まだ構想の段階ですが、空母部隊の隻数が増えない中、効率よく運用するためにはこのような考え方が急浮上してくるかもしれませんね。日本国内には賛否両論出てくると思いますが。
Two USN Carriers in Japan?
By Christopher P. Cavas 4:56 p.m. EST November 18, 2015
WASHINGTON —.米海軍が世界各地で任務を展開する中、立案部門は艦艇、航空機、人員の作戦投入時間をこれまでより有効に活用する検討をしており、その一つの解決策として日本に空母を2隻配備すればよいと主張する有力なアナリストが現れた。
- 日本に空母二隻を配備すれば西太平洋における空母需要に答えられるというのはブライアン・クラーク(戦略予算評価センター、海軍問題研究員)で、みずからの検討結果を連邦議会で報道陣に発表している。
- 「西海岸からの移動時間分の節約だけで空母の投入時間が2割増えます」とクラークは研究成果を紹介し、二隻配備すれば年間通じ常時少なくとも1隻が利用できるほか、4ヶ月間は2隻投入できるという。
- 米海軍は前方配備海軍部隊 forward-deployed naval force (FDNF) を日本に長年展開しており、空母1隻を維持している。現在はUSSロナルド・レーガンで昨年まではジョージ・ワシントンだった。巡洋艦、駆逐艦他に加え、4隻で構成する揚陸部隊もあり、横須賀と佐世保を母港とし、沖縄には第31海兵隊遠征部隊が駐留する。
- 空母航空隊は厚木海軍航空基地にあるが、2隻体制にしても、もうい一隊の追加配備は必要ないとクラークは見る。なお、同隊は岩国海兵隊航空基地に移動することになっており、規模の大きい同基地なら航空機をより多く配備できる。
- 二個飛行隊にするかわりに一個隊を増強すれば良いというのがその根拠だ。または二個飛行隊にしても規模を減らせば良い。または通常は戦闘機飛行隊4をつけるところを3個にすればよい。F/A-18CおよびF/A-18E/Fの機数が不足していることもある。
- クラークはその他水上艦の増強は必要を感じていないが、巡洋艦1隻を追加すれば空母護衛用の対空防御が強化できるとする。
- ただし、クラークはこの構想の実施には政治、運用上、予算上の課題の解決が必要だと認める。
- この提言は18日公表の報告書 “Deploying Beyond Their Means”に盛り込まれており、米海軍・海兵隊の高い作戦上の要求にどう応えるかを論じている
- 日本に空母1隻を追加する以外にクラークは揚陸即応体制部隊の追加配備が西太平洋で必要だと提言しており、その配備先はグアムとなろう。また第六艦隊のヨーロッパ方面作戦での空母ローテーションの再開も提案する。後者は冷戦終結で実施中止となり、以後アラビア湾地方が注目されてきた。
- 海軍は法律により空母11隻体制の維持を求められているが、現在は一時的に10隻になっている。
- 日本に空母2隻を配備すると西太平洋で通常任務は難なくこなせるとクラークは見ており、西海岸に配備の空母5隻が湾岸・インド洋を順番に担当し、大西洋岸に配備中の4隻をヨーロッパ方面に交代で派遣できるという。
- 各地で空母のプレゼンスを増やすことは「米国がアジア太平洋から撤退することはないとの決意を示す一方で、ヨーロッパ方面でのプレゼンスを回復することになる」という。
- ただし現時点で日本に空母追加配備する検討は海軍はしていない。この報告書を受けて海軍関係者は「日本へ前方配備で空母追加派遣する話題は全く存在していない」という。だが、議会の一部はこの構想を検討する可能性がある。
- 「空母前方配備を追加することは前からある構想だいが、空母に対する需要が高いことで実現の可能性が高まっている」と上院議員のスタッフが語っている。「報告書が提唱する効果でもっとも重要なのは太平洋に二隻目の空母を常駐の形で前方配備することで同盟各国、協力各国へ米側のコミットメントを示すことだ。平時だからこそ有事に効果を発揮する効果を厳しく見つめつつ、日本が配備案をどう受け止めるかを検討すべきだ」■
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