スキップしてメイン コンテンツに移動

イラク空爆で考えられる選択肢



As Strikes Begin in Iraq, Many Options for Pentagon


Aug. 8, 2014 - 01:55PM   |  
By AARON MEHTA   |   Comments
Flying high in the sky
A-10が投入されれば今回が同機の最後の実戦になるかもしれない。 (US Air Force)

WASHINGTON — イラクの広大な領土を支配する過激勢力への米軍事作戦が始まった。空爆では選択肢が多数ある。
  1. 8月8日午前ペンタゴンからF/A-18スーパーホーネット2機がイラク・レヴァント・イスラム国の砲兵を空爆したと発表があった。空爆がこれで終了と見る向きは少ない。
  2. 「非常に自由に行動出来る空の環境ですが、低空のMANPAD(携帯ミサイル)に要注意とはいうものの、作戦実施で問題は生じないでしょう」と見るのは元国防総省勤務で戦略国家予算評価センター Center for Strategic and Budgetary Assessmentsでアナリストをつとめるマーク・ガンジンガーMark Gunzinger。
  3. ガンジンガーは長期作戦になればイラク国外から運用する長距離飛行になると見る。「イラク国内に大規模基地がなく、機材も多くないので、作戦は長距離飛行能力に大きく左右されるでしょう。以前の空爆作戦とは大きく異る様相を示すはずです」.
  4. 米空軍は同地区内に各種の装備を配置している。米空軍中央司令部 US Air Forces Central Command (AFCENT)の報道資料では戦闘機 (A-10, F-15E, F-16, F-22) 爆撃機(B-1)、偵察機 (E-3, E-8, RC-135)、支援機 (C-17, C-130, KC-10, KC-135)、無人機(MQ-1, MQ-9, RQ-4)がある。
  5. イラク国内の作戦は三段階構造だ。はじめが情報収集で、米軍はすでに数週間に渡り実施してきた。
  6. 7月29日に空中戦闘軍団司令官マイク・ホステジ大将がイラク国内の情報収集監視偵察飛行に有人・無人機を投入中と発言していた。「従来と異なるISRで、戦闘機に目標捕捉ポッドを搭載している他、地上監視対象で大量の情報が入ってきている」 F-15、F-16、F-22、A-10でISR能力が利用可能だ。
  7. 第二段はイラク・クルド軍へ補給品を送ることだ。
  8. 国防総省高官から報道陣に人道支援第一回の物資投下が7日実施されC-130、C-17にF/A-18の護衛をつけたと発表されている。
  9. 第三段目が一番耳目を集める空爆の実施だ。
  10. 精密爆弾を搭載できるF-15E、F-16、F-22、F/A-18各機は高高度・高速飛行で対空砲火から安全だ。もう一つの可能性はB-1爆撃機で、同機は13年に渡りイラクで精密爆撃任務にあたっている。
  11. A-10も最後の実戦任務に投入されるかもしれない。同機の支持者は反乱軍が非戦闘員にまぎれこんでも低高度で運用でき民間人の巻き添え死傷を防止できると主張。
  12. 無人機MQ-9リーパーも投入されそうだが、MQ-1プレデターは最後の戦闘運用になるかもしれない。プレデターは徐々に運用縮小中だ。
  13. リビア作戦(2011年3月)ではB-1BとB-2スピリットを長距離飛行させ前方配備せずに敵目標を攻撃した。.
  14. 509爆撃飛行隊(ミズーリ州ホワイトマン空軍基地)のB-2で隊が25時間ノンストップ飛行し、2,000ポンド共用直接攻撃弾45発でリビアのガルダビヤ空軍基地を破壊した。.
  15. B-1Bランサー爆撃機2機もサウスダコタ州エルスワース空軍基地を発進し、リビアの飛行禁止地帯の執行を助け、3日後に帰還する間に100近くの目標を爆撃している。■

コメント

このブログの人気の投稿

フィリピンのFA-50がF-22を「撃墜」した最近の米比演習での真実はこうだ......

  Wikimedia Commons フィリピン空軍のかわいい軽戦闘機FA-50が米空軍の獰猛なF-22を演習で仕留めたとの報道が出ていますが、真相は....The Nationa lnterest記事からのご紹介です。 フ ィリピン空軍(PAF)は、7月に行われた空戦演習で、FA-50軽攻撃機の1機が、アメリカの制空権チャンピオンF-22ラプターを想定外のキルに成功したと発表した。この発表は、FA-50のガンカメラが捉えた画像とともに発表されたもので、パイロットが赤外線誘導(ヒートシーキング)ミサイルでステルス機をロックオンした際、フィリピンの戦闘機の照準にラプターが映っていた。  「この事件は、軍事史に重大な展開をもたらした。フィリピンの主力戦闘機は、ルソン島上空でコープ・サンダー演習の一環として行われた模擬空戦で、第5世代戦闘機に勝利した」とPAFの声明には書かれている。  しかし、この快挙は確かにフィリピン空軍にとって祝福に値するが、画像をよく見ると、3800万ドルの練習機から攻撃機になった航空機が、なぜ3億5000万ドル以上のラプターに勝つことができたのか、多くの価値あるヒントが得られる。  そして、ここでネタバレがある: この種の演習ではよくあることだが、F-22は片翼を後ろ手に縛って飛んでいるように見える。  フィリピンとアメリカの戦闘機の模擬交戦は、7月2日から21日にかけてフィリピンで行われた一連の二国間戦闘機訓練と専門家交流であるコープ・サンダー23-2で行われた。米空軍は、F-16とF-22を中心とする15機の航空機と500人以上の航空兵を派遣し、地上攻撃型のFA-50、A-29、AS-211を運用する同数のフィリピン空軍要員とともに訓練に参加した。  しかし、約3週間にわたって何十機もの航空機が何十回もの出撃をしたにもかかわらず、この訓練で世界の注目を集めたのは、空軍のパイロットが無線で「フォックス2!右旋回でラプターを1機撃墜!」と伝え得てきたときだった。 戦闘訓練はフェアな戦いではない コープサンダー23-2のような戦闘演習は、それを報道するメディアによってしばしば誤解される(誤解は報道機関の偏った姿勢に起因することもある)。たとえば、航空機同士の交戦は、あたかも2機のジェット機が単に空中で無差別級ケージマッチを行ったかのように、脈絡な

主張:台湾の軍事力、防衛体制、情報収集能力にはこれだけの欠陥がある。近代化が遅れている台湾軍が共同運営能力を獲得するまで危険な状態が続く。

iStock illustration 台 湾の防衛力強化は、米国にとり急務だ。台湾軍の訓練教官として台湾に配備した人員を、現状の 30 人から 4 倍の 100 人から 200 人にする計画が伝えられている。 議会は 12 月に 2023 年国防権限法を可決し、台湾の兵器調達のために、 5 年間で 100 億ドルの融資と助成を予算化した。 さらに、下院中国特別委員会の委員長であるマイク・ギャラガー議員(ウィスコンシン州選出)は最近、中国の侵略を抑止するため「台湾を徹底的に武装させる」と宣言している。マクマスター前国家安全保障顧問は、台湾への武器供与の加速を推進している。ワシントンでは、台湾の自衛を支援することが急務であることが明らかである。 台湾軍の近代化は大幅に遅れている こうした約束にもかかわらず、台湾は近代的な戦闘力への転換を図るため必要な軍事改革に難色を示したままである。外部からの支援が効果的であるためには、プロ意識、敗北主義、中国のナショナリズムという 3 つの無形でどこにでもある問題に取り組まなければならない。 サミュエル・ P ・ハンチントンは著書『兵士と国家』で、軍のプロフェッショナリズムの定義として、専門性、責任、企業性という 3 つを挙げている。責任感は、 " 暴力の管理はするが、暴力行為そのものはしない " という「特異な技能」と関連する。 台湾の軍事的プロフェッショナリズムを専門知識と技能で低評価になる。例えば、国防部は武器調達の前にシステム分析と運用要件を要求しているが、そのプロセスは決定後の場当たり的なチェックマークにすぎない。その結果、参謀本部は実務の本質を理解し、技術を習得することができない。 国防部には、政策と訓練カリキュラムの更新が切実に必要だ。蔡英文総統の国防大臣数名が、時代遅れの銃剣突撃訓練の復活を提唱した。この技術は 200 年前のフランスで生まれたもので、スタンドオフ精密弾の時代には、効果はごくわずかでしかないだろう。一方、台湾が新たに入手した武器の多くは武器庫や倉庫に保管されたままで、兵士の訓練用具がほとんどない。 かろうじて徴兵期間を 4 カ月から 1 年に延長することは、適切と思われるが、同省は、兵士に直立歩行訓練を義務付けるというわけのわからない計画を立てている。直立歩行は 18 世紀にプロ