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NATOミサイル防衛の整備状況


NATO Seeks To Boost Its Missile Defense

aviationweek.com Oct 5, 2010

今から二ヶ月がNATO独自のミサイル防衛の実現の正念場になる可能性がある。
  1. ミサイル防衛には当初は加盟国の中にも消極的な反応があったのが、変わったのがNATO派遣部隊の防衛が必要となったことだ。さらに今はNATOが弾道ミサイル防衛を加盟国の安全保障で実現すべきかが問われている。
  2. NATO事務局長アナス・フォー・ラムセンの主張は領空ミサイル防衛はNATOの役割の一部となるべきというもの。これが反対派にはNATOが最近の戦略安全保障の文脈を利用しているだけと映る。
  3. 来月リスボンのNATOサミットで同機構の役割を再定義することが主要議題になっているので加盟国は決断をせまられるだろう。
  4. 推 進派は領土保全から戦域ミサイル防衛に拡大することを期待しているが、防衛産業の中にはそこまでのコミットメントが共有されるのか懐疑的に見る向きもあ る。加盟国の財政状況を勘案すると、また過去の戦域ミサイル防衛提案が難航した事実から、一番ありそうなのは二か年研究の対象とし先送りする決議となるこ とだ。
  5. ラムセン事務局長は先月ワシントンでNATOが領土レベルから戦域レベルのミサイル防衛に拡大する際の費用は200百万ユーロ(268百万ドル)と微額であると報道陣に語っている。この金額はミサイル迎撃装備の購入額は含まず、指揮命令機能の向上のみが対象のもの。
  6. 領土レベルの防衛は2003年から研究対象になっている。その一環として、NATOは想定される脅威を広く想定し、地理的距離よりも発生可能性を重視してきた。その結果、加盟国の提供する能力、各国をつなぐ指揮命令系統のあるべき姿があきらかになってきた。
  7. そ の途中にNATOは米国の欧州内ミサイル防衛体制の変化にも対応を迫られている。ポーランド国内に三番目の迎撃基地を建設するのが米国の政策目標だった が、オバマ政権は段階別適応アプローチ(PAA)では前線配備のセンサーとスタンダードミサイルSM-3の陸上配備を組み合わせることになった。あわせて 域内各国の協力も求めている。
  8. リ スボンではNATO計画立案者がそれぞれPAAが実現する防衛範囲の技術評価を発表し、欧州各国の装備システムで対応可能な範囲を検討する。その中で鍵に なるのはNATOとして特にイランの脅威から加盟国全体を防衛する機能を実現できるかだ。ただし現段階では特定の加盟国の個別防衛は技術的に困難と見る専 門家がいる。想定されるのは加盟国全体レベルであるが領土レベルではNATOは基礎的なミサイル防衛能力の整備に近づきつつある。2005年から開発して きたアクティブレイヤー戦域弾道ミサイル防衛(ALTBMD)がいよいよ年末に完成する。
  9. ALTBMD はNATO加盟国向けに最大3,000キロメートルの脅威に対抗可能。今年末に加わるのは暫定能力整備第二段階でNATO司令部でリアルタイムの状況把握 が可能となる。これには米国の国防支援計画による早期警戒衛星および海上配備レーダーを利用する。リアルタイム情報はトイツ・ウエデムにある統合航空作戦 センター(CAOC)で処理される。同施設ではあわせて既存の戦域ミサイル防衛装備を統合して運用する。フランス軍・イタリア軍は今年中にオンラインで接 続される予定。
  10. た だし年末に実現する性能は基本の域を脱していないのは、ALTBMDを構成するシステムの多くがまだ利用できないため。たとえばオランダのフリゲート艦の センサーからの情報はシステムが作動開始すればする具にでも追加される見込みだが、フランス及びイタリアのSAMP/T迎撃システムも統合される予定。し かし、NATO採用機器と各国の装備の互換性テストはまだ完了していない。
  11. もうひとつの障害になりそうなのは航空指揮統制システム(ACCS)である。ACCSはまだ未完成の状態であり、これが利用可能となっていわゆる運用能力第一水準が確立され、データが直接CAOCに送られるようになる。
  12. ACCSの第一水準移行にはNATOの財務部門が支出計画を承認する必要があり、これにより戦域レベルのミサイル防衛体制が整備され、さらにCAOCレベルより上の戦略指令自動情報システムにも道を開く。この承認も今年中に下りると予想される。

コメント NATO加盟国というとアメリカ、カナダも入るのですが、文脈では明らかに欧州大陸の各国をさしていますね。なんとなくわかったような分からない話なのですが、要は欧州各国で話が簡単にまとまらない、進まないということなのでしょう。

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