何かとスコーピオンが注目されるのは明確にMarket-Inの思想を実現した機体であるためでしょう。新興国含む各国への採用が本命のようですが同機は決して途上国向けの機体ではなく、各国も空軍装備として合理的に同機を検討すべきなのではないでしょうか テキストロンエアランドは人道救難、国境監視含む多様なミッションが可能と宣伝しています。 www.scorpionjet.com
Textron AirLand Developing Scorpion Trainer Variant
Aug. 26, 2014 - 11:47AM |
By AARON MEHTA |
テキストロンエアランドはスコーピオンを練習機に改造した機体を企画中で、米空軍のT-X競技に参加する意向のほか、海外販売を目指す。 (Textron AirLand)
CHICAGO —テキストロン・エアランドTextron AirLandはスコーピオンを改良し米空軍のT-X次期練習機の提案競争に参入する意向と分かった。同社は海外販売も視野に入れ、練習機需要を取り込みたい考えだ。なお、スコーピオンの成約例はまだない。
- テキストロン幹部が回答を避ける中で同社防衛事業開発担当副社長スティーブン・バーク Stephen Burke,regional vice president for military business development の発言が際立って明瞭かつ直接的だ。
- 「当社はT-Xに参加します」とDefense Newsに8月23日州軍協会の年次総会(シカゴ)で語っている。
- スコーピオンは情報収集監視偵察機能(ISR)に攻撃能力を付けた機体。昨年9月の発表以来、テキストロンはモジュラー構造を特徴だとして強調しており、バーク発言では練習機型を言及している。 「モジュラー構造により簡単に必要な性能に応じた機体に改造でき、T-Xの性能仕様にも対応可能です」
- 練習機型も双発、二枚尾翼と言うスコーピオンの基本設計を継承するが、主翼が短縮化され空力学的にも洗練されるほか、エンジン推力も増加する。「ISRミッションでは偵察時間が長い方がよいですね。でも一回2時間の訓練課程では性能と燃料消費率の関係がが違ってきます」(バーク)
- T-Xの性能要求は空軍から2016年後半に発表される見込みだ。それまではテキストロンとしてはまず練習機型を完成させて実際に飛行する予定。T-X競合の勝者はT-38練習機に代わる350機を製造することが認められるはずで、契約規模から数社が関心を寄せている。
- 練習機として既存機種三機がT-Xに名乗りをあげそうで、このうちBAEとノースロップ・グラマン、L-3シミュレーションとロールスロイスが共同で設立したホーク高性能ジェット練習機システム以外に、ロッキード・マーティンが韓国航空宇宙工業製T-50を、ジェネラルダイナミクスがアレニア・アエルマッキと共同でT-100 を推している。
- ボーイングはサーブとともに「完全新設計」の機体を作ると発表している。詳細は不明だが、両社はサーブ・グリペン戦闘機を原型にするものではないとしている。
- 「空軍はこのために全くの新型機を開発させようとは全く思っていません。そこで当社は既存機でも練習機の要求に合致していることを示すつもりです」
- 一方でテキストロンは同機の第一号顧客を探しているが、バークによれば真剣な商談が数件進行中といい、別の関係者も海外受注数件でローンチカスタマー複数が決まるとみている。
- フロスト&サリバンのアナリストであるマイケル・ブレイズMichael Blades, an analyst with Frost & Sullivanは練習機型でスコーピオンの販売はプラスとみている。モジュラー設計により基本機種を装備なしで販売すれば、米国の国際武器取引規則 International Traffic in Arms Regulations の規制を受けない。
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- またフロスト&サリバン作成の資料では練習機需要で今後も大きな伸びはないとしているので、コストが重要な要素だとする。テキストロンの説明ではスコーピオンの飛行時間当たりコストは$2,700でターボプロップ練習機T-6の$2,200に近い。「プロペラ機に近いところまでコストをさげられたら大きな利点になります。狙いどころは正しいとみています」(ブレイズ)
- バークも海外市場では同じ機体を練習用、軽攻撃用の両方に使う傾向があると指摘する。「軽攻撃機で練習用途にも使える機体だと強調しています。同じ機体で練習と攻撃の両方に使えれば、お買い得感があり、軽攻撃専用機はこちら、こっちは練習用専用機と売り込んできたやり方は変わりますね」「そこが市場のおいしい部分になり、事実、当社の狙いどころが正しいとのコメントが海外顧客から返っています」
- スコーピオンチームはテキストロンの広範な製品群も活用している。スコーピオン営業には同社のTRU Simulation部門によるシミュレーションも抱き合わせで提案し、同社のこれまでの整備分野の経験から有効な解決策も提供できるという。■
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