グローバルホークの将来に不安材料①ブロック30早期退役を回避したいノースロップの事情

Northrop Proposes Cost Cuts, Sensor Change To Save Global Hawk

By Graham Warwick
Source: Aerospace Daily & Defense Report

aviationweek.com May 17, 2013
Credit: Northrop Grumman
ノースロップ・グラマンがグローバルホーク無人機の存続に努力しているのは米空軍が機齢が若いRQ-4Bブロック30を早期退役させ、代替するはずのロッキードU-2を優遇しようとしているためだ。
  1. 同社からはブロック30各機の運用コスト削減と航続距離拡大、電子光学赤外線画像センサーの解像度向上が内容の自主提案が固定価格で出ており、同機を2014年度以降も運用可能にしようとしている。
  2. 「議 論の中心が運用コスト・支援コストの削減と航続距離延長、解像度向上にあることは承知しています」とノースロップ・グラマンエアロスペースシステムズ社長 トム・ヴァイス Tom Vice, president of Northrop Grumman Aerospace Systemsは語る。
  3. 同 社は同機の委託ロジスティクス支援contractor logistics support (CLS)で10年間固定価格制の契約提案を米空軍に送っている。これでブロック30の時間あたり飛行コストcost per flight hour (CPFH)を2011年度実績比で4割下げるという。
  4. さらに今回の固定価格提案には航続距離・解像度の向上のためU-2のSYERS-2多周波数帯センサーまたは湿板式光学式パノラマカメラ Optical Bar Cameraをブロック30機体に空軍予測を下回る破格の価格で装着する内容も含む。
  5. 米空軍が.議会向けに作成した報告書ではブロック30とU-2の2012年度CPFHはでグローバルホークが $33,564、U-2が$33,407で「ほぼ同額」としている。
  6. .ただ目標地点への移動時間が長くなる傾向があり、長距離飛行で優れるグローバルホークがU-2より運用コストが下がるはずで、その理由として超高度飛行に投入する機数を減らせるからだと同報告書は指摘している。
  7. 空 軍参謀総長マーク・ウェルシュ大将Air Force chief of staff Gen. Mark Welshから議会に対して、コストは実は重大な要素ではなく、収集情報の質こそが大事なのであり、現場司令官は「U-2を好む傾向がある」と発言があっ た。U-2のセンサー有効距離から国境内部に侵入しなくても情報が集められるからだとする。
  8. 空軍が同等のセンサーで性能求めているため、ノースロップは自社資金でペイロード調整装置universal payload adaptor (UPA) を開発し、ブロック30のセンサーを換装し有効距離・解像度の向上を実現できるようにした。
  9. この装置を使いU-2のグッドリッチ製SYERS-2B EO/IRセンサーをブロック30にも搭載し、高解像度、直距離slant rangesも拡大させる。その他光学パノラマカメラと開発中のSYERS-3センサーの装着も提案。
  10. 空軍試算ではグローバルホークのセンサー換装は18機のブロック30機体対象で開発含み総額855百万ドル。
  11. ただ議会向け報告書では同じ18機へのSYERS-2B・光学パノラマカメラ装着を487百万ドルと記載。ヴァイス社長によればノースロップ提案の固定価格方式ではSYERS-2装着で空軍試算費用より6%低くくでき、政府もリスクを回避できるという。
  12. SYERS-2はGEF製でブロック30の6機への装着は50百万ドル未満で実施可能とヴァイスはいう。SYERS-2センサーはUU-2から流用する。
  13. 「同社提案は6機のセンサー交換で、空軍がほしいのは18機分」とウェルシュ参謀総長は議会で発言し、「提案ではU-2から装置をとりはずすのでU-2該当機は使用できなくなる」としている。
  14. 同社提案では湿板式パノラマカメラ、デジタル方式のSYERS-3他センサーの統合で「最高のセンサー性能」が実現するとヴァイス社長は言う。
  15. ただ大型カメラ搭載のため機体腹部搭載の合成開口レーダーを取り外す必要がある。SYERS-2やパノラマカメラ他のセンサーはその代わりに取り付ける装着調整器を通じて搭載される。ブロック30の通信情報収集センサーはそのまま搭載を続ける。
  16. また自社提案でブロック30で予定の21機の残り3機生産も持ちかけている。この予算は2013年に計上しているが、空軍は執行義務がなく、運用予定のない機体を購入する事は理にかなわない。
  17. この三機生産は海軍向けRQ-4Cトライトン最大68機の生産開始が遅れている中で同社にとってつなぎの意味を持つとヴァイスは認める。■

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