2016年10月26日水曜日

北朝鮮の動きに韓国は核武装に進むのか、目が離せない朝鮮半島情勢にもっと敏感になるべき日本


韓国がいろいろな意味で危険な状況に入りつつあります。さんざん嫌な目にあった日本ですが、今こそ安全保障の観点から韓国、朝鮮半島を注視し積極的に関与していくべきです。世界でここまで危険に溢れた地域の近隣に位置する日本は不幸とは言え、避けることのできない事情です。それにしてもオバマ政権が非核化を訴えた結果、歴史上まれに見る失態を北朝鮮で発生させ、しかも何もしないまま退陣するとすれば言うことばがありません。8年間が空転したと言われても仕方ありません。トランプ候補が日本、韓国の核武装を口にしてその時点では騒ぎとなりましたが、結果としてタブーではなくなりつつあるのは面白い事実です。偏見でしょうか。

The National Interest


Why North Korea's September Nuclear Test Is Different

South Korean missiles. Flickr/Creative Commons/Daniel Foster
Pyongyang may have completed its long and tumultuous path to nuclear missile development.
October 23, 2016

  1. それはあっけない展開で北朝鮮が核爆弾を点火し、米国がより強硬な制裁を求める。何度も繰り返される応酬には「緊急ニュース」と呼べるのか疑問が生まれているだろう。
  2. だが今回は事情が異なる。北朝鮮の最新の核実験は9月9日で広島型原爆を上回る威力と伝えられている。また同国の国営通信の発表では核兵器小型化に成功しミサイル搭載が可能となったとしている。真実ならば北朝鮮の核ミサイル配備に道が開けたことになる。
  3. さらに事態を悪化させるのが北朝鮮の核実験には別の憂慮すべき挑発行為が先行していたことだ。8月24日に同国は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射実験に成功し、飛翔性能1,000キロを実証したことで韓国、日本、及び域内米軍基地が射程に入る。さらに9月5日には新型地上発射式弾道ミサイル(GBLM)三発を日本海に向け発射している。うち少なくなとも一発はミサイル防衛を突破できる技術があり、韓国に配備予定の終末段階高高度広域防衛システムTHAADに対抗しようとしている。
  4. 総合すると、北朝鮮が三段階で挑戦していることがあきらかだ。それでも今のところ米国、韓国から引き出せたのは僅かな反応にすぎず、制裁強化と防衛協力の強化ぐらいだ。
  5. 北朝鮮の脅威の増加により米国もこれまでの「戦略的忍耐力」の継続だけではすまなくなってきた。これはオバマ政権が北朝鮮問題で採用した政策だ。反対に米国は三段階政策で対応を求めらている。北朝鮮による強硬策を食い止めるだけでなく、域内各国を巻き込んで行動させることだ。
  6. まず日本、韓国との3国間情報共有合意の強化があげられる。同合意は2014年12月に締結済みで、現在は北朝鮮のミサイルだけが対象となっている。日韓の緊張で内容は総合的になっていないが日韓関係が雪解けとなる一方で北朝鮮の脅威が増大する中で、3国間関係の拡大で時期が熟しており、2014年合意内容は拡大されよう。
  7. 第二にワシントンは韓国のミサイル防衛のみならずミサイル攻撃能力整備を前倒しで行うべきだ。THAAD配備が目前に迫り、韓国は多重的かつ実効性のあるミサイル防衛体制を整備しつつある。だが北朝鮮の兵力規模とミサイル技術の進歩を見るとTHAADだけでは不十分だ。韓国防衛の強化に加えてワシントンは韓国政府と協議の上、韓国の弾道ミサイル能力整備での制限を緩和し、北朝鮮への抑止力とすべきだ。
  8. 現時点で韓国の弾道ミサイル保有は射程800キロ未満でペイロード500キロまでに制限されている。(短距離ならペイロード増加は可能) 北朝鮮ミサイル施設は大多数が北部に集中しており、韓国が北朝鮮ミサイル脅威を無力化することは困難だ。そこで韓国の攻撃能力を引き上げれば北朝鮮には米国が韓国防衛に真剣であり、開戦となれば米側の勝利が確実だと理解させることになるはずだ。
  9. 三番目の方策は議論を呼ぶだろう。韓国内に米戦術核兵器を再配備させることだ。韓国では北朝鮮核実験の継続を見て、再び開戦の事態が生まれることへ懸念が増えている。そのため非核国家としての韓国で与党セヌリ党内に米核兵器の再配備を求める声が上がっている。1991年に一旦撤去されたが韓国には核兵器の国産開発を求める動きもある。今のところは核不拡散条約への違反や対米関係の悪化の可能性は韓国では真剣に議論されていない。ただし北朝鮮の動きを止めることができなければ、韓国としても国産核兵器開発の誘惑にかられ、結果として域内の安定が損なわれかねない。この防止策として韓国に戦術核兵器配備を提示する可能性がワシントンで真剣に検討されはじめている。
  10. 同じく重要なのは中国に与える意味だ。中国は北朝鮮の最重要同盟国で長年に渡り中国は北朝鮮の動きに積極対応をしない方策を取っており、決定的な制裁より政治解決の道を好んできた。戦術核兵器配備の話題が浮上すれば北朝鮮脅威が米政府にどれだけ真剣に写っているかが北京にも見えて取れ、中国から迅速対応が生まれ、北朝鮮の核脅威問題への関与が期待できるかもしれない。
  11. 詳細は別にしても、北朝鮮の挑発に対して米国に新戦略方針が必要なのは明らかだ。北朝鮮が好戦的態度を増し戦略兵力も整備している中で受け身姿勢のままでは許されない。ワシントンには平壌への対抗策が必要であり、域内同盟各国へは北朝鮮侵攻への防御体制を再保証する必要があるのだ。しかも早急に。■
Alexander Kim is a researcher at the American Foreign Policy Council in Washington, DC.
Image: South Korean missiles. Flickr/Creative Commons/Daniel Foster


0 件のコメント: