2016年10月26日水曜日

B-21選定理由を公開した米会計検査院


LRSBの選定結果発表からもう一年ですか。ボーイング箱の発表で納得するのでしょうか。それはともかくちょっと気になるのはノースロップ、ボーイングともに相当低価格を提示してきていたということで、固定価格による調達を理解した上での提示とすれば新型設計機はファミリー構造となるので将来にかけて十分利益を計上するつもりだったのでしょうか。それだけにボーイングとしては収益源が手元に残らないことが我慢できなかったのでしょうか。次代戦闘航空機が大型化するという予想も出てきた中で、B-21がどんな機材に進化していくのか、興味をそそられるところではあります。

Aerospace Daily & Defense Report

USAF’s Bomber Decision Came Down To Cost

Oct 25, 2016 Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report
http://aviationweek.com/defense/usaf-s-bomber-decision-came-down-cost

USAF

米空軍が先に選定した次世代ステルス爆撃機案でノースロップ・グラマン案を採択し、ボーイング主導のロッキード・マーティンを退けた理由はノースロップが提示した価格が相当に低かったためと判明した。米会計検査院(GAO)が発表した。

ノースロップが提示した技術・製造・開発(EMD)段階の価格水準は「同社の社内資金投入決定」によりボーイング案より「相当低い水準」だったとこのたびGAOが公表した大幅編集済み資料にある。これはボーイング、ロッキード・マーティンによる異議申し立てでGAOが開示した資料の一部だ。ノースロップがEMDで低価格を提示し同社自己資金ならびに労務費および労務費の値上げ分を吸収する構造を提示したとGAOはしており、いずれもボーイング提示水準を下回っていたという。実際の金額は編集され見れない。

両陣営ともに政府想定水準を下回る金額を提示し、空軍は最終提示額は新型ステルス爆撃機製造の設計、技術開発費用として「非現実的」と判定している。

「両提示案ともに最低評価価格を実現すべく意欲的な努力をした内容と思われる」との選定決定根拠文書にあるとGAOは紹介。「両提示案ともに提示EMD価格では必要なEMD作業を実施できるとは確約していない」

だが空軍はリスク覚悟でコストと日程案を了解したうえで先行価格を重視した。両陣営のEMD提案は当初は「受け入れがたい」内容とされたが、交渉の結果、両提案内容ともに最終的には受理されたものの、弱い点とリスクは残ったままだった。空軍はボーイング最終案で4点、ノースロップ案で10点の弱点を指摘している。

空軍はその中で低価格提案を採択するリスクは十分承知しており、ノースロップB-21「レイダー」が予定通りの開発製造ができないことも理解しているとGAOは説明。

「空軍には開発日程が途中で狂う可能性をある程度想定している」とGAOはまとめている。「ただし、空軍はそれでもノースロップ案の方が同社の(削除)的な手法で(削除)により実施可能と結論づけ、契約内容が実現しないリスクは増えないと結論づけた」

ノースロップ提示案は「コスト・価格双方で相当有利」なため空軍は最終的に同社案を採択したとGAOは結論。

GAOからはさらにボーイングによる不服申立てを酷評している。GAOは公式に同社不服を今年2月に却下した。ボーイングの主張では空軍はノースロップ案に潜むリスクを正しく評価セず、本来ならばノースロップ案を採択すべきではなかったと主張。GAO箱の主張に対し根拠が無いと反論。さらにボーイングから空軍が同社のコスト削減策を正当に評価せず、かわりに間違った過去データで提案内容を評価したと主張した。GAO箱の主張に対しても根拠なしと判定した。

ボーイングからは同社提案が不当に扱われたとの不服が出たが、同社提示価格も通常の新型機提案の価格水準を下回っていたとGAOは指摘している。ボーイング提示は近年の新型機案件では二番目に低い水準で、B-1、B-2やB-22より低く、唯一C-17だけyリ高い水準だkったとGAOは特記している。

「ノースロップ提案には構造上の利点が顕著である他、労務費面や社内投資相当分を吸収する決定があったことが結論に大きく響いた」とGAOはまとめた。「ノースロップが(低率初期生産)段階で大きく低い価格を提示したことでボーイング案では費用効果面出最良の結果は望めそうになくなり、ボーイングからコスト面の評価で先入観があるとの不服が出たが覆すことは不可能となった」

B-21の調達は二部に分かれる。EMD段階ではインセンティブ付きで実費プラス費用を対象とする契約内容であり、固定価格制度で初期生産分5ロットを賄う。空軍は100機調達予定であるが、機体価格上限を一機あたり550百万ドルと定めている。

「GAOによる裁定には選定評価の詳しい内容分析があり、B-21契約がノースロップ・グラマンに2015年10月に下った理由がわかり、空軍が慎重かつ統制のとれた過程を経て納税者に納得の行く裁量の価値を生む決定をしたことがわかる」と米空軍は報道官マイケル・ハーツォグ大尉が述べている。

ノースロップ広報のランディ・ベロートもGAOの結論で空軍が正しい決断をしたことが裏付けられたと述べた。「今回公表の資料では極秘部分や機微情報を削除した上でGAOが厳密かつ慎重に米空軍が行った異例の完璧を目指した選定過程を検証しており、最高性能にして負担できる価格帯の機体を選定したことがわかる」■


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