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一足先に受領するイスラエル向けF-35Iの概要とイスラエル空軍の期待

   
   
   

Israel Will Be First Partner Nation To Fly F-35s

By David Eshel
Source: AWIN First
aviationweek.com June 26, 2013
Credit: Lockheed Martin

F-35統合打撃戦闘機購入契約こそ遅れたがイスラエルは導入を決定したほかの8カ国に先駆け同機運用を実施する。

「イスラエルが米国以外では初のF-35運用国になります」とロッキード・マーティンでF-35総合調整・営業開発を担当するスティーブ・オブライエンSteve O’Bryan 副社長はパリ航空ショーで明らかにした。最初の飛行隊は2018年に初期作戦能力を獲得する予定。
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「F-35導入各国向けにそれぞれ異なる機種となりますが、後日最新版にアップデートできます、ただし利用可能となった後で」とオブライエンは言うが、つまり各国用に製作して引き渡すということだ。

「各 国別に特定の性能を開発中で発注国の同意があればその内容をその他国にも公開できます。たとえばノルウェー向けの対艦ミサイル運用ソフトウェアはノル ウェー専用になっていますが、ノルウェーが該当ミサイルを海外販売しようとすれば公開可能となります。同じように高性能の電子戦装備、データリンクや個別 のソフトウェアをイスラエル空軍向けに開発していますが、現状ではイスラエル専用の仕様になっています」

イスラエルの要求機能は機体性能に完全統合され、ステルス特性を犠牲にせずに同国仕様にあわせてあるという。

イスラエル空軍パイロットがエグリン空軍基地でF-35A訓練を開始するのは2016年初頭の予定だ。一号機がイスラエル空軍に納入されるのは2017年になるという。

イ スラエル空軍向け19機は低率初期生産(LRIP)のロット8から10で生産する。同空軍の発注は5ヵ年で27.5億ドル。追加発注が2018年に次の 5ヵ年計画として期待される。本格生産に入れば生産量が増えて単価も85百万ドル(その時点のドル価値で)を下回る期待がある。

追 加発注の支払いをめぐり米政府と交渉が始まっている。イスラエルは米国から支払保証の合意を取り付け、一部はイスラエル向けに確保済みの海外軍事販売予算 を活用したいと考えている。仮にイスラエルの希望通りの内容が承認されれば、イスラエルは金利分だけの負担で追加発注を確保でき、二番目の戦闘機小隊を迅 速に編成できるようになる。

「機 体とともにAIM-9X短距離空対空ミサイル、レイセオンのAIM-120AMRAAM視程外発射可能対空ミサイルBeyond Visual Range (BVR) AAM をイスラエルは受領する予定です。」とオブライエンは加える。F-35はレイセオンAIM-9Xを主翼下に搭載し、ステルス性を犠牲にしているが、それは 現行のブロック1ミサイルが機体内に搭載できないからだ。この欠点はブロックIIで改善予定だ。
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に もかかわらずF-35の搭載兵装で理想的なのはAMRAAMミサイルで「最初に探知、最初に発射、最初に撃墜」戦略効果を最大限にする選択だ。次世代の BVR-AAMではアクティブ、パッシブ双方の探知方式が使えるので、迎撃範囲は100 kmを超える。このためラファエルのパイソンVミサイルは同機に搭載しなくてもよいとの意見が生まれている。次世代モデルのパイソンVIは最初から同機搭 載の設計だが、イスラエル空軍によるとスタナー Stunner 改良型あるいは新型AAM搭載の可否を決めるという。

F- 35は航空戦闘を「ネットワーク形成」で全情報を全機と共有して実施する仕様だ。さらにハリス製の多機能高性能データリンク Multi-Function Advanced Data-Link (MADL) の端末装置を支援機に搭載し、情報共有をさらに広げ、F-35各機が利用できるデータを最新にできる。また、F-35はリンク-16仕様の接続能力がある が、衛星リンクも加えて、安全かつ探知されにくい通信を長距離で行うことができるはずだ。
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ロッ キード・マーティンは2012年8月に海軍航空システムズ本部から206百万ドルの契約を受けており、イスラエル製システムをF-35Aに利用する技術開 発を行っている。これとは別にロッキード・マーティンは450百万ドルで電子戦 (EW) 装備の高性能化およびイスラエル開発のシステムをF-35に統合する作業を2016年に開始する。

「イ スラエル空軍にとってF-35の利点は単なる高性能や特定の兵装の運用ではなく、戦闘空間の状況把握能力であり、長距離から目標を識別、補足する能力であ り、先制攻撃で敵を無力化できることです」と説明するのはイスラエル空軍参謀総長ハジ・トポランスキ准将Brig. Gen. Hagi Topolansk だ。「この性能は新鋭戦闘機や高性能SAMを相手に効果を見せます。F-35には性能上の制約がありますが、現時点で想定されるいかなる脅威にも対応して 勝利を収めることが可能です。戦闘空間の状況把握は単機でも可能でスタンドオフ距離から目標を攻撃できますので、いかなる敵に対しても質的優位性を当面は 保持できるでしょう」

イスラエル向けF-35Iでは調達交渉中から同国から数々の要求事項があり、基本形F-35Aのすべてのシステムにイスラエル空軍の想定する運用条件への適合を求めてきた。このため追加作業が必要となっている。

「F- 35Iにはわが国独自のネットワーク機能、兵装および電子戦装備をつけ、スパイスSpice 自律型EO誘導兵器もここに含みます。同時にAIM-9X2空対空ミサイルを搭載する初のイスラエル空軍機となります。さらに将来型の空対空ミサイル開発 を進めます。F-35の性能で航空戦は新しい次元に入ります」(トポランスキ准将)
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F-35の性能上の利点は長距離ミッションが機体内搭載兵装で実施できることで、現有のF-16やF-15よりも加速性能がよく、高速飛行を維持できることであり、この点で敵の各機種よりも有利だ。

ロッキード・マーティンはさらに航続距離を伸ばすためイスラエルの画期的なアイデイアを検討中だ。着脱式燃料タンクの利用があり、エルビットシステムズサイクロン Elbit Systems Cyclone が開発中。発想としてはF-22向けの着脱式燃料タンクと似ており、各425ガロンを搭載し、主翼から分離するパイロンを使い、落下後は完全なステルス性 を回復できる。合計900ガロンの燃料追加でF-35Iの作戦半径は大幅に延長でき、イスラエル空軍は空中給油なしで同機を通常作戦半径の外に送り出すこ とができる。■

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