中国に傾きすぎて米国や日本から警戒される韓国が米国から戦闘機開発に必要な技術供与を米国から拒否されるのは言ってみれば自明の理ではないでしょうか。産業界、経済界には現在の韓国の立場がぜい弱で是正をもとめる「まともな」意見が多数ありますが、「国民感情」が政策決定の大きな要素である朴大統領にはまともな決断はもはや無理なのかもしれませんね。技術情報の秘匿性保護では日本も十分気を付けないといけませんが。
Skeptical Politicians Keep Embattled KF-X Alive
SEOUL — 今週、韓国の国産戦闘機開発KF-X事業は政府及び議会の試練を乗り越えたが、前例のない物議を呼ぶ事業になった。2016年度の予算手当が確定しておらず、事業の今後が心配される。
- 有力政治家の中にはKF-Xに韓国航空宇宙工業(KAI)のT-50練習・軽攻撃機の流用を主張する向きがあるが、空軍は関心を示していない。
- KF-XはトルコのTF-X、インドの高性能中型戦闘航空機事業とならび戦闘機用エンジンや装備のメーカーには重要な新規事業だが、一番実現の可能性が高い。だがそのリードも危うくなっている。それは初期開発段階から先に進めないままになっているからだ。
- このままでは同事業は2016年度の執行が疑問視される。国会の国防委員会は10月29日に670億ウォンの予算を財務省提案通り認可する提言を採択しているのだが。
- 提言の前日に同委員会は国防調達事業庁(DAPA)に対しKF-Xで説得性のある総合的な報告ができない場合は予算配分はできなくなると警告していた。
- 同委員会が懐疑的になっているのは国会が支出案をそのまま承認しない可能性があるためだ。 鄭斗彦Chung Doo-Un委員長は会計監査院に対し事業内容の精査を求めている。また同委員会はDAPAに対し別個の報告書提出を求めており、米国が中核技術の提供を拒んできたことから国産開発が可能なのか議会へ説明を要求している。
- 米国の決定は軍事機密保護が理由だが、KF-Xが米国製兵器体系から切り離される恐れを読んでいる。韓国空軍は米国製装備との連携を望んでいる。同様の装備をヨーロッパやイスラエルから供給受ける可能性もあるが、米軍が統合運用を拒んでくるだろう。
- 米国が機微情報の供与を拒む事態は以前から想定されていたが、韓国の政治指導層や大衆には想定外だったようで、KF-X事業が一気に物議を醸すことになった。
- 鄭は代わりにF-50を採用すべきだという。F-50はT-50の戦闘機型だ。この考え方は産業界に受け入れやすいもので、リスクと実現性でユーロファイター・タイフーンに匹敵するサイズの双発戦闘機をいちからつくるよりも安易だとされる。2014年にKAIは単発型のKF-Xをロッキード・マーティンF-16とほぼ同じ大きさの機体として提示していた。
- 韓国空軍は空対地ミサイルを重装備できる大型機材を求める傾向があると業界筋は言う。
- 軍事委員会との会議を前にDAPAは朴槿惠大統領へ報告している。大統領権限で事業を中止することも可能だ。だが大統領はDAPAへ10月27日に「予定通りの事業期間で成果を達成するよう」指示している。ただし、事業期間が正確にどのくらいあるのかは不明瞭になっている。朴大統領は人気取り政策で有名だ。
- 「KF-X事業で大統領はまるで剣闘士の試合を眺めるローマ帝王のようになるのでは」と内部事情に詳しい韓国技術者は評する。「観衆が『殺すな』と叫べば、大統領は事業を温存する。だがもし事業が不評で物議を醸しだせば、観衆は『殺せ』とわめきだし、大統領は事業を終了させるのではないか」■
9. 地対空ミサイル>>>空対地ミサイル
返信削除のミスプリですね。
原文のURLが一文字ミスプリでつながりませんでした。
返信削除aliv >>> alive
ですね。
Hikaru Matsuda様 ご指摘のとおりです。訂正しておきました。今後もよろしくチェックお願いします
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