Boeing Reveals Details Of International F-18
aviationweek.com Nov 4, 2011ボーイングがF-18スーパーホーネットの国際版開発ロードマップを公開した。主な特徴は一体型燃料タンク(CFTs) 2基を機体上部に搭載し、閉鎖型ウェポンポッド(EWPs)が多数取り付けられていることだ。
- 今回の発表はボーイングとロッキード・マーティンがともにインドの中型多用途戦闘航空機契約取得に失敗し、日本のようなJSF共同パートナー以外の国でビジネス拡大が必要とされるタイミングで出てきたもの。
- ボーイングはF-18の改修を同社独自の国際ロードマップのコンセプトで昨年から進めており、日本をはじめとする販売対象想定国に情報を小出しにして提示している。
- ボーイングの想定する新型スーパーホーネットでは機体基本構造を改良し、推力重量比、加速、敏捷性、操縦性、継戦能力、低視認性、センサー性能をそれぞれ向上する。
- 抗力増加につながる主翼下の燃料タンクは搭載しない新型スーパーホーネットにはCFT二基を搭載する。その場合、さらに胴体下部に通常型外部燃料タンクをつけて、現行型の外部燃料タンク3基と同じ航続距離が可能と計算している。
- さらにCFT搭載での風洞試験と飛行試験は未実施である。同社によると飛行テストは今年末から2012年にかけて予定されているという。
- CFT以外にボーイングが売り込むのが通常型の主翼、胴体につくパイロンや強化ポイントに代わり採用された閉鎖式ウェポンポッド(EWPs)で各ポッドにAIM-120ミサイル4基、2,000ポンド爆弾一基、あるいは500ポンド兵装を二基取り付けられる。
- ボー イングによるとEWP搭載能力は370Kg まで今後増加する見込みだが、パイロン、レールが不要となる空力学性能の向上、レーダー断面積の減少の効果の方が大きいという。EWPを主翼下と胴体下部 に取り付けるとAmraamミサイル12発と翼付きAIM-9X2発をスーパーホーネットに搭載できるという。
- ま たボーイングは性能向上型ジェネレラルエレクトリックF414エンジン、亜音速飛行特性向上のための主翼形態変更パッケージ、CFGとEWPを搭載する スーパーホーネットの性能変化の予測結果は発表していない。ただし同社は水平飛行時の巡航速度からマッハ1.3ないし1.5への加速性能が向上すると見て いる。一般的な戦闘空中哨戒飛行を高度4万フィートで行う場合、パトロール状態から超音速戦闘に加速する時間は大幅に短縮されるという。
- 現在の国際ロードマップによるとボーイングは自社費用で研究開発を続けることになっているが、ボーイングが期待するのは顧客による費用負担で開発を進めテストによる改善を実現することだ。
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