ここまで秘密を守れるとはシンガポールはすごい国ですね。機体番号と資料からシンガポール運用する機数が判明しましたが、さぐりあてた著者にはご苦労様としかいいようがありません。なお、シンガポールもF-35の採用を検討していると言いますが、近隣諸国を見てもF-15SGで当面大丈夫なのではないでしょうか。
Singapore Quietly Expanding Fighter Force
By: Mike Yeo
Published: August 25, 2014 4:02 PM
Updated: August 25, 2014 4:02 PM
シンガポール共和国空軍所属のF-15SGイーグルがオーストラリアのダーウィン空軍基地から離陸。Pitch Black演習(2014年8月)に参加し、GBU-38共用直接攻撃爆弾(JDAM).を投下した。 Mike Yeo Photo
シンガポールが運用するボーイングF-15SGは公称24機だが、実は同型機を32機保有しており、さらに40機に増設する動きがあると判明した。
- マラッカ海峡と言う戦略的な立地条件のシンガポールは地域内安全保障で重要な役割を担い、合衆国とは安全保障、国防で密接な関係にある。
- 米国務省の国防交易管理局 Directorate of Defense Trade Controls から議会提出ずみの書類(2012年11月26日付)にシンガポールがF-15SGを8機追加発注しており、全24機になるとの記載があった。契約は直接商業販売 Direct Commercial Sales (DCS)でボーイングに発注されており、2011年末までに納入されている。そのうちの一機が2012年のシンガポール航空ショーに展示された。
- ショー会場でボーイングのF-15担当副社長(当時)ロジャー・ベサンセネス Roger Besancenez がF-15SGの最終納入は2012年第四四半期と明らかにしており、ボーイングからも同年にF-15が8機国名不詳の相手先に引き渡されたと発表していた。
- F-15SGには米空軍と同様のシリアル番号をボーイングの製造番号をもとに表示している。シンガポール空軍のF-15SGは一部マウンテンホーム空軍基地の428戦闘機飛行隊とともにパイロット訓練用に配備されている。その機体にはシリアル番号を尾翼にも記載しているが、シンガポール配備のF-14SGは4ケタで全く違う番号が表示されている。
- 2013年10月の写真では05-0025、05-0029 、05-0030 の番号を付けた機体がアイダホ州での演習に参加しているが、同年12月には05-0028、05-0032の機体がアリゾナ州でシンガポール陸空軍が共同で実施した実弾発射演習に参加している。
- 一方でシンガポール配備の機体では8331と8332の番号が製造番号を隠した形で視認されている。
- また8331の機体がオーストラリアで最近行われた演習に参加しているのをUSNI Newsは目撃している。その機体ではテープが一部はがれ末尾の「26」が確認できた。総合するとシンガポールはすでに32機のF-15SGを導入済みのようだ。
.
- 8月5日から6日にかけボーイングは連邦航空局に対して8機分の民間機登録を抹消申請をしており、機体はF-15SGであると説明している。これが追加発注分だとするとシンガポールは国内にF-15SGの第二飛行隊を新設し、ノースロップF-5S/TタイガーII迎撃機と交代させるつもりなのだろう。
- シンガポールは軍事関連で秘匿の傾向が強く、F-15を何機保有しているのかさえ口外していない。ボーイングも口を閉ざしている。
- サウジアラビア向けF-15SAが引き渡されるまではF-15SAが最高性能のF-15のままで、レイセオン製AN/APG-63(v)3アクティブ電子スキャン方式レーダー、AIM-9Xサイドワインダーミサイル、AIM-120C高性能中距離空対空ミサイルで空中戦を、GBU-10/12ペイブウェーIIレーザー誘導爆弾とGBU-31/38/54共用直接攻撃弾(JDAM)を対地攻撃用に搭載する。またシンガポールはAGM-154共用スタンドオフ兵器も調達済みと広く信じられている。■
コメント
コメントを投稿
コメントをどうぞ。