Industry Looks To New Bomber For Design Work
aviationweek.com Jan 28, 2011
国内、海外の発注により欧米の軍用機生産ラインは2010年代中頃までは高い可動状態を保つだろうが、開発業務は縮小しており、新型機開発の要求と産業界の現実の差が拡大に向かうだろう。
1. 米空軍及び海軍は「第六世代」戦闘機の技術開発と要求性能の定義付けを開始した。2025年から30年の第一線配備を目指すものと概念定義される。しかしロシアに続き中国がF-22クラスのステルス戦闘機を開発する中、米国の予算制約から2015年以前に十分な予算の確保は困難。
2. スホイT-50の飛行テスト開始は2009年12月で実戦配備の目標は2015年ごろ。成都J-20も初飛行は1月11日で2017年から19年が第一線配備の目標としているので、このままだと2020年までに米国のステルス機は同等の性能を持つ対抗機に直面することになる。
3. そこで米国が第六世代戦闘機を2015年に開発開始しても、F-22やF-35の例で開発から初期作戦能力獲得に15年間の差があることから、2030年の第一線配備もかなり怪しくなる。
4. 一方、F-22生産はまもなく終了し、F-15E、F/A-18E/FまたおそらくF-16の生産ラインは2015年まで維持される見込みで、かつF-35 共用打撃戦闘機の生産は2030年以降も継続する見込みの中、航空産業では設計開発業務量の不足が大きな問題になっている。現時点で視野に入っている大型案件は米空軍の次世代爆撃機だけで、これも2009年に一度棚上げになっていたものだ。
5. 次世代爆撃機の予算は2012会計年度国防予算要求に盛り込まれる見込みで2月に公表される。設計開発には既存技術を使って予定通りでの投入と配備数が可能となるはずだ。
6. 当初の次世代爆撃機開発案が中止となったため、長距離攻撃計画は大幅な予算削減の対象となった。同じように海軍のSSBN(X)次世代弾道ミサイルも当初見積もりから35%の削減をされている。
7. その結果、機体設計は極度に低視認性で有人飛行はオプションとなるが、F-35はじめ既存機の技術を応用し予算の節減につとめる。航空産業にはこれは設計開発の規模縮小を意味する。
8. 新型爆撃機以外の設計開発の可能性としては次世代無人機がある程度で、空軍のMQ-Xプレデター/リーパー後継機、海軍の艦載型UAVに絞られる。現時点では各機の開発日程が不明だが、2012年予算要求が出る時点で詳細が明るみに出るかもしれない。
軍事航空、ISR、 無人機、サイバー、宇宙、安全保障、最新技術....防衛産業、軍事航空、軍用機、防衛関連宇宙開発等の最新技術動向を海外メディアからご紹介します。民間航空のニュースは「ターミナル1」をご覧ください。航空事故関連はT4へどうぞ。無断転載を禁じます。YouTubeでご利用の際はあらかじめご連絡ください。
2011年1月30日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
-
AIM-120AMRAAM8機とAGM-158JASSM1機を搭載したF-15ジャパン・スーパーインターセプター。 (画像出典:ボーイング) 総 額4億5,100万ドルの契約は、ジャパン・スーパー・インターセプター・プログラムの一環として、航空自衛隊F-15J68機の改修を支援す...
-
最新の海上安全保障情報が海外メディアを通じて日本国内に入ってくることにイライラしています。今回は新型艦13DDXについての海外会議でのプレゼン内容をNaval Newsが伝えてくれましたが、防衛省防衛装備庁は定期的にブリーフィングを報道機関に開催すべきではないでしょうか。もっとも...
-
目的のため手段を択ばない中国の思考がここにもあらわれていますが、非常に厄介な存在になります。下手に武力行使をすれば民間人への攻撃と騒ぐでしょう。放置すれば乱暴狼藉の限りを尽くすので、手に負えません。国際法の遵守と程遠い中国の姿勢がよく表れています。尖閣諸島への上陸など不測の...
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントをどうぞ。