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B-52エンジン換装は今度こそ実現するのか




B-52 Re-engine Resurfaces As USAF Reviews Studies

Oct 10, 2014
Bill Sweetman | Aerospace Daily & Defense Report
http://aviationweek.com/defense/b-52-re-engine-resurfaces-usaf-reviews-studies
米空軍は機齢50年超のB-52各機を民生用エンジンに換装する提案を検討中であるとグローバル攻撃軍団司令官スティーブン・ウィルソン中将Lt. Gen. Stephen Wilson が明らかにした。
  1. 空軍は10月9日に実施した場合の節減効果を検討する。B-52は2040年まで使用の見込み。
  2. ウィルソン中将は提案企業名を明らかにしていないし、提案が一社か複数かも明示しなかったが、業界筋から確認からとれたのはボーイングが「企画骨子」を提出、ジェネラルエレクトリックがCF34-10エンジン8発換装案を検討しており、プラット&ホイットニーも独自案を準備中だという。
  3. エンジン換装の狙いは燃料消費の改善で、結果として給油機への依存が減るとウィルソン中将は語る。さらに民間基準の適用で定期点検のたびにエンジン取り外しが不要になる。
  4. ただし、エンジン換装で障害となるのが予算と規制問題ダとウィルソン中将は言う。エアラインの運用実績を軍用耐空証明に使うことと、初期投資は運用費用を下げることで回収しても、燃料費の節約部分は基地施設の改修に使い、機材改修に支出できないしばりがあるという。
  5. B-52は現在TF33エンジン8基を搭載しているが、このエンジンはボーイング707用エンジンと類似している。今回の検討はエンジン換装案として三回目となる。
  6. ブラット&ホイットニーから1982年にPW2000エンジン4基換装案が提案されていた。1996年にはボーイングとロールスロイスが共同でRB211-535エンジン4発(リース調達)換装案が出た。B-1やB-2でB-52が1990年代に退役する予定だったため最初の提案は実現せず、二回目の案も軍用装備にリースを使うことへの抵抗と経済効果評価の不備で頓挫している。
  7. 2004年度の国防科学委員会報告によれば米空軍は空中給油の経費を試算に入れていなかった。その時点での給油機による燃料はガロン当たり17.5ドルで、地上でのガソリン価格の14倍になっていた。同委員会の作業部会は「全員一致で空軍にB-52Hのエンジン換装を直ちに提言する」としたが、空軍はなんら反応しなかった。
  8. 「その時点で手を打っておけば、いかに先見の明があるかを堂々と自慢できていたのに」とウィルソンは言う。
  9. GEのCF34-10エンジン(定格推力17,640-20,360-lb)8発案だと推力は増加する。プラット&ホイットニーからは5月に提案されたPW1135G-JM(定格推力35,000-lb.)もTF33の2倍の推力を出す。それぞれ1996年当時の案より性能が高く、燃料消費効率は向上する。
  10. RB211-535の生産はボーイング757の生産終了とともに行われていないが、PW2000の軍用版F117もC-17の最終号機に搭載されているので、両エンジンは候補として弱い点がある。■

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