こちらのほうが詳しい内容なので掲載します。スコーピオンには既成観念の強い人は食わず嫌いの反応をしているようですが、常識破りの機体なので仕方ありませんね。スコーピオンには今後も注目していきたいと思います。
Paris Air Show 2015: Production-standard Scorpion to fly next year
Peter Felstead, Paris - IHS Jane's Defence Weekly
17 June 2015
http://www.janes.com/article/52381/paris-air-show-2015-production-standard-scorpion-to-fly-next-year
量産型のスコーピオンは来年初飛行する。同機は関心を集めながらまだローンチカスタマーがない状態。 Source: Textron
テキストロン・エアランドのスコーピオン多用途ジェット機の量産型が来年に飛行可能となると同社幹部がパリ航空ショーで明らかにした。
- 「量産仕様の機体が2016年早々に飛行させる」と同社社長ビル・アンダーソンがIHS Jane's にパリで6月16日話した。
- 2014年にはパワーポイントのプレゼンテーションに過ぎなかった同機だが、開発は急速に続いていることがわかる。
- 「現在の機体は試作機扱いです。設計最終案で主翼の後退角を6度追加します。これで重量バランスがよくなります。降着装置は少し軽量化し、機体重量を減らします」
- 「大きな変化は水平尾翼で、固定式からスタビレーターになり高速度でも操縦性が向上します」
- パリでの展示が終わるとテキストロンは同機を東欧へ展示飛行に連れ出し、その後英国へ向かう。ロイヤルインターナショナルエアタトゥーに7月17日から19日にかけ出展し、その間に英国で二週間の期間で英海軍・英空軍の演習に参加し、キネティックのインペリアルテストパイロットスクール(ウィッツシャ州ボスコムダウン)で飛行体験に使う。
- テキストロン関係者にとってこの企画はスコーピオンを認知させる絶好の機会であり、性能実証の場でもある。また2019年に現在の委託業者Cobhamの契約が切れる英・国防飛行訓練支援部隊の要求内容にも注目している。
- アンダーソンはスコーピンの性能について「求める性能を最小額のコストで実現できる。70立法フィートのペイロード収納、ハードポイント6点、5時間の飛行時間が全て手に入れた上で即応体制98%が実現するという、これ以上の話はありません」
- 「高性能ジェット戦闘機だと即応対応率は60%で一時間あたり2万ドルの経費が発生します。スコーピオンを導入すれば大幅な節約になることがわかるはず。しかも性能も手に入るのです」
- テキストロンによればスコーピオンの飛行時間あたりコストは3千ドル未満、機体価格は20百万ドルほどだという。
- では現時点でスコーピオンの販売可能性はどうなっているのかというIHS Jane'sの問に対して「第一期分の顧客各位とは初期のおはなしはとうにおわっており、来週には初の正式提案書を提出する運びになった。南米、北米、太平洋地区、中東を想定し、今度はヨーロッパが加わる。ヨーロッパからも大きな関心が寄せられている。スコーピオンは大成功すると見ている」
- パリショーで展示されている機体は軽攻撃・ISR任務を想定し、各種武装のほかガンポッドも搭載している。またWecam MX-15電子光学・赤外線方式ターレットとタレスのI-Masterレーダーを胴体下部に搭載している。同機はファーンボロでデビューしているが、テキストロンは同機のミッションシステム統合のひとつとして大型15インチモニターを後部座席に搭載した。
- 同機は多用なミッションが実施可能となる。すでにI-Masterレーダーの代わりに高性能なタレス・サーチマスターレーダーを搭載し海上監視哨戒機にする案が出ている。
- 一方でスコーピオンを練習機に転用する案があるが、米空軍のT-X練習機への要求内容は同機と方向がずれている。
- 「性能要求原案はハイエンド、超音速ジェット機を想定します」とアンダーソンはIHS Jane'sに話している。「単一ミッションしかこなせない練習機では非常に高額な機体になります。これではF-16とほぼ同等の機体を作ることになると空軍には伝えたところ、空軍と協議が実現しましたが、今は空軍の判断を待つ格好です」
- 「当社の機体でも高速ジェット機の操縦訓練は可能であり、正式提案書を持込みましたが、空軍は戦闘機訓練の導入機材を求めているとわかり、あらためてスコーピオンで参加します」■
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