イスラエルの進めるミサイル防衛技術の開発は着実に進歩しているようです。
US-Israel Arrow-3 Intercepts Target in Space
By Barbara Opall-Rome10:03 a.m. EST December 10, 2015
Milestone Test Paves Way for Low-Rate Production
TEL AVIV — 米・イスラエル共同開発アローウェポンシステム(AWS)で高高度防衛を受け持つアロー3ミサイルが初の迎撃実験に木曜日成功した。テストは同システムが探知、識別、追跡、囮と本体の区別、の各項目で性能をし迎撃は宇宙空間で行った。
- 大きな一歩となったテストは地中海上空で行われ、同ミサイルの初期低率生産に道を開く。なお、この大気圏外迎撃ミサイルは国営イスラエル航空宇宙工業(IAI)が開発し、米側からボーイングが支援している。
- イスラエル空軍戦闘機から目標となったシルバースパローミサイルが8:12 a.mに地中海上空で発射され、パルマヒム空軍基地から二段式アロー3ミサイルが発射された。アロー3には光学センサーがついており、上段につけた制御モーターで目標に正確に向かうことができる。
- 8:17 a.mまでにシステムは空中の飛翔体多数から選択を完了。飛翔体はコーラ瓶より小さいサイズで弾頭部を正しい標的に直撃するよう制御を実施したと関係者から紹介があった。
- 「実戦仕様のアローシステムは大気圏外で多数の目標から正確に対象目標を探知選別した。この目標は予定通り正確に迎撃できた」とイスラエルミサイル防衛機構(IMDO)のヤイル・ラマティ長官が述べた。
- 「アロー3はセンサーを起動直後に目標の中央部分に当でるよう弾頭部分を活性化した」とIAIのシステムズ・ミサイル・宇宙部門の部長ボアズ・レヴィが紹介している。「全く前例のない作業であり、全て宇宙空間で作動した」
- 12月10日の記者向け説明でラマティ長官は今回のテストで事業は「正常に戻った」と評し、2014年9月の迎撃実験のあとテストが成立しなかった事態について言及した。その際はAWSは探知と追跡には成功したが、標的に使われたシルバースパローミサイル(国営ラファエル製)の低質量標的が排出されなかった。
- 「飛翔テスト2回が成功し、一回は成立せず、今回は迎撃に成功したので、米ミサイル防衛庁と共同で次の段階に移る」と開発作業の継続とアロー3をAWSの一部として配備する展望をラマティ長官が語った。
- アロー3はアロー2の2倍の高度を飛び、重量は半分でイスラエルの最上部防衛を受け持つアローウェポンシステムで、高性能かつ飛行制御可能なイランのシャハブ弾道ミサイル迎撃を受け持つ。迎撃体は複数目標の破壊が宇宙空間で可能で、バックアップとしてアロー2が投入され、大気圏内での迎撃を受け持つ。
- 敵が一斉発射した場合はアロー3は単一目標を二度迎撃し、目標の破壊度を評価し、必要なら別の目標に向かう。
- ペンタゴン説明文書によれば高高度を受け持つアロー3は「敵の高性能脅威に対して現行のアロー2の約4倍の性能を発揮する」としている。
- 追加テストが来年に予定されており、IMDOと米ミサイル防衛庁は共同して随時改良を加えつつAWS内の相互運用性を確保していく。
- 「本日のアロー3の成功で重要な一歩を踏みましたが、本事業はイスラエルおよびイスラエル航空宇宙工業にとって最重要プロジェクトであります」とIAI社長件CEOのジョセフ・ワイスが発言している。
- 10日にテストされたブロック4.5のAWSにはその他の装備としてスーパーグリーンパインSuper Green Pineレーダー(IAIのElta Systemsが作成)、シトロントゥリー戦闘管理センターCitron Tree Battle Management Center およびヘイゼルナッツトゥリー発射制御センター Hazlenut Tree Launcher Control Center(Elibit Systems製)が含まれていた。国営のイスラエル軍事工業Israel Military Industries はアロー2,アロー3のロケットモーターを作成し、ボーイングはアローの迎撃部分を米国内で生産することで本事業に参画している。■
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