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★ISIS爆撃に投入されたB-1爆撃機が大活躍



Bombing ISIS: US Official Shares Lessons From 6 Months of Airstrikes

Lara Seligman, Defense News 4:21 p.m. EDT May 2, 2016
Refueling Operation Inherent Resolve(Photo: Tech. Sgt. Nathan Lipscomb/US Air Force)
WASHINGTON — イスラム国への空爆開始から一年以上が経過し、米軍と有志連合軍は一定の進展を示しているとペンタゴン関係者は述べている。
  1. だがこの成果は第三十七爆撃飛行隊のB-1Bランサー爆撃機がいなかったら実現しなかっただろう。同隊は半年以上にわたり中東で連合軍を支援してきた。
  2. 昨年7月から今年1月までジョー中佐(本人及び家族の安全のため匿名)がカタールのアルウデイド航空基地で同隊を指揮してきた。隊員350名が連日24時間体制でイラク・シリア上空の監視飛行を行い、地上部隊への支援を提供してきた。
  3. その間ジョー中佐の部隊はイスラム国集団への戦闘で大きな成果を上げて、ラマディ、シンジャールのイラク二地点の奪還を2015年末に達成。このミッションではジョー中佐の部隊は敵部隊が兵器や指揮所を放棄し撤退するのを目撃し、敵の戦術を阻止してきた。
A look at how the Air Force is employing its aircraft
米軍が投入中の各機種の中でB-1が投下している兵器の量が一番多いのがわかる
(Photo: US Air Force)
  1. 六か月の配備中にジョー中佐指揮下のB-1は合計490ソーティーをこなし、爆弾およそ5千発を投下している。かなりのテンポが早い作戦となり、B-1一機当たりの爆弾搭載量の新記録を樹立している。同隊は任務を114パーセント達成し、現地米空軍の5パーセント相当のソーティーを実施し爆弾35パーセントを投下している。
  2. 同隊はISISの収入源を集中攻撃し、石油精製施設や現金貯蔵所の他訓練施設や検問所も狙ったとジョー中佐は述べる。近接航空支援にも投入され、地上部隊をISISの砲撃から守った。
  3. 地形や戦場の環境により空軍は投入機材を変えて地上部隊を敵の放火から守っているとディヴィッド・ゴールドフェイン大将(ホワイトハウスより次期空軍参謀総長に指名されている)が説明している。比較的平たんな地形ではA-10の希望が多いが、山地では長時間滞空できるMQ-9リーパーをCAS機材として要望することが多いとゴールドフェイン大将は述べている。
  4. B-1がイラク、アフガニスタン北部での近接航空支援用に適しているのは同機が多様な兵装を運用できるからで、2,000ポンド誘導式共用直接攻撃弾JDAMSや共用空対地スタンドオフミサイルJASSMを搭載して4時間から6時間を空中給油なしで飛行でき、「連続安定した形で地上部隊支援を提供できる」とジョー中佐は述べた。
  5. B-1が投下した兵装は全数が精密誘導方式で付帯被害を最小限にする米軍方針に沿ったものだという。「計画的かつ精密に最大効果を最小の投下で狙った。これが現地で最大の優先事項だった」とジョー中佐は述べた。
  6. B-1は1980年代の設計製造で当時のロックウェル(現ボーイング)製だが、機体はたえず改修を受け性能を向上させている。各機は最高性能の目標補足ポッドと最新兵器を搭載しており、通信装置でも空軍の他の機材に引けを取らないとジョーは説明。
  7. 常時一機は点検用に任務から離れていたが、展開中の飛行隊では珍しいことではないとジョー中佐は言っている。ときには予備部品の手配など課題にも直面したが、全体としては大きな保全上の問題はなかったという。
  8. 今年一月に同隊は現地を離れ、同機運用史上で最大規模の機体改修ブロック16を受けたという。B-1は完全グラスコクピット化される。各機はエルスワース空軍基地(サウスダコタ)からティンカー空軍基地(オクラホマ)に移動し回収を受ける。
  9. ジョー中佐は次回B-1が現地にいつ戻るかはわからないとするが、現時点ではB-52が交代で現地入りしている。
  10. 連合軍が奪還できた領土を見れば航空戦力の威力がはっきりわかるとジョー中佐は指摘した。■


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