なるほどB-1Bでも中国、ロシアへの侵攻は不可能になっているわけですか。でも北朝鮮なら可能なのですね。そうなれば北朝鮮もグアムを狙ってくるはずで、グアムのミサイル防衛はどうなっていましたかね。
It’s Still a Bad Idea to Mess With the B-1B Bomber
The Lancer shows off near North Korea
by DAVE MAJUMDAR
ロックウェル・インターナショナルB-1Bランサー戦略爆撃機一機がオサン空軍基地(韓国)に着陸した。ペンタゴンは同機の臨時派遣は韓国防衛の意思を核をちらつかせる北朝鮮に示すものだ。
- 「米韓のつながりは鉄並に堅く、北朝鮮の強硬な態度が出てもコミットメントが揺らぐことはありません」とトーマス・バーゲソン中将(第7空軍司令官)は語る。
- B-1Bはグアムのアンダーセン基地から9月21日、北朝鮮が新型潜水艦発射ミサイルのテストに成功したあと韓国に飛来した。
- B-1B一機が9月13日に韓国上空を飛行したが着陸はしていない。
- 韓国空軍作戦司令官リー・ワン・クエン中将は「韓半島は深刻な安全保障上の危機状態にあり、その原因は北朝鮮が五回目の核実験、SLBM発射、弾道ミサイル発射で、国際社会の懸念を招いている」との声明を発表している。「韓米空軍部隊は状況の変化を意識し密接に情報交換し運用能力を高めている。敵が再度挑発してくれば合同空軍部隊は迅速に対応し、敵の戦闘意欲と能力を排除する」
- B-1Aは1970年代に高高度をマッハ2で飛行する戦略核爆撃機として構想された。しかし当時のジミー・カーター大統領が1977年に一旦開発を取り消し、空中発射巡航ミサイル(B-52搭載)やICBMを重視した他、その後B-2スピリットとなったステルス爆撃機構想を進めた。
- カーター政権はこの理由としてソ連領空に高高度から非ステルス機が侵入すれば自殺行為に等しいとしていた。
- ロナルド・レーガン大統領はランサーを1981年に復活させたが、新型B-1Bは低空侵入に特化した機材となった。さらに空軍は同機の空気取り入れ口やその他を改良しレーダー断面積を減らした。
- その結果B-1Bはマッハ2の速度は失い、マッハ1.2が限度となったが、残存性は大幅に高まった。
- 冷戦後に空軍はB-1Bから核運用能力を除去し、通常兵器運用機材に変換した。イラク、アフガニスタンでは大きな活躍を示している。
- その後空軍は精密誘導兵器、データリンク、各種センサーを取り込み、今後の供用に備えさせている。また機内エイビオニクスも更新中でノースロップ・グラマンのAESAレーダー他が搭載される。
- ただし性能向上してもB-1Bは敵の強力な防空体制で残存は期待できない。中程度の脅威空域での運用が精一杯だ。
- 20機あるB-2ステルス爆撃機隊のみがA2AD体制の防空網を突破できる戦略爆撃機となっている。中国、ロシアがS-300V4,S-400あるいはHQ-9で防空を固めている。
- 開発中のB-21レイダーによりあらゆる防空網を突破できる能力の実現に期待する米空軍だ。
- だがレイダーの実用化は2030年以降となる。空軍はレイダーを100機調達する予定だが、希望として200機を想定している。■
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