先日のF-14の話題はここから来ていたのですね。ブライアン・クラークは元海軍士官の研究員ですね。ここではふたつの艦隊構想Deterrent ForceとManoeuvre Force(空母打撃群あらため)があり後者を機動部隊と訳しています。これまでに大戦中の帝国海軍の機動部隊に対し米海軍のTask Forceも機動部隊とされてきましたが、今後は区別が必要ですね。
28 FEBRUARY, 2017
SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM
BY: STEPHEN TRIMBLE
WASHINGTONDC
- 米有力シンクタンクが海軍攻撃部隊の将来構想を発表し、各群を空母二隻、支援艦、110機で構成するとしている。機材では無人航空機(UAS)、有人機を組み合わせ空対空ミッションを重視するとしている。
- 2月28日に戦略予算評価センター(CSBA)が発表した報告書にはジョン・マケイン上院議員(軍事委員会委員長)が賛同している他、トランプ政権共和党指導層も注目している。
- ブライアン・クラークよびピーター・ヘインズが中心となったCSBA分析では現行の空母打撃群が2030年までに適切でなくなり、高度装備を有する敵勢力との戦闘では数日しか持続できなくなるとする。
- そのため、報告書は「米海軍力復興」“Restoring American Seapower”と題し、新発想の「機動部隊」“manoeuvre force” として空母打撃群二個を単一部隊に再編し、運用機数を現在の60機から110機に増やすと提唱。合同部隊は航空作戦を高度な敵相手でも継続実施しつつ十分な防御力をで敵の長距離対艦ミサイルにも対抗できるとする。
- 報告書の想定シナリオでは奇襲攻撃を受ける想定で、ロッキード・マーティンF-35Cを配備した
- 空母が一隻の場合の場合、戦闘二日目までに戦域を撤退することになるが機動部隊が救援に駆けつけるとしている。
- 抑止戦力部隊が撤退を余儀なくされても敵にプレッシャーを与えるため、CSBA報告書ではステルスUAVをノースロップ・グラマンB-2に類似した全翼機形状で想定し、機動部隊から最長2千カイリまで敵防空網を突破する性能を提言している。このステルスUCAV(無人戦闘航空機)は攻撃に特化し、空中給油や偵察機能は無視する。ただしその他任務の必要もあるので別途多用途UAVで空中給油をF-35Cに与え、機動部隊ないし抑止力部隊から最大1千カイリ範囲を警戒させる。
- 機動部隊には制空任務に特化させた新機材が必要としている。米海軍がボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネット後継機の要求内容を変更していることを受け、CSBA報告書は長距離対艦巡航ミサイルを積んだ敵爆撃機、戦闘機を撃墜できる機体が必要だとしている。■
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