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オスプレイを艦上輸送機に利用できるか米海軍が評価中

U.S. Navy Assesses Osprey For Carrier Onboard Delivery Mission

By Amy Butler abutler@aviationweek.com
April 18, 2013CVN-75t: Boeing

米海軍はベル/ボーイングMV-22 オスプレイを艦上輸送機Carrier Onboard Delivery (COD)に転用できるかを検討中で、現用中C-2Aグレイハウンドを近代化するのか後継機種を開発するのか、の決定前に参考としようとしている。同機は 空母ハリー・S・トルーマン(CVN-75)上で初期段階の評価を受けるとウィリアム・モラン海軍少将(海軍航空戦部長)Rear Adm. William Moran, Navy director for air warfareが明らかにした。4月19日より同機を「パレット貨物のサイクル運航」をトルーマン艦上で実施するという。同時に人員輸送も行う。
  1. モラン少将によると空母運用に求められるテンポで同機の運用可能かを検討する。同少将はAviaton Weekに対し下院軍事委員会小委員会の4月17日の聴聞直後に発言している。
  2. 6月に評価は第二段階に入り、海軍の評価委員が空母艦上で6日間連続の「サイクル運用」に同機が投入可能かを見極める。これはV-22に過酷な内容となるが、COD任務では迅速な運航を連続して実施する必要があるためだ。
  3. 次期COD候補にはV-22以外にノースロップ・グラマンC-2改修型がある。モラン少将によると評価作業が完了すれば海軍はMV-22の候補資格を確認できる。ただし予算手当は最速でも2015年度以降となる見込みだ。
  4. V- 22に脈がないとなれば、海軍は随意契約での改修型C-2導入の理由立てに入る。改修型C-2はE-2Dホークアイ早期警戒機と部品の共用性があり、ノー スロップ・グラマンはここを利点として強調しており、艦上での取り回しも実証済みだとする。同社はE-2Dで採用したT56-427Aエンジンを改修型 C-2にも搭載する予定で、新設計の主翼、デジタル式エイビオニクスや機体後部もホークアイと共通化するという。
  5. 同社の言い分ではC-2Aグレイハウンドを改修近代化すれば他の候補よりコストは半分で済むとする。さらに人員貨物の積み下ろし作業はC-2Aで実証済みとする。とくに改修型ではキャビンを与圧するとしており、V-22への優位性を強調している。.
  6. こ れに対しV-22推進派は現時点で与圧は必要なしとする。「V-22の実用上限飛行高度は25,000-ft.で現行のターボプロップ機と同程度。人員輸 送は通常は 8,000-から12,000-ft.で運用して機体運用の最適化を図っています」とベル-ボーイングは説明する。「与圧していない海軍人員輸送フライト では13,000 ftまで飛行が認められています。」 さらにブロックC天候監視レーダー、氷結防止装置、エイビオニクス支援全天候昼間夜間飛行性能と空調性能により人員 にも快適な長距離飛行が可能だとする。
  7. V- 22は空母より小型規模の艦艇での運用が可能(ただし運用証明が必要な場合がある)なので陸上から各艦艇に貨物輸送が直接実施できる。C-2を運用すると ハブアンドスポーク方式で貨物は陸上から大型空母に搬送した後にヘリコプターで小型艦に運んでいる。.このためV-22推進派は直接輸送で大きな節約が実 現できると主張する。
  8. 両社ともに維持管理費用、部品費用はすでに海軍が運用している機種のため安価にできるとしているが、具体的な費用試算は両社ともに明らかにしていない。
  9. これに対しモラン少将によると海軍は選択候補の比較検討をすでに終えているという。現在のCOD機は2020年代までは供用可能としている。■



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