ロシアによる巡航ミサイル攻撃の実施には今後も多くの評論分析が出てくると思いますが、まず以下の記事をご紹介します。若干感情的になっている感じもしますが、今後も関連記事で意味のあるものを随時ご紹介してきます。
Experts: Russian navy missile strikes were 'bravado'
By Andrew Tilghman, Staff writer3:44 p.m. EDT October 7, 2015
ロシアがシリア国内の目標を1,000マイル以上離れた地点から攻撃したが、艦載長距離巡航ミサイルの投入は軍事的に米国を愚弄する行いだと米専門家は見る。
- 「虚勢を見せつける行為です。見えを張っているのです」と話すのはクリストファー・ハーマー退役海軍士官で戦争研究所(ワシントン)で海軍アナリストをしている。
- ロシアは26発のミサイル攻撃をシリア反乱勢力に加え、武力投射として初の試みとして艦載超音速「クルブ」ミサイルを投入した。これは米国製トマホークとほぼ同様の性能で「空母キラー」の名前で呼ばれる。
- ロシア軍はシリア国内で前方配備中の航空機を使えば同じ目標を簡単に攻撃できたはずだ。.だが今回の攻撃はロシアが初めて海軍の艦対地長距離ミサイルを使ったことに意味があるとハーマーは見る。
- 「これまでもロシアが紙の上では戦力を有していることが判明していました。実際に戦闘に投入して威力を示すのは全く違う話です」(ハーマー)
- ペンタゴン報道官ジェフ・デイビス海軍大佐からは7日にロシアから米側上層部へはミサイル攻撃の事前連絡はなかったと明らかにした。攻撃対象の反乱勢力はシリア大統領バシャアル・アサドに対抗して戦っており、ロシアはアサドを同盟と捉えている。
- 今回の攻撃はロシア海軍の能力を示したばかりか反米同盟関係が中等に生まれつつあることも如実に示している。
- ミサイルの飛行経路はイラン、イラクの北部空域を通過し、両国政府にはあらかじめ防空対応は不要との了解を得ていた可能性が高い。
- 「またもやイラン・イラク同盟がロシアとつるむ状況を目の前にしました」と語るのはスティーブン・ブランク(アメリカン外交協議会でロシア専門家)だ。「連中は合衆国が中東で行うこと全てに反対の立場です」
- 米軍機はシリア上空を毎日飛行しており、ISに対する空爆を実施しているが、ロシアの空爆が9月26日に始まると米軍の作戦にも影響がでできた。米ロは現在のところ意思疎通の手段を有しておらず、空域での衝突回避の手段がなく、偶発事故や武力衝突のリスク低減で手段がない。
- 「わが方は航空機の投入数を減らさざるを得なかった」とデイビス報道官は述べた。「安全な飛行を確保する対策を取っている」.
- 国防長官アシュ・カーターはロシアが弱体化するアサド政権のテコ入れで軍事行動を展開することに反対と発言している。「わがほうは戦略面で協力する準備ができていない。戦略はロシアにより悲劇的に狂ってきた」と訪問先のローマで7日に述べている。
- ただし長官は基本レベルでの調整については可能性を残している。「今後も基本的な技術協議を続け、わが方のパイロットがシリア上空で事故を回避できるようにする」とし、「チャンネルは開けておく。なぜならこれは安全保障の問題であり、パイロットの安全の問題だからだ」
- そこで今回のロシア海軍による攻撃はロシアのシリア作戦が一段階拡大していることを示しているとブランクは指摘する。
- ロシア軍用機はシリア国内の空爆を開始したが、米国の抗議は無視した形だ。ロシアは同時にロシア兵から「義勇部隊」を募り、シリアの地上戦に投入する構えを示した。
- 「これはロシアに武力投射能力があることを示すものです」(ブランク)「尊大さと自己顕示が多大に見られます。プーチンが横柄になっているのでしょう。『お前たちは弱いがこっちは強いぞ。こんなこと朝めし前に実行できるが、お前たちには止められないぞ』ってね」■
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