言し予算削減の場合の対処方針の検討を勧めている。GAOは同時に共用将来型戦域空輸ヘリ開発を進めるべきと希望しており、空軍が短距離離発着に傾いて同計画が頓挫しかけている事を憂慮している。

陸軍の当面の予定は2010年までに現有システムの改良、新規開発、民生機種・装備の調達(例 UH-72Aラコタ軽量多用途ヘリ(LUH)の購入)を進めること。またUH-72については陸軍はEADS製の同機合計345機を導入する予定でこのうち210機は州軍に配備される。LUHの導入が進むとその分ブラックホークを戦闘に送ることができるとニール・サーグッド大佐(多用途ヘリ責任者)は語る。戦場でのブラックホークの需要は高い。

陸軍はLUHが順調に導入されているので、他軍あるいは海外でもラコタの導入が実現しコスト効果が大であると陸軍は強調できるだろう。米海軍は5機を総額30百万ドルで購入し、パタクセントリバーの海軍テストパイロットスクールに配備する。サーグッド大佐によると他に数カ国が関心を示し、海外軍事販売制度による導入を検討しているとのことだ。

ウォルター・デイビス准将(陸軍航空部長)は陸軍がこれまでの試練に対し計画的に潜在的な問題点を整理しながら当たってきたことを強調し、過去のコマンチ・近年の陸軍偵察ヘリコプター(ARH)の計画中止以降は変化があり、それは「戦闘で需要の高い能力を優先して維持すること」だという。意味するところはARH導入で廃棄される予定だったOH-58Dカイオワ・ウォリアーの老朽化進む部隊を維持・改良していくことだという。

同時に装甲偵察または空域観測のニーズにこたえる開発計画を策定することもある。この要求を実現するためには当初想定の単独のプラットフォームから複数の機種に変化しつつあるという。無人機を取り入れるのか、あるいは全部有人機となるかもしれない。

クロスビー准将は陸軍は今後19ヶ月以内に考えられる選択肢の検討を完了し、来年4月あるいは5月には最初の考察結果を発表し、予算編成の決定を支援する材料を提供したいという。「来春発表の当初資料で陸軍は計画の策定が楽になるでしょう。必要とする内容と実際に投入できる内容の比較対照ができるはずです。」■

(写真上 UH-72Aの原型はBk117です。 下 ステルスヘリとして開発されたものの取りやめになってしまったRAH-66コマンチ)





 

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