US:ミサイル防衛方針に変更

Missile Defense Planning Guides Emerge

aviationweek.com 6月17日

ミサイル防衛体制の見直しについて多くの批判がある中、6月16日の議会証言で国防総省上層部が今後数年間にわたる大規模支出の方向性を左右する基本方針を明らかにした。

国防総省が望むのは、ミサイル防衛の重点を米本土防衛から初期段階での迎撃へ再編することだ。これにより仮想敵国は巨額の出費を求められ、味方陣営の前線部隊や同盟国の安全が確保されるからだ。地上配備の中間軌道ミサイル防衛(GMD)は広く支持され、内容も向上していると、国防副長官ウィリアム・リン三世、海兵隊大将ジェームズ・カートライト(統合参謀本部副議長)、陸軍中将パトリック・オライリー(ミサイル防衛庁長官)は意見を共有している。また、ロシアおよびNATO加盟国と共同してイランへ強いメッセージを送ることは実施する価値が高いとも考えている点で共通する。

「30基のサイロで44発のミサイルを準備することで直面する脅威に対応できる」とリン副長官は国防総省の2010年度予算要求では既存の地上配備迎撃ミサイル(GBI)(アラスカ州とカリフォルニア州)の配備数を現状数で打ち止めにしようとしている。

「一番にほしいのはイランから発射のミサイルの早期発見と早期追跡能力だ。」とオライリー長官も同意する。同長官は無人機と強力なセンサーを運用し、探査範囲を拡大し、赤外線センサー搭載の衛星で地球規模の監視が出来る体制を想定している。

それでも上院軍事委員会の各委員は政治的な側面から初期段階での迎撃・戦域防衛を進めるペンタゴンの姿勢を支持しつつも、GBI配備に歯止めをかける提案には抵抗がある議員もおり、オバマ政権が前政権のボーランドおよびチェコへのGMD配備交渉については言葉を濁していると感じている議員もいる。ジョセフ・リーバーマン上院議員(無所属 コネチカット州)とジェフ・セッションズ上院議員(共和 アラスカ州)はブッシュ政権下の言い分を撤回することはNATO同盟国に無礼なことになると考える。一方アラスカ州の新人議員マイク・ベギッチ(民主)はGMDの方針変更の根拠となっている分析に対して信頼度とライフサイクル費用で疑問をなげかけている。

国防総省は上院の意見には冷静であり、ヨーロッパに配備予定のミサイル防衛の代替策を数件検討しており、合衆国に対する脅威の中でも最右翼の北朝鮮が発射する大陸間弾道弾に対してGMDはすでに「90パーセント以上」の確率で撃破できると回答している。

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