選定は予想通りというところでしょうか。複合ヘリ、ティルトローターともに今後が期待される技術ですが、陸軍の次期主力ヘリ選定に漏れた方が民生用に活路を見出す、というかつてのボーイング747の事例を思い出していますが、その可能性はどうでしょうかね。ボーイングはベルと仲がいいのかと思っていたら今度はシコルスキーとタッグを組んでいますね。技術の優位性を冷静に判断したのでしょうか。
U.S. Army Selects Bell and Sikorsky/Boeing to Build Prototypes for Next Generation Helicopter Program
By: Dave Majumdar
Published: October 3, 2014 5:27 PM
Updated: October 3, 2014 5:33 PM
SB-1 Defiant. Boeing Photo
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米陸軍はベルヘリコプターおよびシコルスキー/ボーイングチームの二社を共用多用途(JMR)高速ヘリコプター開発業者に選定した。
- 各チームは技術実証(TD)機を完成させ2017年にフライトテストを開始する、と陸軍はUSNI News向けに文書で開示した。
- 試作機二機種は共用多用途技術実証飛行機体の位置づけで、陸軍が進める次世代垂直輸送機.(FVL)につながり、シコルスキーUH-60ブラックホークおよびボーイングAH-64Eアパッチの後継機種となる。FVLは米海軍のMH-XXにもなり、MH-60シーホークに代わる機体となる。
- 陸軍のJMR/FVL事業主査ダン・ベイリー Dan Bailey, the Army’s JMR/FVL program directorは「JMR TDで差知識獲得を最大化し、リスクを減らしてFVL調達に進むのが目的」と語る。「予算環境を考えて基本設計4案をまず2案に絞り込んだ」
Bell-V2280. Bell Image
- 今回選定に外れたのはカマンエアクラフトとAVXエアクラフトだが、陸軍は両社の技術内容にも関心を示している。
- シコルスキー・ボーイングチームのSB-1デファイアントDefiant案は、同軸ローター複数と推進用プロペラを組み合わせた複合ヘリだ。原型はシコルスキーの革命的なX2で、200ノットが限度だった従来型ヘリコプターの性能を非対称揚力dissymmetry of lift で実現した。
- ベルヘリコプター案はV-280ヴァラーValorで発達型ティルトローター機としてベル・ボーイングV-22オスプレイを原型とする。V-280は小型だが300ノット超と高速かつ操縦性でオスプレイを上回る。
- 不採択となったAVX案はデファイアントに似た複合ヘリだった。カマンからの提案は可変ティルトローターでベル案と似通っていた。■
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