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★進化し続けるイージス、ルーマニアのイージスアショア稼動開始近づく、ベースライン9、各国の動向

カタカナ表記が嫌いなためこれまで陸上イージスなどとお伝えしてきましたが、今回からイージスアショアと記すことにします。イージスはどんどん進化してきているのですね。それにしても日本がミサイル防衛の最前線基地になっていることはわれわれも改めて認識しないといけません。

「USNI News」の画像検索結果Aegis Ashore in Romania Set For Dec. 31 Lightoff; BMD, SM-6 Nearing Full Fielding

November 27, 2015 7:35 AM            
                                   
A Raytheon SM-6 launched from an Aegis guided missile destroyer. US Navy Photo
レイセオン製SM-6の米海軍イージス艦からの発射テスト。 US Navy Photo

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イージス戦闘システム事業に重要な転換点が訪れそうだ。初の陸上配備イージスアショアの稼動開始、ベースライン9の配備開始、海外向け有償軍事援助(FMS)が数件進行中だ。
  1. イージスアショア初の設置はルーマニアで12月31日に電源を入れると統合戦闘システムズを統括するジョン・ヒル海軍少将はUSNI Newsに11月24日述べた。
  2. ヒル少将によれば同イージスシステムは認証ずみで実弾装てんの準備ができた。
  3. 「艦艇と同じ扱いをしている」と同少将は述べた。陸上設置工事はすでに検査試行が終わっており、残る機械類用スペースも完成しているという。最終検査終了後にいよいよ施設が稼動開始となる。またミサイル防衛庁が技術能力宣言(TCD)を行う予定で、これは初期作戦能力獲得(IOC)と同等とヒルは説明した。
  4. これとは別にイージスシステム全体があたらしい段階に移行する。ペースライン9の配備が始まるためだ。ベースライン9には統合防空・ミサイル迎撃 Integrated Air and Missile Defense (IAMD) 能力が加わり、弾道ミサイル迎撃と対空戦を同時に行うことが可能となり、海軍統合火器管制防空(NIFC-CA) 関連の装備にも接続される。
  5. 「配備準備ができた。まずUSSベンフォールド(DDG-65)とUSSバリー(DDG-52)が搭載し横須賀に向け航行中だ」(同少将)
  6. 「横須賀にはUSSチャンセラーズヴィル(CG-62)がすでに展開中で、運用テスト結果にたいへん喜んでいる」と上記駆逐艦二隻が作戦行動に入れるようになったことをさしている。
  7. 同時に「スタンダードミサイル-6の継続作戦能力テスト評価をまとめようとしており、来年春までにベースライン9は完全に稼動開始する」とヒル少将は続けた。
  8. 「艦隊には昨年から導入開始しているが、今回の能力向上は内容から見て大きな一歩だ」
  9. イージスの能力向上を目指すのは米海軍だけではないとヒル少将は述べ、進行中のFMS案件に注意を喚起した。日本のイージス駆逐艦近代改修事業が取り上げられることが多いが、スペインとオーストラリア各海軍の改修も半ばに差しかかっている。
  10. ヒル少将によれば米海軍はオーストラリア・アデレードに米海軍士官を常駐させており、来年春に予定されるオーストラリア初のイージス艦のシステム稼動開始を支援しているという。
  11. またスペイン海軍は時刻イージス艦にBMD能力を付与す改修を検討中だ。ヒル少将はスペイン海軍にはイージス戦闘システムを搭載した艦があり、そのうち一隻に応急改修をして弾道ミサイル追尾の海上公試を行わたという。その結果が良好だったため、スペイン海軍はBMD能力付与に関心を示しているのだという。FMSにより改修を実施するのは「ほぼ確実」とヒル少将は見ている。■


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