Analysts Pessimistic About Pentagon Contraction
By Jen DiMascio
Source: Aviation Week & Space Technology
aviationweek.com April 01, 2013
Credit: Northrop Grumman
昨年度予算が米国防筋に厳しい内容だったとしたら,これから始まる新年度はもっと厳しい内容になる。
- 2013 年度予算がやっと議会で固まってきた。大統領による予算要求は二ヶ月も日程から遅れており、各議員は合意形成には程遠い。このためペンタゴンは今年は 460億ドルの予算削減を受け、来年もこのまま議会内で税制をめぐる意見対立が解けないと同額の削減となる公算が高い。報道によるとまもなく提出される 2014年度予算案ではこの削減は織り込んでいないらしい。
- 在ワシントンの国防アナリスト陣では次の共通認識が生まれている。軍は国防支出の定期的な削減サイクルの中にあり、ペンタゴンに状況をうまく切り抜ける力があるとは誰も見ていない。
- 予算削減から強制削減という一種の罰則規定の発動となるか、それを回避する合意が形成されるとしても大統領が2012年に打ち出した米軍の欧州からアジアへのシフト移動という戦略がすでに見直され始めている。
- ” この検討結果は5月末に出る予定で、マーティン・デンプシー大将Gen. Martin Dempsey(統合参謀本部議長)からはすでに当初の予想を修正する動きが出ている。「想定条件を見直して、わが国の求める野心をわが国の身の丈にあっ た内容に合わせる必要があります」と同大将は戦略国際研究センターCenter for Strategic and International Studiesでのスピーチで語っている。「これは行動の量を減らすこと、でも行動の質を落とすことではありません」
- この検討作業は「戦略的選択と統制の検討」として、来年の四年毎国防体制見直しと2015年度予算に反映されるという。
- た だし、この検討作業結果は現政権による予算要求内容と相矛盾する可能性があり、予算要求が4月中に予想されている中、要求そのものを陳腐なものにしてしま うことになるかもしれない。予算要求は2012年段階の戦略をベースにしているが、新たな戦略的な選択肢と方向性の統一が取れていない。
- なかんずく、2014年国防予算要求は法的枠組みよりも500億ドル超過しそうで強制削減の発動になりそうだ。
- 強 制削減によりペンタゴン予算は2013年度で8%近くのカットとなる。実際に削減効果が出るのは今後二三年にわたるので、もし削減が2014年にかけて実 施されると大きな転換点となると議会調査局Congressional Research Serviceは見ている。
- 予算規模縮小をうまく切り抜けるためチャック・ヘイゲル国防長官には大統領の支援のもとで各軍の支出規模と隊員の給与水準、付帯手当て支払いのバランスを破るという歴史的な選択を下す必要がある。
- 明確な優先順位がないと、調達予算と装備構成は縮小しながらペンタゴンの官僚制度は自身を防衛しようとするだろう。
- この意味するところはペンタゴンの大規模プログラムは最大規模のF-35のように年度ごとの調達数を減らされ、配備規模も縮小される扱いを受ける。同計画は生き残っても、調達予算全体の6割の各種プログラムでは行く先が見えにくくなるだろう。
- F-35を拾えば、優先順位が高い他のプログラムとして空軍の長距離爆撃機、KC-46A給油機は実施困難なまま残るだろう。
- そ こでどれを削り、どれを残すかの選択は議会に持ち越されることとなり、議員はこれまで以上に視野の狭い関心事にふりまわされるだろう。プログラムの打ち切 り、削減で合意するのは議員にとって歓迎されない。縮小させることも同じだ。国内基地の整理統合や閉鎖を受け入れたくない議員は公聴会をすでに開催してお り、せっかく大統領が提言し、規模が縮小した軍にとっては統制しやすくなるはずだったのにである。アフガニスタンでの戦闘が続く中、軍の給与手当の見直し は実施できにくいままだ。
- ただしこれこそペンタゴンが訴えているもので、「議員各位のご協力を得て、変革に必要な時間と柔軟度、確実性をいただきたい。給与手当て制度の改革ができれば、各軍を維持することができる体制が得られます。」とデンプシー大将は訴えている。
IN THE LINE OF FIRE 予算削減の集中砲火を浴びているプロジェクト一覧
Global Hawk Block 40
SM-3 Block IIB
Ground Combat Vehicle
Littoral Combat Ship
Heavy Brigades
FLAGGED AS PRIORITIES 優先順位高とされているもの
Ground-based Midcourse Defense System
F-35 Joint Strike Fighter Development
KC-46A Tanker
Long-Range Bomber
Ohio-class Submarines
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