Pentagon Denis Russian Sub Patrolled in Gulf of Mexico
from US Naval Institute website,
August 20, 2012
.ペンタゴンと米海軍は否定しているが、ロシア海軍の攻撃型潜水艦一隻が米本土近辺を探知されずに遊弋していたとの今月に入っての報道で対潜戦があらためて注目を集めている。
Philip Ewing is a long time naval enthusiast and has written on defense for Navy Times and Politico.
from US Naval Institute website,
August 20, 2012
.ペンタゴンと米海軍は否定しているが、ロシア海軍の攻撃型潜水艦一隻が米本土近辺を探知されずに遊弋していたとの今月に入っての報道で対潜戦があらためて注目を集めている。
- 報 道したのは保守派の「ワシントン・フリー・ビーコン」Washington Free Beaconで「米政府関係者」がアクラ型原潜がカリブ海で一ヶ月にわたり探知されることなく偵察して、米海軍のASW対潜作戦能力で「欠陥のあることを 見せ付けた」としている。
- .記事ではこの評価がどこから来ているのか不明で、米海軍がこの潜水艦を捜索したのか、見つけられなかったのか、接触したのか、探知されずに姿を消したのかは不明。また、同潜水艦を最初に発見できなかったして、そのことがどうしてわかったのかについても説明していない。
- 今回の事件は2009年に報道された米国北部司令部 (NORTHCOM) が米東海岸沖合いでアクラ型原潜2隻の遊弋を認めたとの内容に類似している。
- .この際にはうわさが流れた後でペンタゴンが潜水艦の存在をすばやく認めている。今回は米海軍のスポークスマンは米海軍協会USNI に対し、NORTHCOMに数回確認し、米潜水艦司令部、海軍情報部にもコンタクトしたがいずれも報道の裏づけはとれないと伝えてきた。
- .今回の報道内容の正確さは測ることができないが、海軍のASWへの集中度が冷戦時代をはるかに下回っているのは確かで、おそまきながら海軍上層部が是正を図っているのも事実だ。
- 海 軍作戦部長ジョナサン・グリナート提督Chief of Naval Operations Adm. Jonathan Greenert も今年はじめの海軍協会紀要誌Proceedingsに冷戦後の海軍はあらたなミッションに焦点を合わせるべきで、一部の古いミッションはあとまわしにす るべきだと寄稿している。「冷戦後の海軍ミッションにテロリスト、海賊、密輸業者の撃退が加わり、機雷・小型武装艇の破壊、人道援助・災害援助も加わって いる。海洋安全保障のためのパートナーづくりもしかりだ。」
- 「新 しいミッションが生まれたが、それ相応の費用も発生している。駆逐艦乗員はASW,SUW(対水上戦)やIAMD(統合防空ミサイル防衛)といったこれま での中核ミッションに加え、長期間の海賊対策にも従事している。揚陸艦は対テロ作戦に加え、人道援助業務にも借り出され、本来業務の上陸作戦に使う時間が ない。P-3Cは情報収集、監視、偵察任務を主にこの10年間実施しており、ASW能力が減退している」
- こ のことからグリナートは前任のラフヘッド提督 Adm. Gary Rougheadの路線を継承し、ASWの優先順位復活をしている。ラフヘッド時代に海軍はズムワルト級駆逐艦の建造を取りやめ、前モデルのアーレー・ バーク級で十分対潜作戦は実施できるとした。グリナートの元で海軍は新世代の哨戒機P-8ポセイドンの受領を開始し、ASW訓練も倍増させている。
- 海 軍の対潜水艦探知、追跡、攻撃能力が減退しているとしたら、それは海軍自体が下した決定が理由だ。水上艦兵力では未知数の沿岸戦闘艦Littoral Combat Ship に入れ込んでおり、既存艦艇をないがしろにし、議会に巡洋艦7隻を退役させることで艦船総数の合計を守るが対応力は下がる選択を申請している。すでに対潜 哨戒機S-3ヴァイキングは退役済みだ。そして極端に楽観的な艦船建造案を提出済みで、議会には受けがよいが、外部からは現実的に調達可能なのか、第一線 配備が可能なのか疑問が出ている。
- また潜水艦の兵装開発の遅れも指摘されている。マーク48魚雷は三十年たってもまだ第一線配備だ。これで敵の潜水艦を狩り立てることができるのか。
- . 議会筋は潜水艦部隊は総数55隻が39隻になると見ており、海軍では最低48隻必要だとしているのと開きがある。そうなると海軍は既存艦の稼動年数を延長 するか、新規購入艦数を増やす対応に出るだろう。ヴァージニア級はこれまでで最高にうまく管理された潜水艦建造計画といわれるものの画期的な進歩を示すと は予想されていない。潜水艦部隊の運命は今後数年間の決定で左右され、海軍のみならずペンタゴン、議会さらに次期大統領が関与する。
- .中国の潜水艦部隊増強に海軍上層部は懸念を深めており、かつての冷戦時代並みの技能水準の回復が米潜水艦部隊に期待されている。
Philip Ewing is a long time naval enthusiast and has written on defense for Navy Times and Politico.
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