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★★F-22生産再開の可能性は消えた?



F-35で懲りたので米空軍F-X、海軍F/A-XXは別々の機体になるはずですがちっとも先に進んでいきません。そこでF-15が抜ければ米空軍は航空優勢確保に苦労するでしょう。2020年代にかけて新型戦闘機が皆無という状況が生まれ、危険な時代になりそうです。F-22を生産再開するなら日本、イスラエルが本来の購入国になるのですが、日本としてもF-3開発に乗り出す中で予算に余裕があるはずもなく、やはりF-22改の生産再開は絵に書いた餅になるのでしょうか。思えば高度技術流出を恐れF-22の海外販売を禁じた議会措置が誤りだったようですね。

The F-22 production line debate continues

まだ続くF-22生産再開案の議論だが...
By Oriana Pawlyk Military.com

  1. F-22ラプター生産が終わった2011年、空軍中佐ダニエルはペンタゴンのひどい間違いだと思っていた。
  2. 2009年に車を運転中に中佐は「ラプターが187機で終わると知り、何かの間違いだろうと思った」という。
  3. 「少ないより多いほうがいいに決まっているでしょう」と、第95戦闘機飛行隊のF-22パイロットの中佐はMilitary.comに語っている。イスラム国相手の航空作戦に従事しているため匿名を希望した。
F-22A U.S. Air Force F-22 Raptor flying on January 27 (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Corey Hook)
  1. Military.comはこのたびティンダル空軍基地(フロリダ)で現役パイロット・整備要員と直接話す機会を得て第五世代F-22が第四世代F/A-18ホーネットと演習を行う現場を取材した。
  2. 空軍はラプターを381機取得するはずだった。それだけの調達規模なら今日の飛行・保守管理の多忙さは緩和されていたはずだ。
  3. F-22がもっとあれば「作戦テンポを下げていたはず。たえずどこかに展開しているが、機体がもっとあり飛行隊がもっとあり、整備陣がもっといれば訓練や作戦の需要を緩和できていたはずだ」とダニエルは言う。
  4. 第325運用支援群のベン中佐も同じ意見だ。「まさしくそのとおり。だが決定ははるか上のレベルがしたことだからね」「もちろん相当の予算が必要だっただろう」と追加した。
  5. そのとおりだ。当時の国防長官ボブ・ゲイツが予定より早く同機調達を中止させたのも費用が理由だった。

200億ドルで生産再開

  1. 2010年のRAND研究所の考察ではF-22生産ラインを再開し75機製造した場合はインフレ調整後で200億ドルになるという。
  2. 新造ラプターは1990年代の機体ではない。「当時と同じ機体ではないので製造費用はもっと高くなる」とワシントンDC在住の国防アナリストはMilitary.comに語っている。
F-22 image via John Dibbs of Lockheed Martin.
  1. 同上数字は概算であり、製造する作業員の給与や新型ステルス技術採用、パイロットの追加養成訓練等は入っていない。
  2. またラプターパイロットの養成は時間がかかる。「7年から8年で機体性能をフルに発揮できるようになり、戦闘で実力を発揮できる」(ダニエル)
  3. だがF-15C/D型を2020年代のどこかで退役させる案を検討中の(議会がこの件で黙っているはずはない)空軍が航空優勢をどうやって維持するつもりなのか疑問をもつ専門家は多い。F-22が最終的にF-15イーグルの役割を引き継ぐのか。そうだとすればラプターパイロットは今以上に多忙となるではないか。

F-22の代わりがF-16?

  1. 空軍および州軍はイーグルの早期退役を検討中であり、下院軍事委員会小委員会の聴聞会でこの構想を述べており、F-15の任務はF-16ファイティング・ファルコンが引き継ぐという。
  2. マーサ・マクサリー下院議員(共、アリゾナ)はA-10サンダーボルトIIを飛ばしていた元空軍パイロットで「F-22登場まではF-15が最高性能の戦闘機だった」と述べている。F-16は固定翼単発の第四世代機で「同じ性能は期待できない」と同議員は言う。
  3. 同聴聞会で空軍関係者がF-22でなくF-16に言及したことに同上アナリストは驚いた。「なぜF-22生産再開と言わなかったのでしょうか」「F-16に引き継ぐ案をリークした理由はなんなのでしょうか。F-22生産再開の想定は言及がなかったですね」
  4. 理由の一つはドナルド・トランプ大統領が空軍長官に指名した元下院議員ヘザー・ウィルソンを上院がまだ認証していないことだと同アナリストは言う。認証まで「空軍は重大な意思決定ができない」のだという。
  5. もう一つの理由として空軍指導者にF-22生産再開へ全く関心がないことがある。F-16に言及したことから同上アナリストは「これでF-22生産再開の芽はなくなった。検討もされない」とまで言い切る。

機体改修は進む

  1. ロッキードがDefenseOneに対し同社がF-16生産ラインを現在のフォートワース(テキサス)からノースカロライナへ移転する案があると披露している。フォートワースは40年に渡り戦闘機を製造している。
  2. 昨年9月末日現在で空軍にはファイティング・ファルコンが949機在籍していた。これに対してイーグルはF-15Eストライクイーグルと合わせてもその半分未満だ。F-15は全456機で旧型が236機ありうち212機が単座F-15Cで複座D型が24機だ。
  3. 「F-15C/Dの任務はひとつだけ」と同上アナリストは言う。「空軍はA-10のときと同じセリフを述べている。『空軍予算を節約する手段を模索して単一任務しか出来ない機体を引退させたい』」
  4. 「F-16は多用途機で、F-15の後塵を拝していた頃から相当の進歩を遂げている」という。
  5. 例えば昨年12月にレイセオンにF-16のコンピュータシステム改修の契約が交付され「現行比2倍の処理能力と40倍の記憶容量で米空軍パイロットに第五世代機なみの計算能力を提供する」と同社は発表している。
  6. 米空軍は第416飛行テスト隊(カリフォーニア州エドワーズ空軍基地)がノースロップ・グラマン製APG-83拡張可能機動ビームレーダーを搭載したF-16のテストを開始している。同レーダーは第五世代機のアクティブ電子スキャンアレイ火器管制レーダーのことである。
  7. 「現行のAPG-66やAPG-68レーダーにかわりF-16に第五世代機に近い性能が付与される」と空軍は発表している。
  8. 空軍はF-16C部隊に「レーダー換装でF-15同様の機能を実現させ、維持運用経費の削減策として機種整理をおこないたい」とスコット・ウェスト少将が運用責任者兼ペンタゴン詰め空軍次席補佐官として発言している。
  9. イーグルについて州軍航空隊総監スコット・ライス中将がMilitary.comに予定済みの改修策は実施すると話している。ただし空軍は改修の次の段階を実施しないことで維持管理費運用経費に流用したいという。
  10. ライス中将は空軍として既存機種を超えた選択肢が欲しいと述べ、「特にデジタル時代であり」機体を装備搭載のプラットフォームととらえ、「装備をいかに統合するかが重要で将来は機体よりも重要になる」と述べている。
  11. F-16は空対空戦闘能力でF-15に劣るが上記アナリストは「F-16だけにしてしまったら誰が助けてくれるのか」と、他の機種が助ける現在の前提を踏まえて疑問を呈している。

魔法の機体?

  1. 昨年、下院軍事委員会航空地上兵力小委員会から空軍にF-22生産再開の場合の想定をまとめる課題が出された。
  2. 公式文書は完成しているのか、「初版評価ではF-22生産再開の費用は法外な規模だった」と空軍報道官はMilitary.comにRAND研究所の検討内容に言及し述べている。
  3. そうだとしてもロッキードは実施の想定で意見を出すと同社でF-22事業次長をつとめるジョン・コッタムは述べる。
An F-22 deploys flares. (U.S. Air Force photo)
  1. 「空軍が当社を訪問し研究内容に追加すべき点がないか尋ねられたため、当社も真剣に取り組み、データ提供をしています。政権が代わり、アメリカ国内産業の復興が優先事項になりましたので当社も空軍から政権と同じ方向性の提示があると信じています」
  2. 「今後、仮に議会に報告書完成版が届けられなくても、当社として知見を提供し内容を一層現実的にしていきます」
  3. 一方で現役ラプターパイロットは本当に新造機が生産ラインから出てくる日が来るのか訝っている。
  4. どの演習でも初日ごろに機体を飛ばし「他機種とともに共同飛行します」「一週目の終わりになるとF-22があと30機は必要だと痛感します。F-22がいなくなると空対空で被撃墜機が増えるからです」とダニエルは言う。
  5. さらにダニエルは「機数が少ないことに毎回がっかりさせられています。ミサイルや燃料でも同じです。F-22パイロットは『ビンゴ、ビンゴ』が聞こえてミサイルもなくなると毎回イライラさせられます。基地に帰ると他機種が撃墜していると聞かされるのです」
  6. ステルス、速度、さらに「不公平なまで多くの情報を機体が提供する...まるで魔法のようです」
  7. F-16で改修が進んだとしても第四世代機で同等の任務をこなせるのかラプターパイロットはじめ多くが疑問を呈している。
— Oriana Pawlyk can be reached at oriana.pawlyk@military.com. Follow her on Twitter at @Oriana0214.



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