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飛行時間あたりコストでは誤解を生むとペンタゴンがプロジェクト推進室見解を批判

   
        
   
       

Pentagon Backs Off F-35 PEO's Flying Hour Prediction

By Amy Butler abutler@aviationweek.com

aviationweek.com April 24, 2013
Credit: Lockheed Martin

ペンタゴンの調達トップ、フランク・ケンドールFrank Kendall がF-35Aの一時間当たり運用コストデータでオランダに開示された情報は来月議会に提出される公式値よりも低いものだったと発言した。
  1. 米空軍のクリストファー・ボグデン中将Lt. Gen. Christopher Bogdanがオランダ議会関係者へF-35Aの運用コストはF-16より大体10%高くなると伝えており、以前の予測よりも大きく下がっている。
  2. 「あれは仮定条件の数字です」とケンドールは4月24日にペンタゴン取材報道陣に語っている。「仮定を基にした試算はしたくないですね」
  3. 来月に議会に提示される数字は昨年の特定調達報告 lected acquisition report (SAR) の数字よりも低くなるとケンドールは語る。同報告内ではF-35Aの飛行時間費用は$31,900でF-16 C/Dは$22,500だった。
  4. 「この数字は今年版では下がりますが、ボグデン中将が示した水準までは下がらないでしょう」とケンドールは発言した。
  5. ケンドールが言うにはF-35の飛行時間コスト計算には少なくとも六通りの方法があり、仮定条件で異なってくるという。飛行時間を少なくすれば、時間単価は上がる。だが、総費用は既存機種と同程度か少なくなるという。
  6. 「大事なのは総費用ではないでしょうか。機体の稼動状態を既存機種と同程度にして総額がいくらになるのか。これは国別に違ってきます」とケンドールは語り、各国の飛行時間設定、予備部品の調達計画、保守要員の技術熟達度、活用方針をどうするのかなど条件は多い。
  7. ただ運用予定国・組織はそれぞれ総費用の把握で苦労しているのは事実だ。米海軍の試算では50年間運用の総費用は1兆ドルとしており、これに対してそこまでの高額にならないはずとして試算が繰り返されているが、苦労しているようだ。
  8. ロッキード側も折れてF-35の飛行時間単位費用は既存機種よりも高くなると認めつつ、それでも総費用はF-18、F-16、A-10をあわせたよりも低くなると主張し、同機の優位性を訴えてきた。
  9. 時 間単位の運用コストは総費用の構成要素の一つにすぎない。機材の維持管理で長期間使用することがコスト削減で大きな要素となる。同機の開発は順調に進み、 これまでフライトテストの40%が完了している。ただしリスクは依然として存在しており、とくにソフトウェア分野が要注意だが、ケンドールによればF- 35開発は「慎重ながら楽観的」に見ているという。また初期生産で得られた実際の数値をもとにうまく生産はうまく管理がされているという。
  10. ケンドールの部署ではF-35の長期間稼動の可能性を別の角度から検討中だ。ペンタゴンは契約会社各社からのフィードバックを受けてこの検討を完了する。また同機向けのロジスティックスは実績ベースで組み立てるとしている。
  11. なお、F-35各型の飛行時間あたり費用はペンタゴンが議会に最新版のSARを提出する中で開示される見込みで、一ヶ月ほど先になる。■





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